最終更新日:1998.4.12 JST
1996年ドナルド・ペトリー監督作品(PG-13) ハリウッド・ピクチャーズ配給
主演: ウーピー・ゴールドバーグ & ダイアン・ウィースト
男社会の経済界でサバイバルするため、架空の男性パートナーを作りあげて悪戦苦闘するヒロインを、人気者ウーピーが熱演するコメディ「チャンス!」
ローレル(ウーピー・ゴールドバーグ)は、ニューヨークの投資信託会社に勤めるヤリ手の金融アナリスト。だが,男社会のウォール街で出世の道は険しく、後輩のフランク(ティム・デイリー)にポストを横取りされた彼女は、会社をやめて独立を決意する。
自宅をオフィスに、クライアント獲得に必死の毎日。そんなローレルの身の上に同情したフランクの秘書サリー(ダイアン・ウィースト)は、秘書同士のコネを使って大物投資家ファロン(ウォーラック)を紹介した。最後のチャンスにすがりつく思いで面会に行ったローレルに、「女とは仕事をしない」と、門前払いをくわせようとするファロン。
とっさにローレルは、「私には、男性パートナーがいます」と嘘をつき、ロバート・カティなる名前をでっちあげた。おかげで、取り引きは成立。ファロンから15万ドルの小切手を託されたローレルは、偶然仕入れたコンピュータ会社買収の情報をもとに、莫大な利益をあげる。
ローレンは、オフィスの調度類を揃えたり、インターネット上の紳士録に登録したり、はたまた彼女所有のアパートに住むバーブラ・ストライサンドのそっくり女装ゲイの写真にバーブラのサインをしてパートナーがバーブラと交際があるように見せかけたり、小細工で彼を実在の人物に作り上げる。これで一気に事業は軌道にのったが、ローレルの思いは複雑だった。一躍ウォール街の風雲児として脚光を浴びたのは、彼女が作りあげた架空の人物カティだったからだ。
人々から、「カティの代理」としかみなされないことに、不満をつのらせるローレル。そんなとき、インサイダー取り引きの疑いで、カティに証券取引委員会からの呼び出しが。ピンチに立たされたローレルは、イチかバチかの大芝居に打って出た!ローレンは「白人」の「老紳士」に大変身。
男になったローレンは女に色仕掛けで迫られたり、男性トイレに逃げこんだローレンが、トイレ常備の香水で立ちションを装ったり。さらに、女人禁制の経済同友会のようなクラブで、男どもをギャフンといわたり。そして、いよいよ正体ばらしの逆襲になだれこむ。
ローレンと実務派の秘書サリーの絡みが、この話の味。ふたりのパートナー関係はハートフルで、どうやっても押し出しの強いウーピーを、ニコヤカなダイアン・ウィーストが控え目な受けの演技にまわり引き立てている。
まあ、難しいことは考えず、気楽に笑って見ましょう。
日本公開は97/9/27。