最終更新日:1999.1.28 JST
1998年マイケル・ベイ監督作品(PG-13) ブエナビスタ配給 2時間24分
主演: ブルース・ウィリス & ベン・アフレック
小惑星激突を回避するべく、宇宙への旅立ちを迫られた8人のオイルマンたち。地球の命運は、彼らの手に託される「アルマゲドン」
スペースシャトルが作業中に突然破壊された。ミサイル攻撃?しかし、どこの国からもミサイル発射の事実はない。それは、やがて地球へと降り注いでくる。大都市ニューヨークの摩天楼が次々と破壊される。
調査の結果、テキサス州の大きさに匹敵する巨大なアステロイド(小惑星)が、時速35000キロのスピードで地球に接近。小惑星帯を通過した時に、弾き飛ばされた小惑星のかけらが降り注いできたものだった。そして、アステロイドは一路地球を目指しており、衝突までの残り時間はわずか18日と判明した。
NASAを中心に衝突回避のさまざまな策が議論されるなか、NASA総指揮官のダン・トルーマン(ビリー・ボブ・ソーントン)は、アステロイドの地中深くに核爆弾を埋めて爆破させることにより、アステロイドを割り、地球への衝突を避ける案を採用しようと決断。石油採掘のプロ、ハリー・スタンパー(ブルース・ウィリス)に白羽の矢を立てる。
ハリーは、その頃東シナ海で、石油鉱脈の発掘を続けていた。ある日、彼は一人娘のグレース(リブ・テーラー)をA・J・フォレスト(ベン・アフレック)の寝室で見つけ、ちょっとした騒動を起こしていた。
そんなハリーだが、彼の正確な採掘能力、豊富な経験のみが人類を救うことができるとトルーマンは信じ、全てを託すことにする。そして、ハリーが、このプロジェクトの遂行にあたり選らんだのは、優秀なNASAの宇宙飛行士ではなく、採掘現場で苦楽を共にする仲間だった。
短時間で小惑星の表面に正確に穴をほり、核爆弾を埋め込むために緻密な計画が練られる。そして、厳しいトレーニングが繰り返される。その間にもアステロイドのかけらは地球を直撃。香港やパリがニューヨークに続き、壊滅状態に。
彼らが地球に生還する可能性はあるのか。地球を経つ前夜、グレースとA・Jは、永遠の愛を誓いあう。
8人の採掘スペシャリストは6人の宇宙飛行士と共に2機のスペースシャトルに分乗し、月の引力を利用してアステロイドに向かう。途中、ロシア宇宙ステーションに給油に立ち寄るが、給油パイプから燃料漏れが発生し、火災が発生。A・Jは爆発する宇宙ステーションにあやうく取り残されそうになるが、宇宙ステーションの乗組員であったロシア人のレーブ・アンドロポフ飛行士(ピーター・ストーメア)と共に、最後の瞬間にスペースシャトルに飛び乗り、2機のスペースシャトルもギリギリで離脱する。
月の横を通過するアステロイドを、後ろから追い掛ける形で着陸を計る2機のスペースシャトル。しかし、アステロイドから流れ出すすざましい量の隕石。遂に1機のスペースシャトルが隕石と接触。機はコントロールを失って、アステロイドに墜落する。A・J達採掘スペシャリストの4名も機と運命を供にした。
ハリー達残る4名が搭乗する機は、無事着陸に成功したものの、予定着陸地点から40km離れており、地質は固い鉄分を多く含む最悪のもの。しかし、彼らにはその不運を嘆く間も、仲間を失ったことへの悲しみに浸る間もない。さっそく発掘にかかるが、固い岩盤にドリルの刃が欠けたり、変速機が壊れたりで、240m掘り込まなければならないのになかなか作業が進まない。
一方、地球では予定外の事態が発生していた。月の影響でアステロイドが回転を始めており。まもなく、電波が届かなくなるため、核爆弾をセットしても、地球からの遠隔操作で爆破できなくなることが判明したのであった。キムゼー将軍(キース・デビット)が介入し、即座に核爆弾を爆破させることに。トルーマンは、地表で爆発させても、花火を上げるようなもので、アステロイドは破壊できないと主張するが、大統領判断で爆破への秒読みのボタンは押された。
核爆弾の秒読みが始まったことに気付いたハリーは、飛行士のシャープ大佐(ウィリアム・フィクトナー)に起爆装置を止めさせようとするが、軍人である彼は、遥か彼方の地球からの命令に従い、逆にハリーを銃で狙う。しかし、ハリーの説得に応じた彼は起爆直前に装置を止めることに成功。ハリー達は再び掘り始める。
170mまで掘り進んだとき、ガス噴出が発生。ドリルを操作していたマックス(ケン・ハドソン・キャンベル)と共にドリルを失うことに。もはや、手はない。かつて採掘に失敗したことのないハリーのはじめての失敗になるのか?地球の人々ももはやあきらめるしかなく、神に祈るばかり。
しかし、まだ望みは続いていた。墜落したシャトルの乗組員は全員死亡したのではなかった。A・Jやレーブ達3人が生き残り、ドリルカーを運転し、空を飛んでハリー達の出す電波を目指してやってきたのだった。
再び採掘が始まる。そして、もう一息というところで、再びトラブル。ドリルを引けというハリーの命令に、一度でいいから俺を信じてくれと云って、ドリルを操作するA・J。
遂に240mに達した。地震で揺れ動く地面で核爆弾をセットする。あとは、シャトルで飛び出し、シャトルからの操作で爆破させるだけ。地球への衝突を回避できる限界点まであとわずか。ハリー達生き残った8人は地球を救えるのか。そして無事地球に戻れるのか。必ず戻る、A・Jも連れて帰るとグレースに約束したハリーの約束は果たされるのか?
核爆弾の起動装置が作動してしまうあたりは、昔からの盛り上げ方で、ワンパターンが嫌いな方はいやになるかも。「赤のワイヤーを切るか、青のワイヤーを切るか」というディテールは確かに何度も見たし、最近公開のラッシュ・アワーでも登場します。
オイルマンの8人衆には、『ファーゴ』のスティーブ・ブシェーミとウィル・ハットンのコンビもおり、『博士の異常な愛情』ごっこも見せてくれます。さらに、ロシア人の宇宙飛行士役にピーター・ストーメア、スペースシャトルの操縦士役に『コンタクト』のウィリアム・フィクトナーなど。松田聖子が「ショッピングへ行きたい」とタクシーの客役で登場のシーンも。
音楽を十分散りばめており、「カム・トゥゲザー」(ビートルズの楽曲のエアロスミス版)や「悲しみのジェット・プレーン」なども。
全部で1700人ものスタッフが参加。フロリダやニューヨークのほかインド、フランスなど全世界でロケ。撮影も普通の映像で約150日、特殊効果には170日もかけたそうです。また、スペースシャトルの打ち上げシーンは先日打ち上げられた、本物を使用しているとのこと。
まあ、予想できる展開の中で、その通りに進んでいく話ではありますが、次々と襲い掛かる危機を切り抜ける、ハリウッド得意のジェットコースタームービーの中に、お涙頂戴を十分に盛り込んで、その手が嫌いな人は耐えられないかも。
しかし、隕石が落ちるのが、NY、香港、パリと大都市の中心ばかりというのは、余りにも都合がいいというか悪いと云うか・・・
日本公開は98/12/12。