週刊チェコ&スロヴァキアニュース                       2004年11月24日号


「ビロード革命」15周年

11月17日はチェコとスロヴァキアにとって大切な記念日です。

1989年のこの日、チェコスロヴァキア(当時)の首都プラハの中心部で、学生がデモ行進をしていました。
1939年にナチス占領下で虐殺された学生、ヤン・オプレタルを偲ぶ、当局も公認したデモでした。
ところが機動隊と衝突、多数が逮捕されました。

これをきっかけに市民が立ち上がり、抗議運動が広がっていきます。
反体制活動家を中心に「市民フォーラム」が結成され、政府との交渉にあたります。
その結果、共産党の一党独裁体制は終焉しました。
こうした経緯が比較的スムーズであったため、チェコスロヴァキアの変革は「ビロード革命」と呼ばれます。

1999年の11月、私は「革命」10周年のプラハに行きました。詳しくはこちら
17日は朝から公式行事をまわり、ハヴェル大統領(当時)に握手をしていただきました!!
至近距離でのビデオ撮影もばっちり。私のお宝映像です。

17日、チェコとスロヴァキアでは「ビロード革命」15周年を記念して、
野外コンサートや演説会など様々な催しが行われました。関連記事はこちら(英語)

ハヴェル前大統領は、1989年に学生デモが機動隊と衝突した場所を訪れ、
花輪を捧げました。集まった市民からはハヴェル氏を讃える声があがりました。
ハヴェル氏は、最近、共産党が勢力を伸ばしていることに関して「良くないことだ」とコメントしました。

スロヴァキアでも同様に17日を記念する催しがありました。 関連記事→ Czechs and Slovaks mark uprising

しかしその前日、スロヴァキアではインターネット上に、かつての秘密警察への協力者に関する資料が流れました。
その中にはズリンダ政権の閣僚も含まれていました。ただし本人は否定しています。

関連記事 State secretary from Dzurinda's party is alleged StB agent
       Secret police files on Internet


では、共産党による一党独裁体制崩壊から15年を迎えたスロヴァキアでは、
ポスト共産主義時代をどのように評価しているのでしょうか。

The Slovak Spectator の記事 Velvet celebration によりますと、世論調査機関MVKの調査では、
回答者の58.8 %が1989年以後のスロヴァキアについて、その進展に満足していないと答えています。
また65.8%の人が1989年11月以前より生活水準が下がったと答えています。

共産主義体制の復活を望む声はほとんど見られないとはいえ、
現在の民主主義体制への悲観的な見方も無視できない広がりをみせているようです。