会いに行けないハンデなんて、この際あまり関係ない。












[[[ 
まねっこ ]]]














「ただいまー!」




まだまだ暗くなる兆しすら見せない春の夕方。
部活から帰った有希は、扉を開けるなりそう叫んで、とんとんと階段を上っていった。


部屋に入るなり、手にしていた荷物をベッドに投げ捨て、ふうと一息つく。
時計を見上げて、夕飯にはまだ早いことを確認して、汗でも流そうかと考えて。
そして次の瞬間そう決めて、適当に着替えを手にしてから、1度は閉めた扉をあけて、また、下階へと階段を降りていった。





「お母さん。私、先にお風呂―――」





先程は顔を覗かせなかったリビングに顔を出して、
母親にそう言おうとして・・そして言葉は途中で途切れた。

家に帰ったときに、この部屋に人の気配がなかったからおかしいと思ったけれど、
どうやら本当に人などいなかったようで。
台所にも、食卓の椅子にも、母親の姿はなかった。


部屋で、昼寝でもしているのだろうか。
そう思って、玄関のカギが開いていた事の物騒さにため息をついて。
せめてつけっぱなしになっていた電気を消そうと部屋に入って。



そして見つけた、机の上の小包。
いや、大きさは封筒程度なのだが、あからさまに便箋が入るに留まらない、
何かが入っているように、それはふくらみを持っていた。





「何これ――・・・って、私宛てじゃない」





ふと手に取ったその小包の宛名に記されているのは、紛う事無き自らの名。
でも、その宛名を書いた字には見覚えなど無くて。
加えて言うなら、こんなものを送られる覚えなども無くて。
しかも、どこを探しても差出人の名前も無くて。

怪しいこと、この上ない。



開けるか、置いておくか。
一瞬、有希の頭にそんな選択肢が過った。
けれど、中身が気になるというのも隠しきれない本音で。

何かあったら、そのときはそのとき。と、思って。
ハサミを取り出して、小包の端を、綺麗に切っていく。




そして出てきたのは、しっかりと包装のほどこされた何かと。
一枚の便箋・・・というには小さすぎる、手紙。

その手紙を開いて、ああそうか、とでも言う風に。
有希が、笑った。




















ああ、そういえば。

数ヶ月前のあの日、私も同じようなことをしたんだっけ。


















見覚えの無い筆跡の持ち主からの、突然の手紙。
誰からだろうと怪訝に思いながらもそれを開けば、見知った人間からの、突然の祝福。
きっとすごく不思議だっただろう。今の私が感じたように。
きっとすごく驚いただろう。今の私と同じように。


だったら、今の私と同じように、喜んで、くれただろうか。




















封筒から出てきたのは、包装のほどこされた何かと。
便箋・・というには小さすぎる、手紙。

そして、手紙に書かれていたのは。
おめでとう、でも何も無い。
むしろ祝福など一言も無い、ただの、一文。



















気が付きゃ相手が自分の住所知ってるなんざ。
怖い世の中だな、お互い。











FIN.


冗談抜きで怖いです(笑)
いや、ビビるだろう普通。教えた覚えの無い人間から手紙がきたら(笑)
プライバシーも何もあったもんじゃないね(お前が言うな)

と、ゆーわけで。
えらい短く、えらい意味不明になりましたが。
誰がなんと言おうと、例え本人名前出てこなくても、しかも手紙でも名乗ってなかったとしても。
三上有希だもん!!!(主張(笑))
・・・もうそろそろ三上有希卒業しようかな・・・ネ・・ネタが・・(死)

三上が有希に何を贈ったのか。
てか、何を贈りそうか。
わからんかったのでぼかしてみました(死)
何だろう・・・さっっっぱり、わからん(ためすぎ)
とりあえず、封筒に入るサイズでおまけに郵送しても壊れなくて。
しかも包装されてたら中身が何かわからないもの。
・・・さっぱりだ(死)

そんな感じで三上有希でした。
・・・・・は!しまった、今回「モノ以外」のプレゼント達成出来てないじゃん(死)
全体通して、だけど。
・・ま、いっか。モノ以外、は烈火だけに留めておこう;
あれも結構考えるの厳しいからなあ・・・・今年の風子の誕生日、ちゃんと出来るかな・・(不安)

最後に重要ポイント。
今回、有希の誕生日を通して書いた作品ン作。
ぜー・・・・んぶ。違う世界だからね。わかった?(笑)



モドル