登場人物;
お母さんヤギ*陽炎さん
子ヤギ*1:烈火。2:小金井。3:風子。4:水鏡。5:土門。6:柳。7:(出稼ぎ(待て))
狼*紅麗(撲殺)
てゆーか、これってちゃんと終わるのか!?
狼と七匹のやぎっ子
昔々あるところに、
お母さんヤギと、7匹の子ヤギがいるはずでした。
しかし、7匹の子ヤギの長男は、
苦しい家計を助けるため、都会に出稼ぎに行っていたため、
山の小屋には、お母さんヤギと、6匹の子ヤギしかいなかったのでした。
単に作者の都合。という説もあるのですが、
聞かなかったことにするのが一番良いでしょう(待て)
ある日、おかあさんヤギは、6匹の子ヤギを集めて言いました。
「お買い物をしに、街まで行ってくるわ。
みんな、ちゃんとお留守番しててね。
知らない人が来ても、家に入れちゃダメよ」
お母さんヤギは、心配そうに言いました。
それというのも、最近巷で、炎の羽を持つ狼が出没していると言う噂が、
後を絶たないからでした。
「安心しろよ、母ちゃん。そんなヤツ、絶対入れねーからよ」
頼もしく答えた子ヤギに、お母さんヤギはにっこりと微笑み、
買い物に出かけていきました。
お母さんヤギが出かけていった後、
子ヤギ達は、狼のことについて話し出しました。
「狼さん、本当に来るのかなぁ〜」
心配そうに柳ヤギが言うと、
「安心しろ、姫。狼ってのはバカだから、
一番最初は自分の声で母ちゃんの言葉の真似するって決まってんだ!
(それはそれで怖ぇけど)」
と、烈火ヤギが言いました。
幸いにも、心の声に気付くものはいなかったので、
子ヤギ達は安心して、それぞれの部屋に戻っていきました。
コンコンコン・・・・・
お母さんヤギが買い物に出かけてしばらくした時、
山の小屋の入り口を、誰かがノックしました。
「誰だっ!」
一番初めに気付いた烈火ヤギが、扉に向かって叫びます。
――ッカチ、ジーーーーーー・・・・・
『ねぇ、ぼうや達。帰ってきたから開けて頂戴』
扉の向こうから、
怪しげな機械音と共に、お母さんヤギの声が聞こえてきました。
「おっ、陽炎。今日はやけに早ぇなぁっ」
「・・・待て」
扉から聞こえた声に、素直に鍵を開けようとした土門ヤギを、
水鏡ヤギは鋭い声で止めさせました。
何でだよ。と怒る子ヤギ達に水鏡ヤギは、
無言で窓の外を指しました。
「?」
子ヤギ達がわけもわからず覗いた窓の外には・・・。
紅い紅い、綺麗な羽根が見えていたのです。
「こ、この羽根は・・・・」
「わかっただろう?これは陽炎じゃない」
水鏡ヤギの言葉を聞いた子ヤギ達は、
狼の意外な行動に、みんな目を丸くしました。
驚いたことに狼は、
『狼と7匹の子ヤギ』という童話を参考に、
6匹の子ヤギ達の攻略法を編み出していたのです。
そして、本の中の間抜けな狼の二の舞を踏まぬよう、
あらかじめお母さんヤギの声をカセットテープに録音し、
その日のために保管しておく。という下準備までしていたのでした。
他にも、『紅麗の女言葉なんて聞きたないわ』という、
作者たっての希望があったということは、忘れた方がいいでしょう(死)
それはともかく、童話の中の狼には、炎の羽根などなかったため、
狼は、ついついしまい忘れていたのでした(んなアホな)
そして結局、正体はバレてしまったのです。
とりあえず、狼の正体に気付いた子ヤギ達は、扉に向かって叫びました。
「バーカ!羽根しまい忘れてるぜーっ!!」
「わざわざ陽炎の声録音した割には、随分マヌケだのーっ」
「開けてやんないもーんっ!」
言いたいことを遠慮なく言った、
烈火、土門、小金井ヤギの言葉に、
扉の向こうの狼は、何も言わなくなりました。
「あ・・・あれ?もしかして帰ったの?」
意外そうに言った風子ヤギの言葉も言い終わらぬうちに、
扉の外で狼がぽつりと呟きました。
「・・・・・・・・翅炎(ぼそ)」
ギュパァッッッ・・・・ドゴンドンッッッ!!!!!!
「「「うっわああぁぁぁぁぁぁっっ!!!!」」」
数々の子ヤギ達の暴言に、ついにキレた狼紅麗!!
翅炎によって破られた扉!さぁ、どうなる子ヤギ達!!
そんなこんなで待て次回!!(続くんか!?)