[[[ 心配 ]]]
「クロードも、盗み聞きなんてシュミ悪いですわ!!」
大きな独り言を海に向かって呟く。
都合良く押し寄せてきた波が、返事を返すように水飛沫を上げる。
何も、都合良くあの時来なくても・・・・・
ふてくされたように膝を抱いて、顔を埋める。
まるで少女のようにイジけて、ブツブツと文句を並べる。
ハタから見れば、大した変化がないように見えるかもしれない。
でも、相手は長年連れ添った自分の身体。
―――嫌でもわかってしまう。ふとった。とか、やせた。とか。
あれだけ運動してますのに――何がいけなかったのかしら?
今までの自分の行動を、今一度思い返してみる。
・・・別段、変わったところはない。
やはり、謎は謎のままだった。
「―――もぉっ!何でですのよぉ!!」
「―――・・・セリーヌさん?」
腕を振り上げて叫んだ途端、後ろからの声にビクリとする。
聞き覚えのある声。口調。
尋ねるような物言いに、振り返り、相手の名を呼んでみる。
「クロード・・・・?」
「ここにいたんですか」
相手を確認し、少しホッとしたような表情を見せ、ゆっくりと歩み寄る。
「何の用ですの?」
少しばかり詰めたく言葉を返すセリーヌの隣に、
ゆっくりとクロードが腰掛ける。
用ってほどでもないんですけど・・・・。
そう呟いて、右手に持っていた包み(正確には袋)を手渡した。
「――・・・何ですの?これ・・・」
怪訝な面持ちで、ガザガザと中身を取り出してみる。
次から次へと出てくる、色とりどりのモノ達。
つまり、それは・・・
「フルーツ・・・ですわね」
袋いっぱいに詰めこまれた果物を見つめて、
先程のご機嫌取りかしら。と考える。
しかし、クロードにそんな頭はあるとは到底思えず、モノの意味を目で問う。
「あ、その・・・・。果物は体にもいいですし。
栄養とかもあったりするんで・・・・」
どことなく説明的なことを長々と語り、決定的な理由は避けているように思える。
曖昧なクロードの慌て振りを見て、あぁ、なるほど。と心で納得する。
「フルーツは低カロリーですものね。
数食べても、太ることはそうありませんわ」
「・・・・」
なるべく悟られぬようにしたかったのか、
自分の下手な言い訳に、しかった。というような表情を見せる。
それを見て、クロードらしい、と笑って、わざと複雑そうな顔を見せる。
「クロードにまで心配されるなんて・・・・。
私、本気でダイエット考えたほうがいいのかしら?」
「そ、そんなことありませんよ!!」
はぁっ・・・とわざとらしくため息を吐く。
それに慌てて弁護にまわるクロードの表情に、
セリーヌは堪え切れなくなって笑い声を溢す。
そのとき初めて、遊ばれたとクロードは気付き、
照れくさそうに前髪をいじる。
「・・・・ありがとう。
―――とりあえず、お礼は言っておきますわ。でも―――」
笑顔の礼の後の『でも』という言葉に、
疑問符を浮かべて首を傾げる。
「―――私、まだ許したつもりはありませんわよ!
もし他言するようでしたら・・・・・わかってますわね!?」
「――は、はい!」
力強く返すクロードに、それならいいですわ。と笑顔で返し、袋の中身を物色し始める。
当分の食事はこれかしら――?
そんなことを思いながら、隣のクロードに再び笑顔を向け、手近なモノに齧り付いてみた。
FIN.
スタオーです。SO2です。ゲームばっかりです、最近(死)
ええ〜っと、セリーヌさん大好きです(笑)
なんかもー彼女さえ居ればいいね、勝てるし(おい)
これといって理由はないような気がしないでもないけど、なんか好き。
だから、別に相手はクロードじゃなくても・・・(死んでこい)
どっかでアシュトンとのヤツも見ました。すごいね、セリーヌさん・・・(笑)
だいたい、これを書くことになったのは、ある人物のせいです(おい)
メールで、「そのうちSO2の小説を書くような気がしてならない(笑)」って書いたら、
リンクの説明欄に、「そのうちSO2の小説も入るとか入らないとか」って書きやがった(爆笑)
その言葉に、stmimiさん大層驚きました。
このままじゃいけない!と、何故かそう思って本当に書きました(死)
びっくりした・・・・・本当に。
本人、もしこれ見てても怒らないでね(笑)
これ以上のは執筆秘話で語ることにしましょう(隠しじゃねぇか)では。
モドル