今日、彼は機嫌が良かった。
それというのも、朝から流れ星を発見するし(どうやったんだ)、
学校の屋上で1限目から5限目までぐっすり寝たし(寝すぎ)、
6限目くらい授業に出ようと思ったら自習になるし(結局授業出てないし)。
はっきり言って、ツイている(なんか違うが)
そんなわけで、彼はとっても機嫌が良かった。
だから、彼は今、家業である花やの手伝いを自ら進んでやっていた。
それ故に、怒る悲劇も今は知らずに・・・・。
###最後の落とし穴###
「あれ?あんたが店番やってんの?土門」
「おぉっ!風子様!?」
店先で花を植え替える彼―つまり、土門に声をかけたのは、聞いてのとおりの霧沢風子。
お互いに、相手がそこにいることを驚いたような表情を浮かべている。
まあ、それもそのはず。
土門は土門で、普段店に出ているのは母親だし、
風子も風子、彼女が見せに訪れる事は皆無に等しい。
「珍しいな。風子が花買いに来るなんてよ」
「ヤボ用よ、ヤボ用。ほんとは無くてもいいんだけどねー」
言いながら、店先に並ぶ花を物色し、風子が店内をうろつき始める。
ユリを手に取り、ユキヤナギを手に取り・・・・。
花を取り、戻しては一つずつため息を吐き、うーんと唸り声を上げていた。
「決まったかー?」
「んー・・・どうしよっかなぁー・・・・」
「俺が選ぶか?」
「・・・・ヨロシク」
言い、風子が土門に道を開ける。
「んだなー・・・。どれにするか・・・――って、
そういえば、ヤボ用の無い様聞いてないぜ。
それじゃ選べねぇよ」
「あ――・・・・・・・・・・お見舞い」
「ラジャ!」
さて、どうするか。
数多く並ぶ花たちを見据えて、土門は腕を組んだ。
お見舞い・・・・見舞いっつってもなぁ。
病気ならフツー果物とか持ってかねぇか?
まー、果物以上に元気になるような花を選べば問題ねぇよな!
どこらへんで問題ナシなのかは不明だが、
とりあえず自己完結して気合を入れた土門は、
2,3種の花を取り始めた。
落ち着いた白。元気の出る黄。和みの緑。
土門の手によってまとめられた小さな、でもキレイな花束は見事な出来映えとなった。
「これでいいか?」
土門より手渡された花束を見て、満足げに頷く風子を見て、
土門もまた、満足げに笑っていた。
「じゃ、ありがとね、土門!」
「おう!毎度あり!!」
じゃあね。と手を振るづう子が、店に背を向けて歩き出す。
土門も小さく返事を返し、仕事に戻ろうとした。が。
「そういえば、誰の見舞いだ?風子」
・・・と、なんとも余計なことを、まだ店の近くにいた風子に、問いかけてしまったのである。
「みーちゃんだけど?」
くるりと振りかえり、さらっと答え、また踵を返して歩き出す。
アァ、ソウイエバ風邪引イタトカ言ッテマシタネェ。
今日彼はツイていた。
朝から流れ星は見るし。
たっぷりぐっすり(学校で)眠ったし。
6限目は自習になったし。
確かに彼はツイていた。でも。
だからって、だからって。
こんな嫌なこと、再度にどどんとくれなくたって、いいんじゃありません?
「行くなあぁぁ、風子ォオォォ!!!(泣)」
やっと事態を把握して、声の限り叫んだけれど、すでに風子の姿はあらず。
かくて、彼は黙っていれば知ることのなかった事実に、その日の残りを悩んで過ごしたのでした。
口は災いの元。っていうお話?
FIN.
言わねばならんこと。
今更ながらに100HITです(死)
・・・・ごめんねーーーー!!!みずきーーーーーー!!!!!(爆死)
だってさ、見てよ。もうカウンタ8000回ってるんだよ!?
ゆうに7900も前のキリリク今頃書いてどーすんだよ、自分!?(絞殺)
・・・と、とにかく。やっと書きました。1つめ(死)
あ、あと・・・1つ・・・・・・・。か、書くからね。年内に(滝汗)
モドル