戦士達の戦いは、何もフィールド内に限ったことではなかったりするのです。
[[[ 彼らの勉学事情 ]]]
ばったり、ある教室のドアの前で出くわした2人は、
それぞれが“しまった”というような、“またか”というような複雑な表情を浮かべた。
そう遠くない過去の日に、同じような事が何度も何度もあったような覚えがあるのも、
恐らく記憶違いではないだろう。
そしてその度に、不毛な小競り合いを繰り返していると言うのも、また然り。
「何や不破・・・性懲りもなくまた来たんかい」
「それはこちらの台詞だ。今のところ2勝1敗でこちらが優勢なのだぞ」
「そんなん、今日勝てばええだけの話や」
「悪いが、そう簡単に勝たせるつもりはない」
険悪なムードの漂う金髪と破壊魔の2人に、廊下を通る者達が怯え始めた頃、
シゲが静かに笑って、口を開いた。
「前はもう一歩のとこでお前に持ってかれたけどな、
今日はとっときの理由考えてきたんやで!今日こそは俺の勝ちや!!」
「甘いな・・。適当な理由を考えているのは、こちらも同じことなのだぞ」
「悪いけどなー。今日は負ける気せぇへんねん。
小島ちゃんの辞書は俺が借りてくで!」
そう、人の教室のドアの前で、迷惑にも口ゲンカらしきものを始めた彼らの目的は、
学校のアイドル。我等がマネージャーの辞書。
ことあるごとに借りに出ては、その度に出くわし、今日と同じような軽い論争をした後、
教室内の彼女を呼び、各々が考えてきた理由を言い合い、
持ち主である有希の判断のもと、勝者に辞書が手渡される・・・という勝負を、
もう何度も行っていたのだった。
とはいうものの、有希本人はこれを勝負などとはカケラにも思っていなかったのだが。
「いったいその自信はどこから来るのだ。
1度目は借りることができていたとしても、その後に2回連続で失敗しているのだぞ?」
「言ったやろ。今日の理由には自信あんねん」
「どういう理由(もの)だ」
「聞いて驚けや。俺は今日なあ、当たる日やねん!」
「それがどうかしたか?」
「しかも、姐さんの授業は宿題出とったんや。もちろん、俺はやってへん」
「・・・その理由は、前回も言っていただろう」
「そうや。でもな、今日はまだ続きがあんねん。今日宿題忘れたら2回連続や。
そうなったらなぁ・・姐さんから職員室に呼び出しかかるんや!!!」
「!!」
「そうなったら、当分部活に出られへん・・・。
どうや、不破・・・お前にこれ以上の理由があるんか!?」
「・・・・・・」
「今日は俺の勝ち・・・みたいやな」
勝ち誇るようにシゲがそう言うと、不破は無言のままに
――いや、ブツブツと更なる理由の発展を考察しつつ、自分のクラスへと戻っていった。
その後ろ姿を見送りながら、しばし勝利の余韻に浸った後、
シゲは機嫌よく、有希のクラスの扉を開けたのだった。
それと時同じく。
シゲとは逆の、教室前方のドアから、辞書を小脇に抱えた風祭が出ていったりなんかしたらしい。
FIN.
・・・・・あはははははははは(死)
不破有希シゲ・・・か?これ。おいおいおいおい。
だんだんと不破とシゲが馬鹿になってるじゃないか(爆死)
本来なら、ゴミ箱行きそうなシロモノなんですが。
最近シゲが絡むとスランプに突入しちまうんで、痛いながらもフリーとしました(おい)
ネタ的には嫌いじゃないんだけどなー・・なんでこんなにもバカになるんだろう・・(笑)
とりあえず。
今回の勝者は風祭君でv(笑)
モドル