青く晴れた空。そして、白い雲。
からっ。と晴れた爽やかなその日。
ある恐怖の計画は、着実に進行されていた。
[ 何気に改造計画 ]
桜上水中学校在学中の風祭将は、いつも通りの朝を迎えていた。
今日は休日。朝練日和。
本日サッカー部は、何の大会だか定かではないが、とりあえず試合が近い為に、
強化練習が実行されることと相成っていたのだ。
おおよその用意を済ませて、帰ったばかりの兄に”行ってきます”と告げて、
いつものように、学校へ向かう。
自主トレ代わりだと小走り気味に歩むと、学校へはすぐに辿り着く。
そして、校門近くで必ず誰かに会って、”おはよう”を言って、一緒に部室へ向かうのだ。
そんな風に、いつも通りに学校に辿り着くと、前方に見える、明るい金髪。
あぁ、シゲさんだ、と思って、小走り気味に近寄って、挨拶しようと口を開く。
その瞬間から、いつもと違う異常事態が、始まるとも知らずに。
「おはようございます、シゲさん!」
明るくそう言えば、たいていの人間は、振り返って”おはよう”と返す。
ほら、例に漏れず、シゲも振りかえって・・・・。
「オゥ、オハヨーサン、ポチ」
うぃー・・ん。
がしょん がしょん がしょん がしょん
がしょ・・・・・・・
がしょがしょ。という足音が響く中、仲間達の”おはよう”という声を背中で聞きながら、
北風に吹かれて、風祭は呆然と立ち尽くしていた。
+++
絶対おかしい。何がっていうか、全体的におかしい。
その後、部員が全員揃ったと言う事で、いつものように練習は始まった。
もちろん、あのシゲも一緒に。
なんで!?なんで皆、普通に受け入れてるの!?
足音はやはり”がしょがしょ”で。振りかえると”うぃーん”で。
顔はさながら某洋菓子店のキャラクター、ぺ●ちゃんで。
あからさまに、ロボなのに!?
どうして、仲間達は、いつもと変わらずに普通に接しているのだろうか。
「おい、シゲー」と肩を叩けば、明らかに金属音。
「シゲ、いったぞー!」とパスを送れば、顔に当たる直前でロケットパンチ。
その行動あきらかに、人・間・外☆
疑惑の目で見つめていると、その視線に気付いたのか、(ロボ)シゲは、がしょんがしょんと風祭に近付き・・・。
「ドナイシテン、ポチ。サッキカラ、コッチバッカミトルヤン」
「な、な・・・・・・な・・・んでもないです」
「オカシナヤッチャナァ」
「ほっといてやれよ、シゲ。風祭も疲れてんだろ」
「あんまり思いつめると、体に毒だよ、風祭さん」
そう言って、シゲを連れてグラウンドへ急ぐ高井と森長。
なんとなく、焦っているように見えたのは、彼の見間違いだろうか。
それはともかく、グラウンドでは風祭を余所に、やっぱり当然のように練習が続けられていた。
絶対おかしい。何かがおかしい。てゆーか、全体的におかしい。
再度心で唱えて、近くにいた水野の腕をがしりと掴む。
「み、水野くん!!今日のシゲさん・・・・・変だよね!?」
半ば懇願するように問いかけて、じっと、返事を待つ。
しかし、帰ってきた言の葉は・・・。
「そ、そうか?いつもと同じ・・・・・・だろ」
どこらへんが?
水野の返答に、心の底から泣きたくなる。
なんで・・・?なんで皆・・・・・。
心の底からの疑問・疑惑の中、風祭は、あることに気付く。
水野の額を流れる、冷汗に。
どうしたんだろう・・・水野くん。すごい汗・・・・・・・・・冷汗!?
はっ!と気付いて振りかえると、あからさまにブラックな、不破と有希の姿が。
「ダメじゃない。他の部員はともかく、風祭が・・・・」
「やはり外見が甘かったようだな。次はもう少し容姿に気を使わなければ」
「あと、あの機械音よね。歩くたびにあんな音してちゃ、すぐにバレちゃうわ」
「そうだな、配慮しよう」
メモ片手にぼそぼそと話す内容は、明らかにサッカーとは無関係で。
限りなく、恐ろしいものだったように思う。
というより、恐ろしいものだ。
そのとき、彼は全てを理解した。
サッカー部員達は、洗脳されていたわけでも、本気で『あれ』をシゲと思っていたわけでもない。
怖かったのだ。ただ、あの2人が。
だからこそ、高井や森長は、風祭を気遣い、シゲを彼から遠ざけ、水野は、知らぬフリをした。
あの、究極の破壊魔達の恐怖から、逃れるために。
全てを理解した風祭であったが、1つ、問題があった。
ホンモノのシゲは、一体どこへ・・・・・・・・・・?
部員達の心配と、破壊魔2人の思惑の中、
シゲロボ(恐らく試作品)は、今も元気にがしょがしょボールと戯れていた。
翌日。
良く晴れた月曜日。
佐藤成樹は、元気に登校していたのだった。
「お・・・・・・・はようござます。シゲ・・・・さん?」
「お?おはよーさん、ポチ。どないしてん、なんか引いてへんか?」
「そ、そんなことないですよ!あははははは」
「なんやねん、おかしなやっちゃなぁ」
「と、ところでシゲさん。昨日・・・・・は、何してたんですか?」
「それがなぁ、記憶ないんや。全然覚えてへんねん。へんな話やろ?」
「へー・・・・・・・・・・・・」
「なんやねん、反応薄いなー・・・・・・・お、タツボン、顔色悪いで。どないしてんっ」
いつものように金髪を靡かせて話しかけるシゲさんに、水野くんは、思いっきり動揺していました。
かく言う僕も、怖くてたまりません。
このシゲさんも、不破くんと小島さんが作ったロボットじゃないかなぁ・・・とか言う前に、
シゲさん本人が、改造されてないかなぁ・・・・・・・ということが。
こころなしかシゲさんは、一昨日より一回り小さくなっていました。
FIN。
見逃してください見逃してください見逃してください(爆)
シゲさんが・・・・シゲさんが・・・・・!!
本日めでたくロボットにv(めでたくない)
でもね、この元ネタは、我がボスとの会話の中なんですよ?
でもボス、ぜーんぜん覚えてねぇし。なんでー??
悪の帝王不破&有希(爆)
その破壊軍団、本当ならシリーズにしたいくらいです(死)
でも、ゴミ箱内でシリーズ作るのもアレなんで、実現化は難しいですね。
ところで。
シゲさんの台詞のところで、それなりにロボっぽくして音読すると、
数倍楽しめる事と思いまする(爆笑)
モドル