扉を開けた途端飛び込んだ空の青を、きっと一生忘れない。












降り注ぐ光。

飛び立つ鳩。

鳴り響く鐘の音。



薄暗い部屋から抜け出た途端指し込んだ鮮やかな光に目が眩んで、
思わず目を細めた後押し寄せてきたのは、見知った人間達の聞きなれた声。
誰もが皆、声を揃えて賛辞を投げかけてくる。
おめでとう、とか。良かったな、とか。
在り来たりな言葉一つ一つが暖かくて、逆に反応に困って逃げるように苦笑した。
時折、どさくさに紛れて誰かが頭やら肩やらを叩いてきたが、振り返っても姿は在らず。
だいたいの目星はついているものの、結局誰かはわからなかった。

むっとして顔をしかめると、隣にいた彼女がくすりと笑みを漏らした。
それに気付いて、つられるようにして笑う。
そうこうしてる間にまた誰かに頭を叩かれて、それを見た彼女が今度は声を上げて笑った。












幸せですかと問われたら、幸せですときっと答える。






振り返って見れば、存外『幸せ』だった自分の過去と照らし合わせても、
今この瞬間以上の感情など、どう思い返しても見当たらない。
いっそ幸せ過ぎて怖いとすら思ってしまう。そう思う事すら幸せだと感じる。



祝福してくれる友がいる。

祝福を受ける自分がいる。


そして、隣に貴女がいる。



もうこれ以上、何を望めば良いかすらわからない。
それほどに、今この瞬間が愛しかった。





祝福の言葉を受けながら一段一段降りた階段が最後の段になったとき、
どちらとも言わずに顔を見合わせた。
示し合わせたようにかち合った視線が妙におかしくて、声を合わせて2人で笑った。







幸せでいましょうと言った。
こっそり結んだ小指の約束。

今この瞬間の気持ちを忘れなければ、きっとそれは果たされる。







この階段の最後の段は、これから歩む2人の道への最初の一歩。


敷かれたレールを踏み違えた後、再び作り上げた新しい道を、
友に背を押され、2度と違えぬよう手を取り合ってここまできた。





もう迷うことはないのだと、握られた手が教えてくれる。
ひとしきり見詰め合った後、いっそう深めた笑顔を合図に一歩踏み出した。










共に歩む。
迷う事無く。



















笑顔で君と。笑顔の、君と。























































FIN.
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アスラク最終章。
こうして彼等が、末永く幸せであることを願います。

1ヶ月、ありがとうございました!!


2003.09.30  stmimi ヒノエ


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