「アンブレイカブル」 [ あらすじ ] [ 感想 ]

原題「UNBREAKABLE」

2000年アメリカ映画 上映時間 1時間 47分
日本公開 2001年 日本配給 ブエナ ビスタ インターナショナル(ジャパン)
監督、脚本 M.ナイト・シャマラン


出演 ブルース・ウィリス → デヴィッド・ダン
列車事故で奇跡的に助かった生存者。
  サミュエル・L.ジャクソン → イライジャ・プライス
デヴィッドを「アンブレイカブル」と呼ぶ男。
  スペンサー・トリート・クラーク → ジョセフ・ダン
デヴィッドの息子。
  ロビン・ライト・ペン → オードリー・ダン
デヴィッドの妻。

[ あらすじ ]

「死亡者131名。生存者1名」
悲惨な列車事故でただ一人生き延びた男、デヴィッド・ダン。
彼の無事を喜ぶ家族。悲しみに暮れる犠牲者の家族。
デヴィッドの目は彼らの姿を映してはいたが、心がある疑問に捕われていた彼は何も見ず何も聞いてはいなかった。
デヴィッドの心に宿る一つの疑問。
それは「自分は何故『無傷で』助かったのか?」
自分以外の乗員・乗客が全て死亡した大事故において無傷で助かるなど、「奇跡」と一言で片付けてしまうにはあまりにも不可思議な事態にデヴィッドは思い悩む。
デヴィッド・ダン…元・アメリカンフットボール選手。自動車事故が元で引退。現在はスタジアムの警備員。妻と息子との3人家族。
しかし、そんな平凡な男のプロフィールにはこんな続きがある。
大事故に遭っても無傷で生還し、生まれてから一度も病気にかかったことがない男…。
ある日、デヴィッドはイライジャ・プライスという男と出会う。
漫画コレクター・ギャラリーのオーナーであるイライジャは、骨形成不全症という難病のため、生まれた時から50回以上もの骨折を経験してきたという。
そのイライジャから、この世には自分のような脆い肉体が存在する一方で、それとはまるで正反対の不滅の肉体=アンブレイカブルが存在するはずだと聞かされるデヴィッド。
最初はイライジャの話に取り合わなかったデヴィッドだったが、日を追うにつれ、自分の肉体に対する疑惑が徐々に大きくなっていく。
デヴィッド・ダンは本当に神に選ばれたアンブレイカブルなのか?

[ 感 想 ]

(注)[ 感想 ]にはかなりのネタばれが含まれています。
詳細なストーリー(特に結末)を知りたくない方は読まないで下さい。

今後、ビデオを借りて「アンブレイカブル」を見る御予定のある方は決してここから先は読まないで下さい。
全く何の先入観もなしに見た方が絶対楽しめます。


映画の感想…。うーん。うーん…。よく分からない…(^^;)
私的に面白い映画ではあったのですが、ただこの映画の宣伝文句にあった、
「戦慄の真実に恐怖する」という感覚が私には分かりませんでした。
“恐怖”、“驚愕” という感覚は「シックス・センス」の時は感じたのですが…残念ながら「アンブレイカブル」ではあれ程の興奮は感じられませんでした。

この映画を宣伝通りに「スリラー」として捉えるとどうも物足りなく感じてしまうので、それよりも、「人にはそれぞれその人にふさわしい場所がある」というある種の運命論を説く映画だと思った方が楽しめる気がします。

映像トリックはお見事。
映画の前半部分、妙にそわそわと落ち着かず、どうにも居心地の悪さを感じていたのですが、それは私の体調不良などではなく、ましてや映画がつまらないわけでもなく(笑)、映像によって意図的に引き出された反応だったと知った時の驚愕!
(…「驚愕」してますね(笑))
「シックス・センス」に引き続き、映像による演出は相変わらず冴えています。

そして、ラストシーン。
ああいうラストに繋がると何故もっと早くに気付かなかったのかと自分に腹が立ちました(笑)
イライジャのお母さんの前振りで漸く「ああ!」と気付いた私…。
「Mr.ガラス」…ヒーローものが好きな人にはもうベタベタな感じです(^^;)

しかしですね。この映画はただの映画ではなく、脚本料500万ドルの映画なわけです。そして、その破格の脚本料を宣伝材料に使っていた映画なわけです。それだけに期待が大き過ぎました。
もっともっと噛み締めて味わえばストーリーの奥深さが見えてくるのでしょうか?

最後に私が選ぶブルース・ウィリス ファン的今回のイチ押しシーンを御紹介。
「悪い夢を見たんだ。安心させてほしかったのに、君を起こすことができなかった。…それが始まりだ」
ラスト間際のオードリーに対するデヴィッドの台詞です。
何とも切ない感じで大変良かったです(^^)
ちなみにこの映画でのブルースはスキンヘッドでした(笑)

ところで、この映画ってどのジャンルに分類されるのでしょう?
私にとってはそれが「アンブレイカブル」最大の謎です(苦笑)



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