「ストーリー・オブ・ラブ」 [ あらすじ ] [ 感想 ]

原題「THE STORY OF US」

1999年アメリカ映画 上映時間 1時間 36分
日本公開 2000年 日本配給 ワーナー・ブラザース映画

監督

ロブ・ライナー

製作、脚本

アラン・ツウァイベル
ジェシー・ネルソン

音楽

マーク・シェイマン

主題歌

エリック・クラプトン
「アイ・ゲット・ロスト」


出演 ブルース・ウィリス → ベン・ジョーダン
ケイティーの夫。職業は作家。
  ミシェル・ファイファー → ケイティー・ジョーダン
ベンの妻。クロスワードパズルの問題作成者。
  ロブ・ライナー → スタン
レイチェルの夫。ジョーダン夫妻の親友。
  リタ・ウィルソン → レイチェル
スタンの妻。ジョーダン夫妻の親友。
  ティム・マティソン → マーティ
ケイティーに交際を申し込む歯科医。

[ あらすじ ]

恋愛結婚をしたベンとケイティーはジョシュとエリンという2人の子供に恵まれ、傍目には幸せな家庭生活を送っていたが、いつの頃からかベンとケイティーの夫婦仲はぎくしゃくし出し、結婚15年目を迎える現在では口を開けばケンカばかり。
何とか関係を修復しようと夫婦でカウンセリングに通ったり、2人きりで旅行に出掛けたりするものの、思うような効果は得られない。
そんな2人は一時的な別居生活を試みる。
ジョシュ(12才)とエリン(10才)がサマーキャンプで留守の間、ベンはホテル、ケイティーは自宅と別々に暮らし始めた2人はこれまでの暮らしを振り返る。

お互いの価値観の違いに惹かれ、恋に落ちた2人だったが、夫婦として長い時間を共有する内に、その価値観の違いに苛立ちや疲れを覚えるようになっていた。
それでも無計画に何とかやり直せるのではないかと考えるベンと、このまま一緒にいても結婚当時の気持ちに戻ることも価値観の違いを克服することも無理だと考えるケイティー。
よりを戻そうとするベンと、正式に別れようとするケイティー。
そうこうする内に、ケイティーには交際を申し込んでくる男性が現れ、ベンはホテルを出て新しい家を購入。
2人は新しい人生を歩き出そうと決意する。
サマーキャンプが終わり、子供たちを迎えに出たベンとケイティーは、彼らの両親が離婚することを伝えようとするが…。

[ 感想 ]

(注)[ 感想 ]にはかなりのネタばれが含まれています。
詳細なストーリー(特に結末)を知りたくない方は読まないで下さい。

音楽が良いんですよねぇ…。
特にエリック・クラプトンのテーマ曲。
本編で流れるアコースティック・ヴァージョンも、エンディングのタイトル・ロールで流れるアップテンポのアレンジもどっちもとっても良い感じです(^^)
…先に静かなアコースティック・ヴァージョンを聴くことで、後のアップテンポのアレンジがより良く感じられたような気がします。

映画の感想なのに、いきなりテーマ曲の感想から入ってしまいましたが、それ程この映画にとって、このテーマ曲は重要な要素になっていると思います。
テーマ曲だけでなく、マーク・シェイマンの音楽も映画にぴったり。
暖かく、懐かしく、優しいけれど、どこか寂しくて切なくて…。ずっと聴いていると微笑みながら泣いてしまうような音楽だと思いました。

肝心のストーリーですが(笑)、恋愛結婚をした夫婦のその後を描いているこの映画。
特別、何があったというわけではないけれど、いつのまにか夫婦の会話が減り、気が付くと相手の考えていることがよく分からない…。
今や「夫婦」というより「子供たちの両親」。
結婚していない私はこの映画を観て、結婚生活ってそういうものかもしれないなと思ったのですが、結婚している方はどう思われたのでしょう?
たとえ恋愛の果ての結婚だとしても、結婚生活にいつまでも甘い恋愛関係を求めるのは無理だと思うんですよねぇ…。それでも私は敢えて求めたいですけど(笑)

多分、私がブルース・ウィリスのファンだからだと思いますが(^^;)、ケイティーに振り回されてベンが可哀相…と思いながら映画を観ました。
なーんかケイティーって勝手なこと言ってるんですよね。
「揺れ動く心」とか言えばカッコいいかもしれませんが、ベンが「やり直そう」と来たときには断ったくせに、最終的に離婚に合意したベンに、「諦めないで。もう一度頑張ってみて!」ってそれは一体…(--;)

レストランで友達に八つ当たりして、ゆでだこみたいに真赤になって怒鳴った後、「違う。こんなことを言いたいんじゃない。こんなことをしたいんじゃないんだ」と自分自身に歯がゆさ、もどかしさを感じて涙ぐむベンの姿に胸が痛みました。
そして、意を決してケイティーを訪ね、素直な気持ちを打ち明けるとそこには別の男性が…。少し驚いて、その後あっさり引き下がったベンの心はそのとき一度死んでしまったかもしれませんね…。
ベンに肩入れして観ていた私は、そのシーンで胸が潰れそうになりました。
この辺りでかなりうるうるきていたのですが、ラストでケイティーが涙ながらにベンを説得するシーンではとうとう涙が…。
「あなたが子供たちに絵本を読む声が好き」
ここです! この台詞で椎子は泣かされてしまいました(泣)
2回観に行って2回ともこの台詞で泣いてしまいました。何故!?(苦笑)
「どんなに疲れていても、登場人物の声を使い分けてる。それだけであなたがどんなに素晴らしい人か分かるわ」
みたいなことを言うのですが、これってベンを演じているのがブルース・ウィリスだからこそ生きる台詞だと思いました。

「この15年。楽しいこともたくさんあったわ。だから諦めないで」
というケイティーの言葉に、楽しげな一家団欒の風景が走馬灯のように画面に映し出されるのですが、その1つ1つが本当に楽しそうで、彼らが羨ましく思えました。
と、同時に私にもあんな楽しい思い出があるじゃないか!と自分の家族のことを思いました。
家族の絆、結束って日常の些細な笑いやコミュニケイトから生まれ育っていくものなのかもしれませんね…。

なんてハートウォーミング!
優しい気分になりたいときにオススメの映画です(^^)

しかし、ブルースの長髪はいただけません。(プロレスラーみたい)
裸にエプロンもちょっと…(^^;)



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