「トラブル・イン・ハリウッド」 [ あらすじ ] [ 感想 ]
原題「What Just Happend」
2008年アメリカ映画 上映時間 1時間44分
日本公開 2010年 日本配給 フリーマン・オフィス
監督 バリー・レヴィンソン 脚本 アート・リンソン


出演 ロバート・デ・ニーロ → ベン
ハリウッドで活躍する敏腕プロデューサー
  ロビン・ライト → ケリー
ベンの元妻。ベンから復縁を迫られている
  マイケル・ウィンコット → ジェレミー・ブリュネル
映画「フィアースリー」の監督。映画界の鬼才
  キャサリン・キーナー → ルー
「フィアースリー」に$2500万出資した映画会社社長
  ジョン・タトゥーロ → ディック
エージェント。顧客の中にはブルース・ウィリスも
  ショーン・ペン → ショーン・ペン(本人役)
映画「フィアースリー」の主役
  ブルース・ウィリス → ブルース・ウィリス(本人役)
新作映画のクランクインを控えているが…

[ あらすじ ]

ハリウッドで活躍するベンは某雑誌で「大物プロデューサートップ30」に選ばれるほどの敏腕プロデューサー。
仕事上発生する様々なトラブルの対応に追われ、休息もままならない。
観客の他に制作関係者や宣伝会社の役員、映画会社の社長も集って行われたショーン・ペン主演映画「フィアースリー」の特別試写会では監督こだわりのラストシーンが観客の反感を買い、アンケート結果は散々。映画会社の社長ルーから、興行成績が見込めるようなラストシーンへの変更を求められるが、衝撃度にこだわる監督がそう簡単に再編集するはずもない。
監督と社長の間に入って調整を試みるベン。
一方、クランク・インを目前に控えたある映画の撮影現場では、主演のブルース・ウィリスがイメージに合わないヒゲ面で現れたとスタッフが頭を抱えていた。
役のために茂らせたヒゲを剃るよう言われ、怒って暴れるブルース。
しかし、映画会社の社長シドニーから「ブルースがヒゲを剃らなければ制作は中止。ブルースを訴え、ベンを不実表示で訴える」と警告されたベンは、何が何でもブルースにヒゲを剃ってもらわねばならない。
そこで、ブルースのエージェントであるディックに連絡して、ヒゲを剃るよう説得させようとするが、ブルースの機嫌を損ねたくないディックは何だかんだと理由をつけて話を先延ばしにしてしまう。
トラブルは仕事だけにとどまらない。
別れた妻に男の影がちらつくのも気になる。年頃の娘の様子がおかしいのも気に掛かる。
幾多のトラブルを抱えた敏腕プロデューサーのお手並みや如何に?

[ 感 想 ]

(注)[ 感想 ]にはかなりのネタばれが含まれています。
詳細なストーリーを知りたくない方は読まないで下さい。

2008年にアメリカで公開された後、日本公開はまだかなー、まだかなーと首を長くして待っていたら、いつの間にか「トラブル・イン・ハリウッド」という原題とは全く違うタイトルで日本公開されていた!という、私的に曰く付きの映画(笑)。

公開前の特別試写会の結果次第で映画の結末が変わるんだ!?とか
人が撃たれるより犬が撃たれる方が問題なんだ!!??とか
初っ端から驚かされました。

ロバート・デ・ニーロ演じる大物プロデューサーはとにかく超多忙。
電話を掛けたり、電話を受けたり。電話、電話、電話…電話中毒です。
こんな人と一緒に暮らしてたら、イライラするでしょうねぇ(^^;)。

忙しすぎて、自分が頼んだカーペットのことを忘れてしまうベン。
「あなたが頼んだんです。2月に」
「もう3ヶ月も経ってるじゃないか」
「毛足が長いタイプの特注品だったので」
「そのタイプは嫌いだ。私が頼むはずない」
「“黒革の椅子に合う”と」
スタッフがカーペットの発注について細かく覚えているのは、後でとばっちりを受けないための予防策じゃないかな?と思いました。きっと前にもあったに違いありません。自分で頼んだくせに、コロっと忘れてスタッフを責めたことが…。

映画を作る人よりお金を出す人の方が強いというのは、さもありなんって感じですが、興行成績を全く考えない監督というのもプロデューサー泣かせなのでしょうねぇ。おまけに騙し討ちなんてされたら…(^^;)。
監督のせいで凄惨な映画のプロデューサーとして名前を轟かされるわ、怒った関係者に飛行場に置いてけぼりにされるわ、踏んだり蹴ったり(苦笑)。
まぁ、ジェレミーがルーたちのことを「才能もないくせに利益ばかりを優先して勝手な注文をつける奴ら」と罵る気持ちも分からなくはないですが。

さて。ブルースは「ヒゲを剃れ」と言われても頑として剃ってくれない傍迷惑なスター役で登場。
どうも完成稿ではヒゲのない設定だけれど、草稿ではヒゲのある設定だったとか言っていたので、草稿を読んでそのつもりで準備してきたのに…!ということなのかな?
しかし、だからってハンガーラックをなぎ倒して衣装を滅茶苦茶にしていいわけないですよねぇ。何て迷惑なスター!!(苦笑)
ブルースの暴れっぷりを見て
「そこまであのヒゲに愛着があるのなら、剃らない方向で…」と考えるベン。
しかし、ここでも映画を作る人よりお金を出す人の方が強いので、出資者が
「ブルースがヒゲを剃らないなら制作中止」と言ったら、何が何でも剃ってもらうほかありません。
そこでブルースのエージェントに頼むわけですが、このエージェントが仕事しないっていうか、事なかれ主義っていうか、役立たずっていうか…(^^;)。おまけに、たった2年の付き合いで「私のおかげで売れたのに」と怒る始末。
「気分屋で、いつキレるか分からない」「セラピーの日はまずい。不機嫌だからブチ切れる」という台詞に笑いました。いかにもそれっぽい感じ(笑)。
結局、撮影初日までブルースのヒゲ問題は持ち越され、現場のスタッフが心配そうに見守る中、トレーラーから現れたブルースの顔は…。
思っていたより出番は多かったのですが、ヒゲ面だし、不機嫌そうだし、ブルースの顔目当てだとあまり楽しくありません(^^;)。
それだけに、最後に「そろそろ始めようか」とニヤニヤしているブルースのお茶目な表情を見て、何だかホッとしました。
そういえば、
「彼には主役として2千万ドル払ってる。期待してるからだ」
「いい演技をだろ?」
「女性たちに寝たいと思わせる魅力をだ」
というベンの台詞にちょっとびっくり。
それって「演技には期待してない」と言ってるようなもんだけど、いいの!?というのは置いといて(^^;)、問題は「女性たちに…」云々ですよ!
いや、私は最近のブルースもセクシーで素敵(^^)と思っていますが、それってマイナーな意見かと思っていたので。
そっかー。そうなんだー。その台詞、信じていいのね!?
それともやっぱりフィクションですか?(笑)



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