「ファーストフード・ネイション」 [ あらすじ ] [ 感想 ]

原題「Fast Food Nation」

2006年アメリカ映画 上映時間 1時間 54分
日本公開 2008年 日本配給

 監督・脚本

リチャード・リンクレイター

 原作・脚本

エリック・シュローサー


出演 グレッグ・キニア → ドン・アンダーソン
ミッキーズ本社のマーケティング部門の部長
  カタリーナ・サンディノ
・モレノ
→ シルビア
メキシコから密入国してビジネスホテルで働く女性
  アナ・クラウディア
・タランコン

→ ココ
メキシコから密入国して精肉工場で働く女性。
シルビアの妹

  ウィルマー・バルデラマ → ラウル
メキシコから密入国して精肉工場で働く男性。
シルビアの恋人
  ボビー・カナヴェイル → マイク
ユニグローブ精肉工場の監督。
ココは彼を恋人だと思っているが…
  アシュレイ・ジョンソン → アンバー
ミッキーズのアルバイト店員。高校生。
環境政策討論会に興味を示す
  イーサン・ホーク → ピート
アンバーの叔父。革命は若い時にしかできないとアンバーに助言
  ブルース・ウィリス → ハリー・ライデル
ミッキーズのシカゴ支店の副社長

[ あらすじ ]

大手ハンバーガーチェーン“ミッキーズ”の牛肉パテから、糞便性大腸菌が検出された。事実が公になる前に内部調査をするよう社長から命じられたドンは、コロラド州コーディにあるユニグローブ精肉工場(パテの製造工場)へ向かう。
そこでは「食の安全」「従業員の安全」等どこ吹く風。効率重視で製造される大量の冷凍パテ。
真実を知ったドンは衝撃を受けるが…。

[ 感 想 ]

(注)[ 感想 ]にはかなりのネタばれが含まれています。
詳細なストーリーを知りたくない方は読まないで下さい。

あらすじを全く知らずに、タイトルから「ファーストフード業界の内幕を描いた映画」だと勝手に想像。
実際に映画を観ると…まぁ「そう」とも言えるし、「違う」とも言えます。
パテの製造工場で働くメキシコからの不法労働者にスポットが当たっているのですが、これは別にファーストフード業界に限った問題ではないと思うので、その辺りが単純に「ファーストフード業界を描いた映画」と呼べなくさせているのかもしれません。
かといって、何かを激しく糾弾しているわけでもありません。
ファーストフードの開発、製造、宣伝、販売にしても、密入国してアメリカで働く人々にしても、それらの現実(と思われるもの)を描写しているだけです。
「とりあえず知っておいてね」という感じでしょうか。

映画の所々に牛を捌く仕事がいかに大変かという“話”が出てきます。話だけ。
それが最後に映像として目の前に現れます。
機械と手作業で淡々と処理する映像は確かにショッキングといえばショッキングですが、それを見て残虐だ!と非難するのは違うかな、と思いました。不必要な作業をしているわけではないので。
ただ、小さい子供に見せるのはトラウマになる可能性もあるのでヤメた方が賢明です。

しかし、冷凍パテが大量に製造される様子は、とても食べ物を作っているようには思えません。
日本のパテも同じように製造されているのでしょうが…もっと衛生的だと信じたい(−−;)。
販売店で床に落としたパテをそのまま鉄板に戻して焼いていましたが、日本では…(−−;;)。

ブルース・ウィリスの登場は上映が始まって48分頃。登場時間は約8分(笑)。
ミッキーズのシカゴ支店の副社長役です。問題が起きている工場との取引担当。つまり、仕入れ価格を下げろー、下げろーと圧力を掛ける人ですね…。
予算の都合か、そういう役作りなのか、かなりシミやシワが目立ちます(苦笑)。
馴染みの店員さんにいやらしい視線を送り、大口を開けてハンバーガーにかぶりつく、 どこにでもいそうなオジサンです。調査にやって来たドンに、やり手っぽく「それがどうした」と捲くし立てる、スキンヘッドの怖いオジサンです。
不衛生が何だ、焼けば済む!と言いつつ、その手にあるのはミッキーズではありません。
ミッキーズのハンバーガーは食べたくないに違いない…(苦笑)。



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