しずちゃんと、としおくん

「としおくん」
「あ、しずか」
「ねえ、プールに行こうよ」
「ん、いいよ」

は、しずの水着って・・・

「あ、しずちゃん、いらっしゃい。」
「おばさん、こんにちは。としおくんとプールに出かけます」
「あらそう、若いっていいね」

「かあちゃん、何にも言わなかったな。」
「いつもは、何か言われてるの?」
「う、ま、そういう訳では無いけど・・・」
「ね、としおとプール嬉しいよ。」
「うん、もちろんしずとプールは楽しみだけど。」

「更衣室の出口で待っててね、ちょっと時間がかかるかも。」
「はい?、何で時間がかかるの?」
「だって、女の子って、そういうことがあるの」
「ふーん?、まあいいけど」

「おまたせー、なんだか結構時間がかかちゃった。」
「うん、だいぶ待ったよ・・」

「なに?・・ごめんね・・・」
「いや、そうじゃなくって、しずの水着可愛いよ。」
「えー、恥ずかしい。普通のだよ、セクシーとかそんなんじゃなくって・・・」
「しずに似合ってるよ、セクシーとかそんなんじゃないほうが良いよ。」

しずちゃんの水着はシンプルなワンピースです。紺色にワンポイントの、プリント。
でも、スクール水着じゃなくって、女らしくなった体の曲線がそれなりに窺えます。
で、としおくん・・・君は・・・
ここは、スクール水着じゃないだろうが・・・

「あ、あのさ水に入ろうよ」
「え、でも場所の確保とか・・」
「あ、まあ・・」

としおくん、しずちゃんの水着を見ただけで、反応しちゃったんですね。
それも、スクール水着なんかつけてるものだからちょと見で丸判り。
なんだか、よそを見たまま、シートを敷いたりして、そのまま水に飛び込んでしまった。

「あーとしおくん」

もちろん、としおくんの都合もあるのですが、置いていかれたしずちゃんは訳がわからないままに膨れています。

「ごめん、着替える時に、汗かいちゃって・・・」
「シャワーあびなかったの?」
「いやその・・」

とりあえず、クールダウンできたとしおくんでした。


なんだか、ギクシャクもしていたのですが、一緒にいるのが嬉しい二人です。

「浮き輪、借りてきたよ。流れるプールに行こう。」
「うん・・」

「あ、気持ち良いね」
「うん、しずといっしょにだから。」

浮き輪の前に、しずちゃん、後ろにとしおくんなわけですが

「あのさ、なんかお尻に当たってる様な・・」
「気のせいだろ」

「あ、どこ触ってるのよ。」
「だって・・・」
「駄目だってば、上がろうよ」
「う、あのなんにもしないから、もうちょっと待って。」
「え?」
「その、男の事情ということもあって・・」

男の事情とやらもなんとかなった二人

「そろそろ帰る?」
「そうね」


「ただいま」
「お帰り、あら、しずちゃんもいっしょ?」
「おばさん、ただいま。」
「楽しかった?」
「え、とっても、・・でもちょっと疲れたかな。」
「あら、少し休んでいったら?」

「ねえ、ベッドちょっと貸してね・・・」
「ああ、・・・あ、もう眠っちゃってる。」


「あのさあ、かあちゃん」
「ん?」
「しず眠っちゃって、ゆすったりしても、ちっとも起きないんだよ。」
「でさ・・」
「ああ、しずちゃんとこには、家に泊まるって言っとくよ。」


(うー僕も眠い、あ、しずが・・まあいいか)

しずちゃんの横にもぐりこんで、眠ってしまったとしおくんでした。


(あー、よく眠った・・あれ、ここは・・あ、としおの部屋?)
「ね、ね、としお」
「うーん、あ、しずか、おはよ」
「じゃなくって・・・何であたしがここにいるの?」
「おまえ昨日ここで眠り込んじゃったんじゃないか。」
「あ、そうか、って抱きつかないでよ・・・、あ、それになにこれ」
「・・朝は、そういうもんだから・・」
「そ、そうなの?」
「うん、でも女の子の方も、こんなに解れてる。」
「あ、あの」
「しよ」
「え、だけど・・・」


「あの、おばさん・・・」
「おはよう、しずちゃん・・シャワーなら使えるよ。」
「あ、はい・・」

「あら、としお、おはよう、しずちゃんならシャワーしてるよ。でさ、いいんだけど、
 あんまり派手にしないでよ、声とか音を聞いてのぼるさんがその気になっちゃって
 あたし、壊されるかと思ったよ。」

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まあ、かあちゃんものぼるさんもなんと申しましょうか。

そう、しずちゃんの水着とかの、洗濯はとっくに終わっていたらしいです。

(2009.08.29)

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