気ままな話 2009

日々気ままに書いてます。読んでくだされば、嬉しいです。

                ( 2009年4月1日 )


高瀬川沿いの桜は幕末の名残り       Apr.1

森鴎外の小説でも有名な高瀬川は、木屋町通に沿って流れる「運河」だってご存じでした?。
安土桃山時代に活躍した海外貿易家・角倉了以によって作られたんだとか。(*^。^*)
僕は天然の川だと思っていたんですが、運河だったんですね。

この川に沿って歩くと・・・
幕末に志士達の住居や隠れ家を発見したりして、ホントわくわくしますよ。
(今は料亭として残っています。)

歴史も同時に味わえる桜の散歩道
ちょっと ご案内しますね。\(^o^)/

まず、上の写真は、高瀬川の始まり。押小路通あたりにある「一之船入跡」です。
船には俵やらお酒やら乗っていて、もう桜が咲いて。美しい佇まいです。


さあ、そして・・・ 高瀬川を南に、御池通の方へ歩くと…

桂小五郎と幾松の住居跡があるんです。今は料亭「幾松」(↑)
ここらのお店は、どこも ウナギの寝床の様に縦に長くて、奥にひっそりと玄関。
お店は鴨川まで続いていて、夏には、川床料理が味わえます。

上の女性が幕末、桂小五郎を匿ったり逃がしたりと助けた芸妓・幾松
明治維新後、正妻となり「木戸松子」となりました。

高瀬川沿い、美しいのはまだまだこれから♪

「幾松」の二軒隣にある「さつき」という料亭(↑)は、大村益次郎の住居跡。
入口は細いですが、奥が深くひっそりと。風情ありますね。

木屋町の名は、大阪から物資を運び入れ、材木屋を始め問屋が立ち並び賑わった名残りだとか。


また少し歩くと、伊藤博文が常宿として愛した「梅むら」(↑)があります。
「梅の間」の床の間には、『東園之桜枝…』の掛け軸。
落款の名は春畝=伊藤博文の雅号です。


そして、さらに南に川沿いを歩いて・・・・
あっ、ここ!
土佐藩士・武市半平太(瑞山)の住居跡です。
半平太さん、坂本龍馬の親友として、 『竜馬が行く』では
何とかっこ良く誠実で、りりしく描かれていたことか・・・・。
ここも今は料亭として残っています。

土佐藩邸も近くにありました。後ろはもちろん高瀬川。


三条通まで来ると、大村益次郎佐久間象山遭難の地の碑が立っています。
大村益次郎は、陸軍大将の要職にありましたが、不平士族に襲われ負傷。
高瀬川から舟で大坂の陸軍病院まで運ばれたのだけれど、
一ヶ月後、破傷風に罹り、
シーボルトの娘・おいねに看取られて最期をとげました。


さらに行くと、瑞泉寺。
豊臣秀次の菩提を弔うため、角倉了以によって建立された寺院です。
秀吉によって自害させられた秀次。
首は三条河原に運ばれ、その前で秀次の遺児、妻妾39人が処刑さたという何とも痛ましい。

【おまけ】

四条通りまで来たら、ここらで高瀬川沿いから、鴨川をわたり、白川の方へ歩きます。
花街の町並みが残っていて、桜も大変美しいです。花見小路も近いです。
巽橋は、TVなどでも有名ですね。川沿いの桜も今は盛りに。見事ですよ。


そのまま歩くと、円山公園。
下は、円山公園の枝垂れ桜です。
ちょっと元気がありませんね…↓


高瀬川沿いは、幕末の志士達の熱き思いが、名残りとして今も感じられる所です。
そぞろ歩きにはぴったり♪

お花見のシーズン到来。
皆さんはどこに行かれますか?(*^。^*)


道楽絵はがき展             Mar.17 

名前に魅かれて・・・・(道楽者なら行かねば!笑)
大津市歴史博物館で開催されている『道楽絵はがき展』を観に行ってきました。   

いやもうね、ホント素晴らしい。
( 道楽者バンザ〜イ\(^o^)/
副題は “コレクターの粋(いき)すぎた世界” だって。(あはは)

展示されているのは、大正・昭和初期にかけてコレクター達が蒐集した木版絵葉書の数々です。

当時の蒐集家たちは、毎年の年賀状や暑中見舞いを 「洒落」や「見立て」(=なぞなぞの事。)を凝らして製作し、それを交換会で発表し合って、趣味の世界を思う存分楽しんでました。

展示は、米谷徳太郎(京都のコレクター。製版業を営む。)の絵葉書コレクションを中心として(3500枚)
その数の多いこと、多いこと。毎年の年賀状だけでもすごい数で、干支を一めぐりしましたよ。

←左は昭和10年亥年の一枚です。
どれもこれもため息が出るほど美しく、セピア色になっているのも更に良い!

こんな年賀状、欲しいですね。
昔の人の風雅を感じ、現代の合理的な世の中をちょっと寂しく思いました。

あぁ、、僕も今年は、年賀状を頑張ってみようかな。(*^。^*)

下(↓)は、酉年(昭和8年)の年賀状です。

『道楽絵はがき展』は、大津市歴史博物館にて、4月19日まで。
詳細は、こちらからどうぞ→


冬の天龍寺     Jan.20

凛とした冷気の中、天龍寺を歩く

冬の佇まいも改めていいなぁと感じる
心が澄んでいくようだ
人が少ないのも なお良し…(笑)



嵯峨野嵐山にある天龍寺は、臨済宗天龍寺派の大本山。後醍醐天皇の菩提を弔い南北朝の争いの犠牲者を供養するため、1339年足利尊氏が創建。夢窓疎石作庭の曹源池庭園は、大変広くて、散策していると時間を忘れますね。
池を取り巻くように、右手に愛宕山、小倉山、正面に亀山、左手に嵐山と自然の美しさも絶景です。

禅宗の開祖「達磨大師」を描いた「だるまさん」が庫裏(くり)で迎えてました。法堂の天井には加山又造の雲龍図。
右の写真(↓)大方丈からの額縁の様な景色に思わずシャッターを押す!(*^。^*)
 


『百花苑』の花木は、四季折々の姿を見せる。今は、山茶花とロウバイが咲く。

静けさもさやさやと・・・竹林。

もう少しすると僕の好きな椿が咲きそう。(冬に色合いを添える椿が実はとっても好きなんです。(*^。^*))
また、春の枝垂れ桜は見事だと思いますよ。すごい本数なので、一斉に咲き揃えばと思うと…わくわく。(春にまた行こう〜♪)

天龍寺から少し歩いて嵐山を眺めながら渡月橋を渡る。冷たさに身が引き締まるー。(#^.^#)


ルミナリエ!     Dec.12

はぁ・・・・(ためいき&歓声) あまりの美しさに言葉も無く、、、

神戸・ルミナリエに行ってきました。
阪神・淡路大震災犠牲者の鎮魂、都市の復興・再生への夢と希望という趣旨で、大震災の起こった1995年12月に初めて開催。
震災で打ちひしがれた神戸の街と市民に、大きな感動と勇気・希望を与えただろうと心から思いましたね。
以下、その写真です♪


開催期間:12月4日(木)〜12月15日(月)
点灯時間:月〜木 18:00〜21:30
       金    18:00〜22:00
       土    17:30〜22:00
       日    17:30〜21:30


但し、めっちゃ混んでます。その日も一時間半待ちでした。(^^ゞ
あったかい服装で、どうぞ。あっ、屋台なども出てましたよ。(*^。^*)


下鴨神社・糺の森 納涼古本まつりへ行く     Aug. 14

思い起こせば小学生の時。
クラスの図書係に当たって、「うわ〜〜、いやだなぁ。」って思っていた僕が・・・。
図書室の静けさも、たいそう居心地悪うございました。(爆) 加えて本の圧迫感も。(^^ゞ
そんなこの僕がですよ!
行ってきました。「古本祭り」!
時は移るんです。(笑)
人は変わっていくものですね。(しみじみ)

毎年京都下鴨神社・糺の森(ただすのもり)で開催される
『納涼古本まつり』です。
8月12日から、大文字の送り火16日まで
京都の夏の風物詩と言えるでしょう。

京都は連日36℃の猛暑ですが、糺の森に入ると意外に涼しい。快適でした。
木々が、本が、蝉の声が迎えてくれます。
懐かしい本がいっぱいですよ。子供に返ります。昭和30年、40年出版の本などもわんさか。

仙人のようなおじいちゃんとか、森見さんや万城目さんか?京極堂かと思うような学生堅気の人たちもたくさん見かけました。
不思議な空間。異次元の様な雰囲気もいいですね。
いい時間でした。


こんなのもあります。1981年『MUSICLIFE』



さて、
僕の戦利品は、意外なものです。
また店でご覧にいれますね。(^o^)丿


源氏物語誕生一千年紀A  石山寺編     May. 13

さてさてお待ちかね、
(えっ?誰も待ってないって?がくっ 笑)
「源氏物語千年紀」の続きです〜♪

第2回は石山寺。僕の地元です。

先日行ったら、異常な華やかさにびっくり。
日頃は静かなお寺で参詣の人もまばらなのに、賑わってますねー。(笑)・・・驚きました。
山門を入った所の突貫工事の様な(失礼)作り物がヘン。(笑)ちょっとセンスを疑った。。。

でも、お寺の中は、良いですよ。
是非皆さまも今年中にどうぞ。

石山寺は、聖武天皇の勅願によって天平勝宝元年良辯僧正によって開基され、また紫式部が源氏物語を書いたところとしても有名。
境内の奇岩(上の写真)は硅灰石からなり天然記念物に指定されています。また多宝塔(後ろに写っている建物)は、僕が子供の頃切手に使われていて馴染みがあります〜。(*^。^*)。

左の写真は、月見亭。

「石山の名月」は近江八景の一つです。

そして、小説 『家守綺譚』 (梨木香歩 著)では
綿貫征四郎と犬のゴローがお月見をして夜明かしをした場所でもあります。
(趣き深いなぁ・・・)








恋?(笑 ↓)こんなの昔からあったっけ?(^^ゞ

これは紫式部像です。(↓)筆を持って書いてますね〜♪


特別展示「源氏物語五十四帖」を描いた屏風が見事でした。
下はその一部分を写真で撮る。











左は「桐壺」です。
右は「葵上」・・・有名な葵上と六条御息所の「車争い」が描かれています。


石山寺は花の寺でもあります。
四季折々の花が楽しめます。山が奥深くて広く、ゆっくり散策しがいがありますよ。

今は躑躅が終わって、牡丹、藤、菖蒲など。
道端にひっそり咲いていた薄紫のシャガも美しい。(可憐でした。)
菖蒲は無憂園に咲いています。










源氏物語誕生一千年紀@  京都御所編    Apr. 29

今年は源氏物語が書かれて千年。あちこちでゆかりの催しが開かれています。
その一つに、我が大津市が誇る石山寺も!・・・何と言っても、ここに籠って紫式部は源氏物語を書いたというんだからすごいよね〜うん。(石山寺は近いので後日。)

まずは、源氏物語の主要な舞台・京都御所&御苑へ行ってみた。
天皇の住まいであり、まあ言えば日本一のお家ですな。(笑)
(春と秋に5日間、一般公開されています。)

しかし・・・・・平安時代の御所は、現在よりも西にあり、長い歴史の中でいく度も火災や地震で焼け落ちているんだとか。再建には莫大な費用と時間がかかるというので、天皇はその度に貴族の邸宅を仮御所とし、時代と共に移動。
したがって、現在の御所は南北朝時代からのもの、建物は江戸時代のもの。
だからか、源氏物語に登場する建物はあんまりないみたいだ。「ふ〜ん、これが噂の弘徽殿か。。」とか言えなくて、ちょっと残念。(あはは) 
その分、すごく広く感じる。またそれを取り巻く御苑は、もっともっと広い。京都の真ん中に異空間です。とても良い散歩コースでもありますね。

何はともあれ、宜秋門から入る。(↓)

残っているのは、様々な公的行事を行う紫宸殿。(下の写真↓)
紫宸殿の南の庭には東に桜(左近の桜、右下の写真)、西に橘(右近の橘左下の写真))が植えられています。

その他、天皇の私的な生活の場である清涼殿。小御所(皇太子の元服)、御学問所、御常御殿など観て回る。(左/御常御殿 右/錦花鳥の絵…雅です。)

左/建礼門 右/蛤御門…わ〜い、幕末の浪漫だ〜♪


次回、源氏千年紀Aは、源氏のモデルにもなった源融(みなもとのとおる)の住まい渉成園、or 京都鎮守 下鴨神社 等々 につづく・・・(*^。^*)