ジャケットにみる名盤


  今、CD時代だから・・・
  
  だから・・レコードの楽しみがある。
  ちょっとかびくさいけど、染み付いた思い出と共にね。(キザ・・笑)
  
  1枚1枚が、自分を主張してる大きなジャケット!
  粋な顔を持っています。

  〜僕が(個人的に)思う、NO.1ジャケットは・・・・〜



 

これです!・・・・ボビー・ティモンズ(p)トリオの 『 Born to be Blue!』

この色合いが何ともいえません。ヨーロッパ中世の看板に使われてる青銅の色っていうか・・・。
黒にグリーンを混ぜて、その後ブルーとグレイを少しだけ足した様な。そして、その中に浮かび上がる男性。
ねっ、いいでしょ!

僕はこのジャケットに一つ思い出があります。
昔、毎日のようにジャズを聴きに通ってた京都・木屋町のJAZZ BAR 「レディーデイ」
今はもうないけど、高瀬川沿いのビルの5Fにありました。
僕のジャズの先生かな・・(笑)

このアルバムが、店のレコードプレーヤーの横、譜面台の上に、淡いスポットライトを浴びて、いつも静かに置いてありました。
当然そこにあるべきものの様に、古い友人のように。

         ( ちょっと、僕の昔語りに付き合ってくれるかな・・・。笑)


◆ JAZZ BAR 「レディーデイ」・・・・

繊細で芸術家肌のマスターと、からっと明るい陽子さんという女性、この二人だけのお店。
「レディーデイ」という店の名は、マスターの好きな、「ビリーホリデイ」の愛称から付けられたとか。

カウンター7席と3つのテーブル、こじんまりとした店にグランドピアノがあり、週末にはジャズ・ライブがありました。
レイ・ブライアント(p)やハンク・ジョーンズ(p)、ロン・カーター(b)ら、すごく有名な外国のジャズ・メンも演奏したんですよ。
僕は、いつもカウンターに座り、マスターからジャズを教えてもらいました。

カウンター越しに聴く音楽とお酒がとても優しかったり、気分を昂揚させてくれたり。
僕もこんな空間を皆さんにプレゼントしたいと思ってるんですよ。

         ( 昔々のお話です・・・この辺で、上のジャケットボビー・ティモンズの話に戻しますね )



◆ ボビー・ティモンズ(p)トリオの 『 Born to be Blue!』 ↑

上のアルバムは、ジャケットから醸し出される雰囲気。その一言に尽きます。
ピアノトリオと、シンプルなんだけど、ゴスペルやソウルといった黒人にしか出せない色を十分に感じさせてくれる。
ジャズはやっぱり黒人の音楽だなあと改めて思います。

買った時よりも今の方が遥かに好きになってる!歳を経るごとに益々好きになっていくアルバムなのです。
2曲目の「マリス・トゥワーズ・ナン」
皆さんに是非聴いてもらいたい・・・。かけてあげたい!最高ー!(笑)

ちなみに、ボビー・ティモンズは、ファンキーブームを巻き起こしたアート・ブレイキー(ds)&ジャズメッセンジャーズのピアニストです。



そして、もう1枚・・・・


 

the Quintet 「 JAZZ AT MASSY HALL 」


1953年、カナダ、トロント市、「マッセイ・ホール」でおこなわれた、巨匠ばかりの共演!!
巨匠達の邂逅というべき、史上不滅のレコーディング。

では、その恐るべきメンバーを・・・・。

                     チャリー・パーカー(as)
                     ディジー・ガレスビー(tp)
                     バド・パウエル(p)
                     チャーリー・ミンガス(b)
                     マックス・ローチ(ds)


このアルバムの録音年は、チャーリー・パーカーにとっても、バド・パウエルにとっても決して絶頂期とは言えないけど、この演奏は、すごい! 1940年代を彷彿させる傑作なんです。

ジャケットもその模様を熱く語っています!




           (今回は、ジャケットの楽しみを少し、書いてみました・・・。では、また )