ホルスト作曲 組曲 『 惑星 』 より


木星(JUPITER)
〜ジュピター〜



 今年は、平原綾香さんの「ジュピター」がヒットしましたね。

  でも、彼女の歌ってる所は、木星の中の中間部だけ。

  原曲「木星」は、とても壮大で、
  変化に富んでいて・・・・
  オーケストラの妙が楽しめる!

  是非全曲通して聴いてもらいたいですね・・。




先にまず・・・・ホルスト作曲 『 惑星 』 とは、こんな曲!


スウェーデン系のイギリスの作曲家ホルストが、占星術をヒントに、火星・金星・水星・木星・土星・天王星・海王星の七つの惑星を音楽で描いた組曲です。

着手したのが、1914年、第一次世界大戦の勃発の年で、その為か、彼が作曲した「惑星」の第1曲は、「火星」(戦争の神、マーズ)となっています。・・・・一番内側の惑星、水星ではない。
また、1930年に発見された冥王星は当然ながら、組曲にはありません。


≪組曲の構成≫

 第1曲・・・・「火星」  マーズ     戦争の神
 第2曲・・・・「金星」  ビーナス    平和の神
 第3曲・・・・「水星」  マーキュリー 翼のある使いの神
 第4曲・・・・「木星」  ジュピター   快楽の神
 第5曲・・・・「土星」  サターン    老年の神
 第6曲・・・・「天王星」 ウラヌス    魔術の神
 第7曲・・・・「海王星」 ネプチューン 神秘の神 

                 

では、いよいよ、『 木星! ジュピター! 快楽の神 』 とは・・・・

7曲中、もっとも壮大。4つの主題で成り立っています。

 ◎快活な第1主題。
 ◎リズミックな第2主題。
 ◎民族舞曲風の第3主題。
 ◎三拍子の美しい朗々とした第4主題。

 そして、クライマックスは、これら4つの主題を絡めて息づまるような展開。強烈なコーダで結ばれます。


 ≪平原綾香さんの歌ってるのは、ちなみに、どこでしょう・・・・ヽ(^。^)ノ ≫


答え・・・・三拍子の美しい第4主題です。
      イギリスでは、この部分に「スプリング・ライス」の叙事詩をあて、
     
 「マイカントリー」として、英国第2の国歌として歌われています。
      また、サッカーのワールドカップに使われたりと、世界中で愛されています。
      

第4主題は、テーマを繰り返すごとに豊かに盛り上がりながら、スケール大きくなっていきます。
でも僕は、
他の3つの主題があるからこそ、この第4主題もより活きてくると、思うんですね。

『 木星 』 の出だし、壮大な第1主題のメロディーは・・・・9つの惑星の中で1番大きく、第2太陽(太陽になり損ねた惑星)と言われる貫禄、十分です。(それに続くリズミックな第2主題も)
続きは、こっけいで楽しい舞曲風の第3主題が流れ・・・ここで音楽は快楽の神「木星」の本領発揮です!!

そして、それらがあるからこそ、そのあとの えも言われぬ美しい桃源郷のような、
第4主題がより素晴らしく聞こえてくるのではないでしょうか。


是非、皆さんも、綾香ちゃんの歌だけでなく、通して聴いてみて下さいね〜。(^.^)/~~~