HENDEL
LARGO de XERXES
ラルゴ・・・歌劇「クセルクセス」より
ヘンデル(1685〜1759)作曲
バッハと並ぶ、バロックの巨匠ヘンデルは、
オペラの作曲に情熱を傾け、
生涯に40曲ものオペラを残しています。
この美しい「ラルゴ」は、彼が、1738年にロンドンで初演したオペラ「クセルクセス」の中の一曲です。
このオペラは、現在では全く上演される事はありませんが、「ラルゴ」だけは、好んで演奏されています。( 「クセルクセス」は、有名なペルシャの大王
)
◆ 「ラルゴ」は、天上の音楽・・・と僕は、思うんですよ。
この曲は、もともと、オペラの中で、クセルクセス王がうたうアリアですが、管弦楽曲や、器楽曲など、いろいろに編曲されています。
僕は、その中でもオルガンをプラスした弦楽合奏の編曲がとても好きです。
厳かなオルガンの調べが、まさに、天上の音楽とは、こんな感じ?!って思えるんです。
結婚式に、この音楽で、バージンロードを歩いたら、神々の祝福を一身に受けそう!!
「神の御加護あれ・・・!」
◆ バロックの輝かしい光・・・ヘンデル
同年生まれのバッハとヘンデルは、ドイツの生んだ、バロック最高の音楽家2人です。
一族が全て音楽家というバッハは、善良な市民的性格で、生地から遠く離れることなく、一生を宮廷、もしくは、教会付きの音楽家として、過ごしました。
一方、ヘンデルは、ドイツ、イタリア、イギリスと、当時のヨーロッパの主要な国々をまわりました。それは、次代のハイドンやモーツァルトなどに見られる近代的な職業的音楽家の姿勢です。
バッハの音楽が荘厳な内容を持って、人々に迫る時、ヘンデルの音楽は、柔らかく、あたたかな情熱を持って、人々に訴えかけてくると、いえるでしょう。
いずれにしても、この2人の大作曲家によって、ヨーロッパの音楽は、中世的ポリフォニー音楽が終わりを告げ、さらに新しいホモフォニーの音楽が、青年のような新鮮さを持って、登場してくることになるのです。
ポリフォニー・・・多旋律音楽。
いくつかの声部が対等の関係で絡み合い、音の綾を織り成していく。フーガなど。
バロック音楽の特徴。
ホモフォニー・・・最上声部が、メロディーとして優位を保ち、
下の諸声部は、和声的な支えの役割を果たす。
簡単に言えば、メロディーと伴奏。