ショパン
ピアノの詩人
F. Copin ( 1810〜1849 )
日本人は、ショパン大好き人間が多い。
それは、季節の移り変わりのある風土で生きている人間の、
繊細な美しさを求める心が、ショパンの音楽を求めるのかも
しれません。
彼の最晩年の曲 『 舟 歌 』 (1847)
女流花形小説家「ジョルジュ・サンド」との、マジョルカ島への、
恋の逃避行。ショパンは、彼女との生活の中で次々と傑作を
生み出していく。
しかし、ついに破局が・・・・
健康を害し、失意のショパン。
そんな時に作曲されたのが「舟歌」。
この作品以降、筆はぱったりと止まってしまう。
絶望の中で書かれたのに、この曲は不思議な明るさを湛えている。
なぜここに来て、「舟歌」と言う形式でショパンは書いたのでしょう。
所詮は夢だった人生という舟に乗り、宿命と悲しみを抱いて、
死の海にこぎだしていこうとしたのかも知れません。
その手には、あくまでも、最上の美を尋ねあてようとする櫂を
握り締めて・・・・・。
(碑は、ショパンとジョルジュ・サンド
)
「 舟歌 」(バルカローレ)は、ヴェネツィアのゴンドラ漕ぎの歌。
ショパンは、ゆったりとした、12/8拍子(大きな2拍子)を使って、
波にたゆたう舟のゆれを表しています。