概要】【放流魚種は?】【どんな仕掛けで釣るの?】【エサは何がいい?】【釣り方

最近流行っている「海上釣り堀」。
「海上釣り堀って何?」という方のために、簡単に解説しておきますね。

概要
海上釣り堀とは、養殖用の生簀を改造して足場をつけて釣りができるようにしたものです。最近ではコンクリート製のプールに海水を引き込んで魚を放流しているところもあります。海上釣り堀は大きく分けて、「筏タイプ」と「桟橋タイプ」の2つがあります。
●筏タイプ
生簀を海の真ん中に浮かべたタイプ。釣り場までは船で移動しますが、ほとんどのところは5〜10分の船旅(?)ですので、船酔いが心配な人でも大丈夫!
また、釣り場も湾内にあるため、生簀が揺れるということはほとんどありません。

●桟橋タイプ
 生簀が海に浮かんでいますが、桟橋で陸続きになっています。当然、こちらも生簀が揺れることはほとんどありません。

■入場料は半日コースで5,000円前後、1日コースで10,000円前後で釣り放題というのが相場です。ただし、半日コース、1日コースと別れていないところも結構あります。ほとんどのところが前金です。
女性・子供は半額というのも多いです。

■ほとんどのところが予約制です。予約なしでも行けるところもありますが、せっかく行ったのに満員で入れないということもあります。予約は必ず入れておいたほうがいいでしょう。
この時、レンタル道具の有無やエサの有無、最近の当たり餌や棚、生簀の深さ、放流時間を忘れずに聞いておきましょう。
スカリとタモはほとんどのところが無料で貸してくれますので、これらは釣り堀で借りればいいでしょう。

■ほとんどのところはトイレが設置されていますので、女性の方でも安心して楽しんでいただけます。


放流魚種は?
海上釣り堀では、1日に1〜2回魚を放流してくれます。場所や季節によって魚種に違いはありますが、マダイやハマチなどはオーソドックスなところ。
私が今まで行った海上釣り堀では・・・

マダイ・イサギ・ハマチ(ツバス・メジロ・ブリ)・カンパチ・ヒラマサ・イシダイ(サンバソウ)・グレ・シマアジ・スズキ(セイゴ・ハネ)・ヒラメ

などではないでしょうか。
中にはマハタクエといった目玉を用意しているところもあるようです。


どんな仕掛けで釣るの?
レンタル道具を置いてるところも結構ありますが、やはり難あり。自分のを持っていきましょう。とにかく魚がデカいので、細仕掛けでは他の釣り客さんに迷惑がかかります。

●竿
磯竿3〜5号で、4m以内のものが使いやすい。船竿30〜50号くらいや投げ竿などでも十分使える。

●リール
真鯛なら2000番以上、青物なら3000番以上のスピニングリール。または小型の船用両軸受リール。ドラグ性能がしっかりしたものを選びたい。

●道糸
ナイロンの場合、真鯛なら3〜5号、青物なら5号以上がいいでしょう。PEの場合、真鯛なら2〜3号、青物なら3号以上がいいと思います。両者とも海上釣り堀専用のものが市販されていて、1m毎にマークがついているものがあります。私は糸ヨレが少ないPEラインを使用しています。

●オモリ
魚の引きやアワセの時の衝撃は予想以上に強烈です。2〜3号くらいの中通しオモリ付きクッションゴムを使います。また、活きアジや活きイワシを使って泳がせ釣りをやる場合は、オモリを重くして隣の人の仕掛に悪さをしに行かないようにします。

●ウキ
とにかく感度の良い1〜3号の棒ウキを使います。棚が深いので、遊動シモリなど使用して遊動ウキ仕掛けにします。ウキ止めは、しっかりしたズレにくいものを使いましょう。ゴムタイプやウキ止め糸などいろいろあります。

●ハリス
マダイ狙いなら2.5号〜3号くらい、青物狙いなら5号以上はほしいところ。青物の場合、人の仕掛とオマツリになる場合が多いので、相手の仕掛に負けないような丈夫なものを使いましょう。普通は根掛かりした時のことを考えて、道糸よりも細くします。

●針
マダイ狙いなら、マダイ針7〜10号くらい、伊勢尼10〜12号くらいでいいと思います。青物狙いなら伊勢尼12号以上、ヒラマサ針14号くらいを使います。


エサは何がいい?
エサはほとんどのところが置いてませんので、途中のエサ屋で買います。当たりエサは日によって、また時間帯によってコロコロ変わります。多くの種類を少しずつ持っていったほうがいいでしょう。

■冷凍エサでは・・・
オキアミ、練り餌(イワシ団子、生ミック等)、冷凍キビナゴ、豆アジ、平子イワシ、甘えび、ホタルイカ、イワシやサンマの切り身、イカの短冊、ササミ等

■活きエサでは・・・
青イソメ、マムシ、ボケ、ザリガニ、活きアジ、活きイワシ、ウタセエビ、シラサエビ等

狙う魚種によっても餌を工夫しましょう。一般的なアタリ餌の傾向として、真鯛にはオキアミ、練り餌、エビ類、虫類(ゴカイやイソメ)など。青物にはアジやイワシなどの生きた小魚が効果覿面だが、冷凍のイワシや切り身などでも釣れる。冷凍イワシやキビナゴは真鯛も好んで食う。


釣り方
私も人に釣り方をレクチャーできるほどの腕前ではありませんが・・・
釣り堀といえども、魚の喰いが立っていたり、渋かったり・・・状況は様々です。人が釣っていないときに釣るのが爆釣の秘訣といえるのではないでしょうか。

●チャンスを逃すな!
朝一番(朝まづめ、時合いとも言う)や放流直後は魚の喰いが立っています。爆釣の大チャンスですので、このときにお土産は確保しておきましょう。
朝一番に付けるエサは予約の時に聞いた当たりエサでいいでしょう。ものの5分もしないうちにウキが消し込まれると思います。

●人が釣れないときに数を伸ばせ!
朝一番や放流直後の時合いが過ぎると、ピタッとアタリが遠くなります。この時いかに数を伸ばすによって釣果に差が出ます。

★エサを変えてみる
同じ餌ばかりでは、魚も警戒してくるので食わなくなります。アタリが遠くなった場合、周りの人の餌をよく観察して、人が使っていない餌を使うと釣果が伸びる場合があります。
★誘いをかけてみる
竿を50pほど上げて、ゆっくり落として誘いをかけます。魚は上を見ていることが多く、落ちてくるものに反応します。誘いの直後に食ってくることがよくあります。竿を横にゆっくり動かすのも有効な誘いの方法です。
★棚を変えてみる
魚がいて餌を食う層を棚といいます。朝一番などは餌を求めて広範囲を行動するので、浅い棚で釣れることが多いですが、日が昇ってくると、底付近でじっとしていることもあります。50p単位くらいで棚を浅くしたり深くしたりして、探ることも重要です。スタッフの方に底までの深さを聞いておかないと、深くしすぎて根掛かりする場合があります。
★仕掛を細くする
ハリスを細くしたり、針を小さくしたりすると食いがよくなる場合があります。ただし、細くし過ぎるとハリス切れでばらしたり、魚を走らせすぎて他人に迷惑をかけることになります。魚をばらすと、せっかく集まっていた魚が散ってしまいます。
筏竿を使うのも有効な手段で、網際に落とすと落下途中で食ってくる場合があります。竿先にチョンチョンとしたアタリが出たら竿先に集中し、グッと押さえ込んだら思いきりアワセます。釣り堀では2.1mの筏竿が使いやすいでしょう。(あまり短いと深い棚に落とした時、吹けあがった網に根掛かりする場合があります)道糸・ハリスはフロロカーボン2〜3号通し、針はチヌ針4〜6号を使います。

●早アワセは禁物!
早合わせはとにかく禁物です。ウキが完全に消し込むのをじっと待ちましょう。
特にヒラメやイシダイの場合は、アタリがあってからタバコ1本吸い終わってアワセるくらいのゆとりがほしいものです。

●取り込み
魚をバッチリ針掛かりさせれば、次は取り込みです。とにかく頑張って竿を立ててください。初めてで慣れない人は、魚の引きが強すぎてうまくいかないかもしれませんが・・・
ある程度竿を立てたら、次は竿を倒しながらリールを巻きます。そしてまた立てて・・・とこれを魚が水面に見えてくるまで繰り返します。(これをポンピングといいます。)
魚の頭が水面から出てきたらリールを巻くのをやめ、タモを持って構えます。魚を引き寄せ、必ず頭の方からタモ入れします。(尻尾の方からタモ入れすると、魚が跳ねてバラす場合があります。)
初心者の方や、大型青物を掛けた場合は誰かに掬ってもらったほうが賢明でしょう。


以上、えらそうに書いてしまいましたが参考になったでしょうか?
あとは家に帰ってから、「これだけの魚をどうやって料理しようか?」と悩むだけですね。