武 奈 ケ 岳 (1998.2.1) くもり

1.山歩きにはいろんなものが付いている

山歩きをしていると、知らず知らずにいろんなものに興味を持ってしまいます。
先ず、生き生きとした自然に触れて草木や花などの植物。鹿や猿、熊、そして小鳥等の動物。谷を流れる沢の水。
そして、それらが、豊かな山を形作っていることを知って、環境の大切さを思い知らされます。

さらに、興味がつながって、その自然に生活をする人々の「くらしと生活」に興味を持ってしまいます。
私は、最近「そば打ち」を始めてしまいました。蕎麦は、もちろん好物だったのですが、打ってみたいとの思いは、どうも山歩きの延長線上にあるようです。山に生活をする人々の暮らしの中の食文化として。
単に食べるだけでは気が済まないのです。「身を置く」と言うのでしょうか、真似事でもいいからやってみます。
そこには、山の中に「身を置く」ことと同じ感覚があるようです。

2.立ち食いうどんもけっこういけます。

山里の蕎麦の話をして、立ち食いうどんの話もどうかと思いますが、待ち合わせ時間に少し時間があったので京都駅の湖西線ホームで立ち食いうどんをいただきました。
ホームのうどんなど温くて味気ないと思っていたのですが、これがけっこういけるのです。
ごちそうさまを言ったあとのホームには、「山に雪を見たい人々」が大勢列車を待っています。
三人そろって「その人々」に混ざって出発しました。

3.登につれて深まる雪

イン谷口から大山口、北比良峠のコースを登りました。登につれて深まる雪は、楽しみが増えて行くのに似ています。雪が深まれば、気温も、周りの音も変わってきます。登山靴が踏む雪音は、濁音から促音に変わります。吐く息音は、長音から短音に変わります。気温は下がりますが体温は上昇の一途です。
北比良峠に着く頃には、雪はひざ上にまで積もっていました。

4.スキーからスノーボード

八雲平にはスキー場があります。リフトとロープウエイを乗り継いでスキーを楽しむことができます。
昼食をとりながらスキー場を眺めていると今は、スノーボードが全盛です。狭くて短い日本のスキー場では、ボードの方が楽しめられるからなのでしょうか。
イブルキのコバから冬道を通り武奈ケ岳に登りました。

5.霧氷の刺し身

あたりの木々には、霧氷が見られます。風が一方向から吹き、逆の方向に霧氷が発達します。霧氷の林を眺めると、その林は、春の桜に似ています。
近くに寄って生きの良いものを一口いただきました。「霧氷の刺し身」です。
頂上から眺める山々は、深く輝やいだブルーです。色の言葉を知りません。すばらしい色と眺めであることは間違いありません。

6.尻セード

下りは中峠から金糞峠へ出ようとしましたが、トレースがありません。ラッセル状態で少し進みましたが、断念して雲の平を経由して金糞峠のルートで下りました。
峠からの坂は、ゴロゴロした石は雪に隠れています。ところどころに岩が顔を出していますが滑ることを除けば楽しい坂です。私は尻餅をついたついでに尻セードで下りました。童心に返った緊張のある楽しい坂でもありました。

f念して雲の平を経由して金糞峠のルートで下りました。
峠からの坂は、ゴロゴロした石は雪に隠れています。ところどころに岩が顔を出していますが滑ることを除けば楽しい坂です。私は尻餅をついたついでに尻セードで下りました。童心に返った緊張のある楽しい坂でもありました。