比 叡 山(1999.1.16)くもり

今年のならし運転は比叡山

昨年の11月の終わりからまったく山歩きはご無沙汰です。冬はこたつが一番、何を好き好んでこの寒いのに山歩きをするのだろう。気が知れんワイ。
と言っているうちは、良いのですが、ふと我がお腹を見ると、蛇が蛙を飲みこんだような、実に醜い形をしているではありませんか。
これはいかん。中年というものは、スリムな私のお腹にも例外なく、頼みもしていないのに「タワミ」をもたらしてしまうからやっかいです。
「いかん。いかん。」と人を誘って、今年最初のならし運転の開始です。
誘った人は、妙に三角点にこだわるお方で、比叡山の三角点をご存知なく「連れて行け」とかねがねノタマッテおられるので、この機会にとお誘い申しあげたら、 二つ返事で「比叡山」に決定してしまいました。

「少女の口紅」

出町柳で待ち合わせ、叡山電車の修学院で電車を降ります。駅も電車のなかもわずかですが、正月の雰囲気がまだ残っています。この雰囲気というものは、不思議なものです。「なにが」と言っても「これだ」とは言いきれません。ただそのような雰囲気なのです。
白河通りから音羽川に沿って「きらら坂」へ向かいます。左手は修学院の敷地です。ずいぶんと広い敷地です。「やぶ椿」が咲いています。はじめて口紅を付けた少女の雰囲気がこの花にはあります。

「馬鹿は風邪をひかない」のことわざは誤り

1時間ほどきらら坂を登ったでしょうか、昨日降った雪がうっすらと、まぶし撒いたように積もっています。
足跡は、一つ付いています。ジョギング姿で先ほど登っていった人のものでしょう。坂をランニングするのですから相当強い心臓をお持ちの方なのでしょう。
それに比べて私は調子が出ません。おまけに鼻水が止まりません。
どうやら私は、風邪をひいているようです。しかし、風邪をひいていると言う自覚は全くありません。現象は風邪そのもののようです。 「ははーん。馬鹿も風邪はひくのだけれど、ただ風邪をひいていることが判らないだけなのか」とひとり納得してしまいました。

初詣は比叡山

正月松の内も過ぎています。考えてみるとまだ初詣に行っていません。「不精者」も程度の話です。今年は、延暦寺が初詣になってしまいました。一般的には、お寺は「大晦日」で、神社が初詣でしょうけど。
雪は、30Cmほど積もっていて、寒さも凛としていて思わず両の手を合わせてお参りしたのですから、これで良いのでしょう。

「蕎麦と酒」は相性が良い

厳粛な雰囲気の延暦寺を後に坂本へ向かって下ります。
下るうちに俗世が頭をもたげます。「坂本に老舗の蕎麦屋がありますヨ。いっぱいやって帰りませんか」
妙に足が速まります。気分は、蕎麦屋の暖簾を押し上げています。

酒」は相性が良い
厳粛な雰囲気の延暦寺を後に坂本へ向かって下ります。
下るうちに俗世が頭をもたげます。「坂本に老舗の蕎麦屋がありますヨ。いっぱいやって帰りませんか」
妙に足が速まります。気分は、蕎麦屋の暖簾を押し上げています。