比 叡 山 (1998.2.21)くもり

1.はーるよこい

はーるよ来い。はーやく来い。今年は雪が少なくて、エルニーニョ現象であっても、山の春にはまだ早い。
それでは、少し催促してみるか。と表向きは、その意向で比叡山に行ってみることになりました。

企画内容は、歴史豊かな雲母坂(きららざか)から山頂を経て坂本の蕎麦、そしてオゴトの温泉、というもの。なにやら山歩きは、ついでであって蕎麦と温泉のリクレーションではないかいな。
かくして「やまびこ会」の老若男女12名、蕎麦と温泉につられて出かけたのでありました。

2.親鸞和尚の通勤道

きらら坂とは「なんできららと言うの?」
そんなもの知りまっかいな。「この道 花崗岩で出来てるでショ。雲母て言う絶縁体知ってますやろ。アレ、アレですわ。小学校の理科にでてましたやろ。」
「それに、この道は、法然、親鸞さんの通勤道なんですわ。」
後段のウンチクは、確かだと思うのですが、前段のほうは、責任持てません。
マー煙にまいとけ。と、たばこを一服。若き美しいエアロビックスの先生が、納得している様子に少し気が引けるけれど、たばこの ふた煙りが揺らぐころには、 もう知りまっかいな。

2.春のかおり

催促にでかけた山道に、気を利かしてくれたヨモギが、若く生き生きした葉を見せていてくれた。
よもぎを入れた餅は、色ばかりでなくその香りも春そのものであります。あんこを入れたこのよもぎ餅は、春に食べてこそおいしい。
見るものを食い物に連想するのは、性がいやしいのか、あるいは単に腹がへっているのか。
いずれにしても、もうそこまで春がやって来ているのは間違いなさそうです。

3.幼稚園時の思い出

京都側のケーブルカーの乗り場で昼食を食べて山頂へ。延暦寺の阿弥陀堂、根本中堂をおまいりして「サーどこから下りましょうか。」と尋ねると、「ケーブルカー」と答えが返ってくるではありませんか。
(フ。フェー!!)「あぁ。そうですか。」と言うことで少し高価なケーブルカーに乗せていただくことになりました。
このケーブルは、私が幼稚園児のころ母に連れられて一度だけ乗ったことがあります。
その時の喜びを今でも良く覚えています。後は、蕎麦と温泉ダァー。

4.彫り物付きの温泉

日吉大社の参道を下ったところに蕎麦屋が2軒あります。どちらがどうなのかは、私には興味はありませんが、奥にある方に入りました。興味があるのは蕎麦と酒。 もり蕎麦と日本酒。つまみを少々いただいて。満足満足。 それで、お風呂と言うことになってJRの坂本駅から雄琴まで大移動です。

てっきり予約があるものと思っていたら、ジャン、ジャン。予約なんかしてありません。
と、言うわけで、急遽「風呂入れてクレー交渉団」を編成して交渉してもらうことになりました。「同じ入るならいいお風呂。」と言うわけで、「雄琴で一番立派なホテルにしよう。」(もうかないません。連中には)
それでも我が「交渉団」は立派なもので待つこと5分、みごと交渉成立の知らせ。 登山靴とザック姿の12人にあきれ顔のフロントを尻目に「ザブーン」。
さすがに良いホテルだけあってお風呂も結構なものです。広いし、立派だし、清潔だし、露天風呂もあるし、サウナまで付いています。
もう子どもみたいなもので、設備には次から次へと使ってみたくなります。サウナにも入りました。
私は階段状の椅子の上段に腰掛けました。私の後ろから男性が入ってきました。その男は私の前に腰掛けました。(グアーン)目の前には錦絵が広がるではありませんか。もう高倉健の世界です。
もういっぺんに「あっちこっち見たれ」の童心はなくなります。 ちなみに女風呂には彫り物はなかったと言うことでした。


ました。私の後ろから男性が入ってきました。その男は私の前に腰掛けました。(グアーン)目の前には錦絵が広がるではありませんか。もう高倉健の世界です。
もういっぺんに「あっちこっち見たれ」の童心はなくなります。 ちなみに女風呂には彫り物はなかったと言うことでした。