サイバー老人ホーム-青葉台熟年物語

19.前頭前野

 先日読売新聞の「やさしい介護学」という特集記事の中で、「前頭前野」について書かれていた。この「前頭前野」というのは別に目の前に広がる六甲山のことではない。額のすぐ後にあって大脳の各部を指揮・監督する脳の一部と云うことである。すなわち「痴呆」はここの部分の老化から始まると云うのである。更に、脳を常に活発に有効に使わないと「痴呆」が一層進むと考えられているというのである。

 しかも、この「前頭前野」の働きを維持するには、仕事などの情報を処理する左脳より、趣味や芸術、更にスポーツなどの情緒を処理する右脳を良く使うことが大切だというのである。これは大変なことである。何が大変かといえば、この右脳を刺激するのに効果的なものとして列挙されていたものは次の通りである。

・ 音楽・・・・(聞く、弾く、歌う、リズムをとる)
・ 絵画・・・・(描く、眺める、鑑賞する)
・ ゲーム類・・(囲碁、将棋、マージャン、花札等々)
・ 創作・・・・短歌、俳句、川柳など
・ スポーツ・・(ゲートボール、テニス、水泳、ダンス、スポーツ 観戦など)

 これは別に意識したわけではないが、これを見るとゲーム類を除いて、すべてこのホームページに揃っていることになる。ゲームにしてもそのねらいは細かい神経と推理を働かせることであろうから、パソコンの操作そのものと同じである。

 従って、「熟年讃歌」の「エール・KANREKI」を歌いながら、「画廊」を覗き、ついでに「孤老雑言」眺めて、飽きたら「還暦野球」を楽しむという手順で、「ボケ防止」は完璧である。もっとも、創作には短歌や俳句とはあるが、エッセイとは書いてなかった。この点が少し気にかかるところではあるが、余り深くは考えず、「雑言」も川柳の長めのものぐらいに考えて、大まかに構えていることが肝要である。

 これは大変なことである。このホームページを維持することを続ける限りボケはこないことになる。当然のことながらこのページを訪問していただいた方にもそれなりのご利益が当然あるものと信じている。いや、確信している。即ち、何処ぞのお寺か神社に「ボケ防止」のお札を貰いに行くよりこのホームページを訪問するほうが、遥かに効果的ということになる。それもお賽銭も要らずに無料である。

 最近、パソ通のあるフォーラムで「サイバーグレイブ」を作らないかという提案があった。サイバー上に自分の墓を作るというのである。さすれば、遠く離れている親戚縁者はもとより、知人・友人をはじめ、縁あってこのページを訪れてくれた人は誰でも墓参りをしてくれることになる。

 このホームページの副題は「サイバー老人ホ−ム」となっており、このページが維持できないと自覚したときには遅滞なく極楽浄土のような「サイバーグレイブ」を開設することにしようと思っている。その際は、辞世の一句を添えて、「熟年讃歌」ではなく、何処ぞの高僧のありがたいお経の声が聞こえるようにしたいものである。(00.4仏法僧)