サイバー老人ホーム−青葉台熟年物語

4.覇を競う

 男と女の生き方の本質は、男は覇を競い、女は輪の中に生きるような気がする。その意味では女の方が男よりはるかに生き方は上手で、長続きするような気がする。もっとも私の場合も例外でなく、いつも覇を競っていたが余り勝ったことはなかったようだ。だからと言っていつも負け犬であったわけではない。

 何故か勝組みに無定見に乗ることを潔しとしなかったのである。端的に言えば生き方の下手な人間だったと言うことである。ただ、だからと言って悔いているわけでもなく、寧ろそれはそれとして心の中では快哉を叫んでいる面もある。

 最近、あるパソコン通信のフォーラムでそのフォーラムの運営に付いて苦言を呈する発言があった。そうするとその発言に対して猛烈な反論が直ちに出てきた。おそらくフェイス・トゥ・フェイスの会話であったら口角泡を飛ばしての大喧嘩になるような激越な内容だった。私から見ればどっちもどっちでそれぞれの言い分があるように感じたが、何故か真っ向から反論したのである。

 このフォーラム、「円熟」の世代の方々が多く参加されているフォーラムであるが、円熟と言う言葉とは程遠いような内容であった。このフォーラムは人気のフォーラムで、一万人にも上る参加人員があるようで、その中で注目を集める発言をして行くのは並大抵なことではなく、こんな所でも覇が競われているのかと思うと、今度こそ負け犬で逃げ出したくなった。(99.10仏法僧)