サイバー老人ホーム-青葉台熟年物語
私がドイツのゴールキーパーのカーンに注目したのは、
W杯韓国戦の前に語った彼の言葉からだった。

「私達にも不利な判定が1っか2っあるだろう。それはよくあることで、ホームアドバンテージというものだ。それ
にペースを乱されないようにすることが大事。審判に抗議しようなんて考えないことだ」そして「ゴールが認められないことがあっても、さらに1点決める努力すべきだ。2点目が認められなければ、3点目を決めるんだ」
今回のW杯は審番の判定に対する批判が噴出している。そのなかで、カーンの例え誤審があってもそれを乗り越えて進んで行くという、覚悟と気構えに私は感心した。
オリバー・カーン33歳。5試合で総失点わずか「1」。枠内シュート数に対するセーブ率93%で世界のゴールキパーのトップ。文字どおりドイツを支える守護神である。
顔は「ゴリラ」と呼ばれるいかつい風貌。身長1b88、体重88キロ。敵にも味方にも、闘志をむき出しにする。今やチームメイトは「彼がいれば,負ける気がしない」という。
そんな、彼も「子供の頃は弱々しかった」といわれている。16歳の時は、どこのクラブも、「体が弱い」と軒並み入団を断った。その後筋力トレーニングで体を鍛え、94年名門バイエルン・ミュンヘンに入団した。
大学の通信教育で、経済をまなび、株式投資の手法を独学で覚えた。今や株式投資の知識は専門化並で、ドイツ放送局の経済番組にも、アドバイザーとして出演する。
6/30日、横浜でドイツは、ブラジルと決勝戦を戦う。
勝っても、負けてもキーパーの彼がどんな戦いをするか?
私はそれを、見るのを待ち遠しく思っている。(02.06空色宙平)
