リーグ・オブ・レジェンド

 見る価値 ★★★

 リーグ・オブ・レジェンドを見てきました。この映画はとても面白かったです。映画館で見る映画でしょう。

 お話のジャンルとしてはインディ・ジョーンズとかと同じ冒険物といった感じです。時代は20世紀初頭、ファントムと呼ばれる謎の怪人がドイツとイギリスを刺激して意図的に戦争を起こそうと企んでいます。

 それを阻止するため動き出したのが「超人紳士同盟」でした。超人紳士同盟とはその名の通り世界中から様々な能力を持った超人たちの集まりです。

 彼らはこの任務のため、新たにハンターとしてアラン・クォーターメインをメンバーに加えます。彼はソロモン王の洞窟を発見したという英国の英雄です。やっぱりショーン・コネリーは良いですね。僕はずっとファンです。

 他にも透明人間や、ノーチラス号のネモ船長、ジキル博士など他にも当時の空想小説に出てくる超人たちがこの映画では活躍します。

 この映画での僕のお気に入りはネモ船長です。ノーチラス号がすごいのもさることながらネモ船長自身がものすごく強くて良いです。

 ぜひ、映画館で見てほしいですね。



ジョンQ

 見る価値 ★★★

 主人公のジョン・Q・アーチボルドは貧しいながらも妻と息子3人で幸せに暮らしていました。しかし、息子のマイクが突然野球の試合中に倒れ、診断の結果、重い心臓病であることが解りました。救う道は心臓移植だけです。

 心臓移植には多大な費用がかかりますが彼は保険に入っているので大丈夫だと思っていました。しかし、工場で労働時間を削られていた彼はいつの間にか保険のランクを下げられていて、保険を適用されなくなっていました。

 必死で金策に走る彼でしたが、病院はついに限界を伝えてきます。それを聞いたジョンは病院を占拠して息子を移植者待機リストに載せるよう訴えます。

 この作品は物語自体も感動的なのですが、それよりもアメリカの医療事情を浮き彫りにした作品と言えるでしょう。日々、患者の立場に立って考えることを求められている我々医療者も見るべきだと思います。

 アメリカでは現在、インフォームドコンセント(以下IC)は当たり前のことになっています。ICとは医療者が患者が納得するまで治療や病気に対して説明し、患者や本人に変わる決定権を持つ家族がすべてを承知した上で医療を行うという形式を言います。

 日本でも昨今、頻繁にICが叫ばれています。それはこれまで日本の医者がきちんと説明してこなかったことにより不利益を被った患者や家族があまりにも多かったからです。しかし、この作品はそのICの問題点もついていると思います。

 先ほども言いましたがアメリカではICは当然のこととして受け止められています。作品でもジョンがドクターに自分に解るように解りやすく言って欲しいと、その権利を主張をしたり、妻のデニスが息子に投与される薬を一つ一つ何の薬か看護師に問うシーンがあります。もちろん医者は説明の仕方を変えてますし、看護師もおざなりではなくきちんと薬の効果まで説明しています。アメリカでは医療者側もそれが当然のことなのでしょう。

 一方、作品中の病院側の対応は厳しいほどビジネスライクです。私はこれがICの欠陥であると思います。すべてを説明しているが故に出来ない理由までもすべて話さなければならない。それがたとえ家族にとって残酷な事実であってもです。今回はそれがお金がないから心臓移植は出来ない、という内容でした。病院側も患者が困っているのを知っている、だけどただでやるわけにはいかない。そして、それを言うとき病院側は冷静でなければならない。ビジネスライクで行くしかないのです。

 ただ、ここがさすが、と思うのですが病院側はきっちりとジョンに社会支援があることを話しています。いわゆる情報の提供です。日本ではこれが結構曖昧になっていることが多く、すべてが終わるまで家族はそんな制度があるなんて知らなかった、なんてこともあるのです。

 今回の物語では結局、その社会支援も受けることが出来ず、保険も受けられず八方ふさがりになったジョンが暴挙を起こすわけですが、情報提供の部分は評価できると思います。

 アメリカは知っての通り国民皆保険ではありません。そのため、経済的理由で保険に加入できない人も大勢います。この作品は保険や社会福祉制度、医療制度といったすべての問題点を定義していると私は思います。この作品は特に医療者は見るべきで、見終わったあと、これからの医療はどうあるべきだろう、と考えると良いと思います。もしこの作品を見てただ感動的な作品だなあ、と思うのであればその人は医療者としては失格だと思います。


攻殻機動隊

見る価値 ★☆☆

 ジャパニーズアニメの金字塔「攻殻機動隊」です。日本のアニメが世界に認められたきっかけとなった作品みたいです。

 ストーリーは、近未来。場所は指定してませんがたぶん香港がモデルのような都市で、警察の9課に所属する草薙素子が主人公となって謎の「人形遣い」と名乗るハッカーを巡っていろいろな勢力と戦います。

 感想としては、確かに絵もきれいだし、CGも満載でなかなか凝ってます。でも、それを喜ぶのは一部の人だけでは?純粋に物語として見たとき、果たしてこれが世界に誇るアニメなのか?という気がしました。

 感じとしてはアニメ全盛期だった頃のコアなマニアが喜ぶといった感じのもの。確かに近未来の廃退的な風景をよく描けています。メッセージが掴みにくい内容でした。

 特典を見ても絶賛されるのは技術ばかりで世界観の話とか無いんですね。作者は何か問題を提起していたような気はしたのですが、結局は技術力の高さを見せつけるためだけの作品となっている気がします。

 まあ、技術は日進月歩ですから、今更取り立てて見る作品でもないかな、と思いました。