パソコンの歴史1991年
1991年 1月  NEC PC-9801DAシリーズ発売(1月23日発表)
 NEC PC-9801DSシリーズ発売(1月23日発表)

CPU  386DX/20MHz(DA)
 386SX/16MHz(DS)
RAM  640KB(DS)/1.6MB(DA) 最大14.6MB
VRAM  256KB
FDD  3.5インチ2HD*2(DAU2,DAU5,DAU7,DSU2,DSU5)
 5インチ2HD*2ドライブ(DA2,DA5,DA7,DS2,DS5)
HDD  オプション(DA2,DAU2,DS2,DSU2)/40MB(DA5,DXU5,DS5,DSU5)
 100MB(DA7,DSU7)
グラフィック  640*400ドット*4096色中16色
サウンド  FM音源3重和音+SSG音源3重和音
備考  DS2/DSU2 358,000円 DA2/DAU2 448,000円
 DS5/DSU5 508,000円 DA5/DAU5 598,000円
                DA7/DAU7 698,000円
 
 DAシリーズはPC-9801RA21/51の新型でDSシリーズはPC-9801RS21/51シリーズの新型です。前年末に発売されたDXシリーズと同じく5インチモデルと3.5インチモデルが同じ価格、同じ型名で発売されました。基本性能には前モデルと変化がなく実質コストダウンタイプです。この頃はまだモデルチェンジのサイクルが1年に1回 でのんびりしたペースでした。
 
1991年 1月  NEC PC-9801UFシリーズ発売(1月23日発表)
 NEC PC-9801URシリーズ発売(1月23日発表)

CPU  V30HL/16MHz
RAM  640KB(最大12.6MB)+1.25MBRAMドライブ(UR)
VRAM  256KB
FDD  3.5インチ2HD*1ドライブ(UR)/2ドライブ(UF)
HDD  オプション(UF/UR)/20MB(UR20)
グラフィック  640*400*4096色中16色
サウンド  FM音源3重和音+SSG音源3重和音
備考  本体 UF     218,000円
     UR    218,000円
     UR20 348,000円
 
  PC-9801シリーズの低価格入門機として発売されました。URはデスクトップパソコンでは珍しくRAMドライブを搭載してノートパソコンのような構成になっていました。しかしデスクトップパソコンにRAMドライブを内臓するメリットはあったのでしょうか?
 
1991年 1月  NHK HNKスペシャル「電子立国日本の自叙伝」放送(第1回目、1月27日日放送)

 「日本が海外に輸出する電気製品の総額は約10兆500億円、自動車輸出に次ぐ稼ぎ頭である。これらエレクトロニクス製品のすべてに大量の半導体素子が使われている。日本が昨年生産した半導体素子は、トランジスタ単体やダイオードも含めれば約600億個、これは全世界の生産量の半分を超える量である。」
 これは番組のオープニングで使われた言葉ですが、当時いかに日本が半導体で世界を席巻していたか分かります。特にDRAMの強さは圧倒的で、向かうところ敵なしでした。しかし 1990年代中ごろからアメリカの復活や韓国や台湾などの猛烈な追い上げがあり、今は見る影もありません。 この放送があった頃に日本の半導体業界がこんなに苦境に陥るとは夢にも思っていませんでした。
 
 放送された当時大反響がありました。企業の全面協力のおかげだと思いますが貴重な映像がたくさんありました。現在と時代背景はかなり違いますが、今見ても非常に参考になり半導体についての基礎が理解できます。書籍でも出版されています。

 「第1回 新・石器時代」、「第2回 トランジスタの誕生」、「第3回 石になった電気回路」、「第4回 電卓戦争」、「第5回 8ミリ角のコンピューター」、「第6回 ミクロン世界の技術大国」の全6回です。テンポのいいBGMもよかったです。
 
1991年 2月  NEC PC-9801シリーズ用MS-Windows3.0日本語版発売(1月23日発表) 25,000円

 待ちに待ったMS-Windows3.0日本語版の登場です。このバージョンの登場により日本でもWindowsが一気に認知されました。今まで機種ごとにソフトの互換性がありませんでしたが、MS-Windows3.0の作動する環境であればどのメーカーでもソフトの互換性がOKになり機種間の壁を超えました。MS-Windows3.0日本語 版発売後対応ソフトが続々発売されました。
 これによりNECのPC-9801シリーズの優位性は徐々に薄れていきました。またMS-Windows3.0基本的に640×480ドット以上のグラフィック表示を基本としていたためPC-9801シリーズの640×400ドット表示は問題視されました。しかし実際は640×400ドット表示のため困ったことはなかったです。MS-Windows3.0日本語 版は今から考えると驚きですが、NEC版でフロッピーがわずか4枚でした。NEC版は当然のごとくエプソンのPC-286シリーズでは作動しなくて、当時エプソンのPC-386Vを所有していた私は大変悔しい思いをしたのを思い出します。

★MS-Windows3.0はMS-DOSの上で作動していたため、OSいうよりアプリケーションソフトみたいな感じでした。そのため一太郎やロータスの入っているハードディスクにそのままインストールすると デバイスドライバやバッチファイルを書き換えられてしまい一太郎やロータスが立ち上がらなくなりました。当時は複数のソフトをハードディスクにインストールするにはそこそこの知識が必要でした。そのためハードディスクにを複数のソフトを自動的にインストールするためのソフトがよく売れていました。
 
1991年 2月  エプソン PC-386BOOK・L発表(2月4日発表)

CPU  386SX/16MHz
RAM  640KB
VRAM  256KB
FDD  3.5インチ2HD*2ドライブ
HDD  オプション
グラフィック  640*400ドット*8階調
サウンド  BEEP音
備考  本体 378,000円
 PC-286BOOKを32ビットにグレードアップしたタイプです。CPUには386SX/16MHzを採用していました。 ブック型なのにレジューム機能も備えていました。またLスロット(PC-286Lシリーズ独自の拡張バス)が2基搭載されていたのでPC-286Lシリーズのオプションボードが使用できました。またオプションで20MBのハードディスクパック(定価130,000円)が内蔵できました。
 
2月  エプソン PC-386Sの3.5インチFDDモデル「PC-386S-UST」発表(2月27日発表)

 
NECがPC-9801シリーズを3.5インチフロッピー中心にラインナップを変更してきたため、1990年10月に発売されたPC-386S シリーズに急遽の3.5インチフロッピー搭載モデルを追加しました。基本性能は同じで価格はSTDのみで498,000円です。
 
1991年 3月  日本IBM OADG設立が船出(3月11日)
3月  日本IBM 世界初のDOS/V対応のノートブックパソコン「PS/55note」発表(3月27日発表)

CPU   386SX/12MHz
RAM   2MB(最大6MB)
VRAM   −
FDD  3.5インチ2HD*1ドライブ
HDD  オプション(FDDモデル)/40MB(HDDモデル)
グラフィック  640*480ドット*16階調
サウンド  −
備考  本体 SS01 232,000円(FDDモデル)
     S04   352,000円(HDDモデル)
 
 日本IBMが発売した世界初のDOS/V対応のノートブックパソコンです。ハードディスクタイプは外付の3.5インチフロッピーが付属していました。この基本モデル以外にDOSJ4.0/V(DOS/V)を標準添付したモデルが16,000円プラスで発売されていました。FDDモデルがSJ1、HDDモデルがSJ4です。
 
3月  NEC PC-9801NVカラーモデル発表

 PC-9801NVのカラー限定モデルです。基本性能はPC-9801NVと同じですが、定価は278,000円です。ボディカラーはストーンブルーとパールグレイッシュピンクの2色でした。初心者ユーザーを意識していたので、MS-DOS 3.3C、簡易データベース、操作説明ビデオなどが標準で添付されていました。
1991年 4月  シャープ 16MHzの「X68000XVI」発表(4月8日発表)

CPU  68000/(16/10MHz)
RAM   2MB(最大12MB)
VRAM  512KB+512KB(テキストVRAM)両方ともビットマップ
FDD  5インチ2HD*2ドライブ
HDD  オプション(CZ-634C)/80MB(CZ-644C)
グラフィック  768*512ドット*65536色中16色(仮想1024*1024モード)
 512*512ドット*65536色
サウンド  FM音源8オクターブ8重和音+ADPCM
備考  本体 CZ-634C  368,000円
     CZ-644C  518,000円
 
 XVIは「エクシヴィ」と読みます。発売後4年目にしてやっと性能アップしました。クロック数が10MHzから16MHzにアップしました。 しかしさすがにこの頃になるとけこれくらいのアップでは性能不足は否めませんでした。性能アップがもう少し迅速に行われていればもっと人気が維持できたのに残念です。
 この頃のX68000シリーズには大きな問題がありました。ユーザーがゲームソフトを買わないと言う事です。コピーツールが出回っていたので片っ端からコピーをされてソフトメーカーは悲鳴を上げていました。X68000のソフト市場から撤退するメーカーも続出し、某メーカーが今後もユーザーがコピーを続けるならX68000のソフトの開発を中止すると広告を打ったのもこの頃です。
 
4月 (米)インテル 486SX(20Mhz)発表(4月22日発表) 42,000円


写真は33MHz

 486DXの廉価版です。486DXの外部データバスを16ビット化(内部は32ビット)して最大メモリアドレス空間を16MBに制限しました。また浮動小数点演算ユニットを外しました。浮動小数点演算機能のコプロセッサは487SXという型名で別売りになりました。
 日本では486DXよりも486SXを搭載したパソコンの方がはるかに多く、486DX(DX2/DX4は別)パソコンはあまり発売されませんでしたが、486SXの登場により一気に486パソコンが日本でも普及していきます。

★このホームページの中では当初から486DXの型名で通していますが、486DXの型名が正式に登場したのは486SXが発売されてからです。
 
1991年 5月  日本IBM 198,000円のDOS/Vパソコン発表(5月7日発表)

CPU  80286/12MHz
RAM  1MB(最大5MB)
VRAM  −
FDD  3.5インチ2HD*1ドライブ
HDD  オプション(Z02/ZJ2)/40MB(Z04/ZJ4)
グラフィック  640*480ドット*26万色中16/256色
サウンド  −
備考  本体 Z02 198,000円 ZJ2 214,000円
     Z04 292,000円 ZJ4 308,000円
 
 ついに20万円を切るDOS/Vパソコンの登場です。と言っても198,000のタイプはディスケットタイプでDOS/Vなしモデルでした。しかし実際DOS/Vを実用的に使用するにはハードディスクは必要不可欠でした。ZJ2とZJ4はDOSJ4.0/V(DOS/V)標準添付のモデルです。
 
5月  NEC PC-H98Sシリーズ発表(5月13日発表)

CPU   486SX/20MHz
RAM  1.6MB(最大45.6MB)
VRAM  256KB
FDD  3.5インチ2HD*2ドライブ(U8-002,U8-040,U8-100)
 5インチ2HD*2ドライフ(8-002,8-040,8-100)゙
HDD  オプション(8-002,U8-002)/40MB(8-040,U8-040)/100MB(8-100,U8-100)
グラフィック  640*400ドット*4096色中16色
サウンド  BEEP音
備考  本体 8-002/U8-002 548,000円
     8-040/U8-040 698,000円
     8-100/U8-100 798,000円
 
 PC-H98(ハイパー98)シリーズですがハイレゾではない変わったパソコンです。 ハイパー98は1120×750ドットの解像度とNESAバスの搭載が条件かと思っていましたがSシリーズは見事裏切ってくれました。後にも先にもPC-98Hシリーズの中で640×400ドットのグラフィックをのみのパソコンはPC-H98Sシリーズ だけでした。そういう意味では異端児です。
 
1991年 5月  NEC PC-9801NS/Eシリーズ発表(5月13日発表)

CPU  386SX/16MHz
RAM  640KB(最大9.6MB)+1.25MBRAMドライブ
VRAM  256KB
FDD  3.5インチ2HD*1ドライブ
HDD  オプション(NS/E)/20MB(NS/E20)/40MB(NS/E40)
グラフィック  640*400ドット*8階調(液晶画面上)
サウンド  BEEP音
備考  本体 NS/E   278,000円
     NS/E20 378,000円
     NS/E40 418,000円
 
 PC-9801NSの新型です。 386SXのクロック数が12MHzから16MHzにアップしました。またアナログCRTパックにより外部CRTに接続できるようになりました。ただ一番のポイントはハードディスクパックを内臓可能になった事で 、後からハードディスクを追加することが可能になりました。NECからは20MBと40MBしか発売されていませんでしたが、周辺機器メーカーから大容量で低価格のハードディスクパックが続々発売されるようになりました。
 
5月  (米)アップル Mosintosh用新型OS「System 7」英語版発表(5月14日発表) 99$

 コードレベルから全面的にプログラムが書き改められて、今までのOSと機能や画面デザインが全く異なる次世代のOSでした。
 画面デザインが洗練されて大変見やすくなりました。またファインダが大幅に機能拡張されました。そしてあのTrueTypeが標準搭載されました。これにより画面上でもアウトラインフォントが使えるようになります。TrueTypeは後にMS-Windowsにも搭載されました。  

★余談ですがこの頃アップルとマイクロソフトはユーザーインターフェイスの著作権で訴訟を続けていました。 MS-WindowsがMacOSのユーザーインターフェイス酷似しているというものでした。
 

5月  (欧)CERNのティム・バーナーズ・リー氏WWW(World Wide Web)開発

  軍事目的から学術方面に発達したインターネットですが、ページを閲覧するには機種ごとや見る方式がバラバラだったため、高度なコンピュータの知識がある人でないと見ることが出来ませんでした。専門知識 があっても見たい学術資料や論文を探すのは至難の業だったそうです。
 そこで当時スイスにあるのCERN(ヨーロッパ共同原子核研究機構)の技術者であったティム・バーナーズ・リー氏がNeXT専用ですが、専門知識がなくても簡単にホームページを閲覧出来るように開発したソフトがWWWです。ハイパーリンクで次々に関連ページに飛んでいく仕組みは今と同じです。しかしまだ文字のみで画像を見ることは出来ませんでした。 WWWはインターネットで無料公開され、それを見たイリノイ大学のマーク・アンドリーセン氏らが1993年8月に画像も見られるように改良したブラウザソフト「モザイク」 を発表しました。モザイクの開発によりインターネットが爆発的に普及していきます。モザイクの原型はWWWなのでティム・バーナーズ・リー氏の開発がなかったらインターネットがこんなに 早く普及することはなかったと思います。
 

1991年 6月  エプソン PC-386NWシリーズ発表(6月7日発表)

CPU  386SX/16MHz
RAM  640KB(最大8.6MB)
VRAM  256KB
FDD  3.5インチ2HD*1ドライブ(NW1A,NW1B)/2ドライブ(NW)
HDD  オプション(NW)/20MB(NW1A)/40MB(NW1B)
グラフィック  640*400*8階調(液晶画面上)
サウンド  BEEP音
備考  本体 NW2    278,000円
     NW1A 378,000円
     NW1B 418,000円
     
 ノーマルタイプで2フロッピー 内蔵しているのが売りでした。ノーマルタイプもフロッピーディスクを1ドライブ外すことによってハードディスクを内蔵することも可能でした。ただ個人で行うことが出来なくてアップグレードサービスで行う必要がありました。アップグレード料金は20MBで10万円、40MBで14万円でしたが、アップグレードの需要はあったのでしょうか?
 
6月  エプソン PC-386GSシリーズ発表(6月27日発表、出荷開始7月5日)
 エプソン PC-386GEシリーズ発表(6月27日発表、出荷開始7月5日)

CPU  386SX/20MHz(GS)
 386SX/16MHz(GE)
RAM  1.5MB(GSハイレゾモード)/1.6MB(GE)
VRAM  256KB(GE)/512KB(GS)
FDD   3.5インチ2HD*2ドライブ(GE2,GE2B,GS2,GS2E)
 5インチ2HD*2ドライブ(GE5,GE5B,GS5,GS5E)
 3.5インチ2HD*2ドライブ+5インチ2HD*1ドライブ(GE3,GS3)
HDD  オプション(GE3,GE5,GE2,GS3,GS5,GS2)
  40MB(GE5B,GE2B)/100MB(GS5E,GS2E)
グラフィック  1120*750ドット*4096色中16色(GS)
 640*400ドット*4096色中16色(GE)
サウンド  FM音源3重和音+SSG音源3重和音
備考  本体 GE3   323,000円   GS3   423,000円
      GE5   298,000円   GS5   398,000円
      GE5B  428,000円   GS5E  598,000円
      GE2   298,000円   GS2   398,000円
      GE2B  428,000円   GS2E  598,000円
 
  PC-386G発売からわずか10ヶ月で大幅なコストダウンが行われました。CPUは386DXから386SXにレベルダウンしていますが、価格はハードディスクなし2ドライブタイプで750,000円から398,000円へと劇的に下がりました。 GEシリーズにはオプションでハイレゾボードを取り付けることにより1120×750ドットのハイレゾマシンに変身しました。

★写真の15インチカラーCRTはハイレゾ対応のCR-5500です。確か定価で168,000円くらいしたと思います。長残光タイプ で前の画像がうっすら残り画面が変わったとき見にくかった思い出があります。それにハイレゾ対応なのに周波数の関係で、その後続々と発売される1024×768ドットのアクセラレータボードに800×600ドットくらいまでしか対応してなくて悔しい思いをしました。(注) 後述のI/Oデータ機器の「GA-1024i」には対応していました。
 
6月  エプソン MS-Windows3.0日本語版発売開始(6月27日)

 やっとエプソンのPC-9801互換機でもMS-Windows3.0日本語版が使えます。私の知っている限りで NEC版のMS-Windows3.0日本語版をエプソンのマシンでも使用できるようにするためのガード解除のソフトはなかったです。 内容はNEC版とほぼ同じでしたがパッケージのデザインは随分違いました。骨董的価値がありそうなので今でも大切に保管しています。
 

6月  (米)マイクロソフト MS-DOS Ver5.0発売
1991年 7月  NEC PC-9801TmodelW7/F51/F71発表(7月11日発表)

CPU  386SX/20MHz
 V30/8MHz
RAM  1.6MB(最大14.6MB)
VRAM  256KB
FDD  3.5インチ2HD*2ドライブ
HDD  40MB(F51)/100MB(W7/F71)
グラフィック  640*400ドット*8階調(W7)/8色(F51/F71)
サウンド  BEEP音
備考  本体 W7  750,000円
     F51 850,000円
     F71 950,000円
 
 前年の5月に発売したPC-9801TmodelF5の新型です。本体の性能はほぼ同じですが、価格が30万円下がりました。このころのTFTカラー液晶の急激なコストダウン には凄まじいものがありました。それでもまだまだとても買えるような価格ではありませんでした。W7はモノクロ液晶です。

★今でこそ韓国のサムソン電子、LG・フィリップスそれに台湾企業がパソコン用TFTカラー液晶で世界を席巻していますが、当時はシャープを筆頭に日本のメーカーがカラー液晶の製造・販売を独占していました。
 
7月  コンパック 日本法人設立(7月18日発表)

 世界3位のパソコンメーカー日本上陸「黒舟来襲か?」などと当時大変話題になりました。日本企業が恐れたほどのシェアは取れませんでしたが、価格破壊で 「コンパックショック!」という言葉が生まれました。 この頃世界のパソコンのマーケットシェアは現在とかなり違っていて1位 IBM、2位 アップル、3位 コンパックでした。デルやH・Pはベスト3に入っていませんでした。
 
8月  エプソン PC-286VJシリーズ発表(8月27日発表)

 
PC-286VGの新型になり、CPUは80286/16MHzで同じです。価格はフロッピーモデルのVJ5が228,000円、40MBHDDモデルの VJ5Bが358,000円です。PC-286シリーズの80286CPU搭載の最終モデルになります。
 
9月  I/Oデータ機器 高解像グラフィックボード「GA-1024i」発売 98,000円

 
グラフィックアクセラレータボードではありませんのでグラフィックの速度が速くなるわけではありませんが640*400ドットから開放されました。ノーマルPC-9801シリーズの解像度をXGAと同じ1024×768ドットにすることが出来ました。 また表示色も1667万色中256色同時表示出来ました。Cバスで拡張するようになっていたのですが、すべてのソフトに対応しているわけではありません。ソフトごとにドライバソフトを入れる必要がありました。対応ソフトにはMS-Windows3.0日本語版、AutoCADなどがありました。MS-DOSのソフトを使用する場合は当然640×400ドットのままでした。
 I/Oデータ機器以外にもグラフィックボードを出しているメーカーはありましたが、価格が数十万円していましたのでとても買えませんでした。その意味では「GA-1024i」がPC-9801シリーズのユーザーをハイレゾに導いた先駆けです。その後各メーカーからグラフィックアクセラレータが続々と登場し価格も急激に下がっていきます。

★当時ノーマルPC-9801(PC-286)シリーズでハイレゾ体験できる感激は大きく、私は速攻で買ってしまいました。ただハイレゾのディスプレイも揃える必要があり、エプソンの15インチ CRT「CR-5500」も同時に買ったのですが両方で20万円以上かかりました。今では信じられませんが当時は拡張する場合何をするにもお金がすごくかかりました(涙)。
 
1991年 10月  NEC 初めてのカラー液晶ノートパソコンPC-9801NC発表(10月3日発表)

CPU  386SX/20MHz
RAM  2.6MB+1.25MBRAMドライブ
VRAM  256KB
FDD  3.5インチ2HD*1ドライブ
HDD  オプション(NCは内臓不可)/40MB(NC40)
グラフィック  640*400*16色(液晶画面上) 
サウンド  BEEP音
備考  本体 NC   598,000円
     NC40 738,000円
 
 ノートパソコン初のTFTカラー液晶搭載モデルです。価格はめちゃくちゃ高かったですが、当時は技術革新の凄まじさに感動したものです。しかし現在のカラー液晶に比べ ると画面はそれほど綺麗じゃありませんでした。 それに今はあまり見かけませんがドットがけもそこそこありました。当時の技術レベルではしかたがなかったのだと思います。オプションのTVチューナアダプタでTVやビデオ映像を見ることが出来ました。

★悲しい話ですがこの頃から店頭でのノートパソコン展示品の万引きが目立つようになりました。某店で盗難警報機取り付けたのはいいのですが、バッテリー部分に取り付けていたため、バッテリーのみが残りパソコン本体が万引きされるという事件がありました。
 
10月  NEC PC-9801CSシリーズ発表(10月3日発表)

CPU  386SX/16MHz
RAM  640KB(CS2,CS5)/3.6MB(CS5/W)
VRAM  256KB
FDD  3.5インチ2HD*2ドライブ
HDD  オプション(CS2)/40MB(CS5,CS5/W)
グラフィック  640*400ドット*4096色中16色
サウンド  FM音源3重和音+SSG音源3重和音
備考  本体 CS2     398,000円
     CS5     548,000円
     CS5/W 675,000円
 
 PC-9801CV21以来のCRT一体型のタイプです。しかしPC-9801シリーズの一体型(CanbeはPC-9821)はあまり人気が出ないみたいで後継機種は発売されませんでした。CS5/Wは MS-Windows3.0A日本語版が内蔵されていました。
 
1991年 10月  NEC 640×480ドットパソコン「PC-98GS」シリーズ発表(10月3日発表)

CPU   386SX/20MHz
RAM   2.6MB(最大12.6MB)
VRAM  1MB
FDD  3.5インチ2HD*2ドライブ
HDD  40MB
グラフィック  640*480ドット*1677万色中256色/640*480ドット*65536色
サウンド  FM音源6重和音+リズム音源6重和音+SSG音源3重和音+ADPCM1音

備考

 本体 model1 698,000円
     model2 828,000円
 
 PC-98シリーズ初のVGA規格と同じ640×480ドット対応のマルチメディアパソコンです。また標準でMS-Windows3.0A日本語版とMS-DOS Ver5.0Aがインストールされていました。サウンド機能も大幅に強化され、model2はCD-ROMも内蔵されていました。しかし価格が高かったためあまり売れた記憶がありません。PC-98GS以降の640×480ドット対応のPC-9801シリーズは「PC-9821」に名称が変わります。その意味ではPC-98GSは「PC-9821」シリーズのご先祖様になります。
 
10月  NEC PC-9801シリーズ用MS-DOS Ver5.0日本語版発表

 MS-DOSシェルというGUI機能が付きました。しかしGUIは本家MS-Windows3.0があるのであまり使わなかったと思います。MS-DOS軽いテキスト表示が魅力だったのですから・・・
 新たに追加された内部コマンドの「/?」は便利でした。内部コマンドの使い方が分からなくなってもヘルプ機能で表示してくれました。たとえばdir(忘れることはないと思いますが・・・)の使い方を忘れた場合「C:\DOS>dir /?」と入力すると「/P /W /A /O /S /B /L」などのコマンドの意味を表示してくれました。この頃はまだ「パソコンに詳しい人」=「MS-DOSに詳しい人」とほぼ同意語でMS-DOSのコマンドを理解することは非常に重要なことでした。
 
★全面的にVer5.0に置き換わった訳ではなくてMS-DOS Ver3.3Dも併売されていました。現在のWindowsと違いMS-DOSのバージョンを気にして使っていた方はそれ程いなかったと思います。
 
1991年 10月  エプソン PC-386BOOK LC/LX発表(10月16日発表)

CPU  386SX/16MHz
RAM  2.6MB
VRAM  256KB
FDD  3.5インチ2HD*2ドライブ
HDD  オプション
グラフィック  640*400ドット*4096色中16色
サウンド  BEEP音
備考  本体 LC 658,000円
     LX 498,000円
 PC-386BOOK・Lのカラー版です。LCはMIMアクティブマトリクス方式のカラー液晶で、LXはMIM単純マトリクス方式のカラー液晶を採用していました。このころエプソンは盛んにMIM方式のカラー液晶を使用していました。価格が高く店頭ではあまり売れませんでした。
 
10月  エプソン PC-386NOTE・AE発表(10月16日発表)

CPU   386SX/16MHz
RAM  640KB(最大8.6MB)
VRAM  256KB
FDD  3.5インチ2HD*1ドライブ
HDD  オプション
グラフィック  640*400ドット*8階調
サウンド  BEEP音
備考  本体 238,000円
 オプションで20MB、40MBのハードディスクパックが搭載可能でした。またICカードドライブを標準搭載し、拡張バスがPC-9801NOTEシリーズと互換性があるようになりました。

★この頃からインテルのCPUが搭載されているパソコンに「intel in it」のロゴが使用されるようになります。いろいろカタログや雑誌を調べてみたらエプソンが日本では最初にロゴを採用したメーカーの1つだと 分りました(確証はありませんが・・・)。インテルの意向もありその後大手メーカーは「intel in it」が高性能の証のようにカタログや本体に表記します。途中で「intel inside」に変わりますが、現在もずっと続いています。
 

1991年 10月  エプソン PC-386P発表(10月16日発表)

CPU  386SX/16MHz
RAM  1.6MB(最大14.6MB)
VRAM  256KB
FDD  3.5インチ2HD*2ドライブ
HDD  オプション
グラフィック  640*400ドット*4096色中16色
サウンド  FM音源3重和音+SSG音源3重和音
備考  本体 268,000円
 

 30×30センチの超コンパクトボディです。 フロントにHDDスロットがありオプションで40MB、100MBのハードディスクを内蔵することも可能でした。内蔵フロッピーを他のパソコンのフロッピーとして使用できるターミナルFDD機能を搭載していました。
 

10月  東芝 VGA対応DynaBook発表(10月17日発表)

CPU  386SL/25MHz(J-3100SL)
 386SX/20MHz(J-3100SX)
RAM  2MB(最大10MB)
VRAM  −
FDD  3.5インチ2HD*1ドライブ
HDD  オプション
グラフィック  640*480ドット*16階調
サウンド  −
備考  本体 SX 001VW 328,000円
           SL 001VW  378,000円 
         
 ダイナブックが遂にVGA対応パソコンを発売しました。それまでは日本語モードは独自の640×400ドットでした。また東芝は日英MS-DOS V5.0は発売(別売)しましたがDOS/V対応のOSは発売しませんでした。そこに東芝の意地を感じましたが、実際はOADG・DOS/Vのアプリケーションが使用できて路線変更が明白でした。 オプションで20MB、40MB、60MBのハードディスクが内蔵可能でした。
 
1991年 10月  アップル PowerBook 100/140/170発表(10月22日発表) 日米同時発売


写真はPowerBook 170

CPU  68HC000/16MHz(PowerBook 100)
 68030/16MHz(PowerBook 140)
 68030/25MHz(PowerBook 170)
RAM  2MB(最大8MB)PowerBook 100,140
 4MB(最大8MB)PowerBook 170
VRAM  32KB
FDD  オプション(100)/3.5インチ*1ドライフ(140,170)
HDD  20MB(100)/40MB(140,170)
グラフィック  640*400ドット*2階調
サウンド  PWM+AM方式 4音(サンプリング周波数:44.1KHz)

備考

 本体 PowerBook 100 358,000円(FDD付属モデル 398,000円)
     PowerBook 140 598,000円
     PowerBook 170 748,000円
 
 Macintoshシリーズ初のノートタイプのパソコンです。世界中で爆発的に売れました。PowerBook 100はフロッピーが外付けになっていました。あまり知られていませんがPowerBook 100はSONYがアップルにOEM供給していました。発売時にはOSに漢字Talk6.0.7.1を採用していたのでQuadraと違い日本語表示が可能でした。
 
10月  アップル Macintosh Quadra 700/900発表(10月22日発表) 日米同時発売


写真はQuadra 900

CPU  MC68040/25MHz(Quadra 700)
 MC68040/25MHz(Quadra 900)
RAM  4MB(最大20MB)Quadra 700
 4MB(最大64MB)Quadra 900
VRAM  512KB(最大2MB)Quadra 700
 1MB(最大2MB)Quadra 900
FDD  3.5インチ(800KB/1.4MB)*1ドライフ
HDD  オプション/80MB/160MB(Quadra 700)
 オプション/160MB/400MB(Quadra 900)
グラフィック  12インチ〜21インチアップルモニター対応 1667万色中256色表示
サウンド  PWM+AM方式 4音(サンプリング周波数:44.1KHz)

備考

 本体 Quadra 700 1,238,000円より
     Quadra 900 1,438,000円より
     
 日本でも発売になりましたがSystem7.0.1以降のみでの対応だったので、英語版のOSでしか当面は使用できませんでした。驚異的な超高性能マシンでしたが価格も驚異的に高かったです。それにしてもQuadra 900は最も安いマシンで150万円近くもしてまさに乗用車並でした。この頃のMacintoshはPC/AT互換機に比べグラフィック性能が圧倒的に優れていたのでデザイナーの方とかがよく使用していました。

★現在では当てはまりませんが、この頃はアップルの純正ディスプレイと純正プリンタ「ImageWriter」使用すると画面上と印刷結果が同じ大きさで印刷できる究極の「WYSIWYG」でした。ちなみにWYSIWYG(ウィズィウィグと読みます)とは 画面で見たままのプリントアウトが得られることで、What You See Is What You Getの略です。
 
10月  アップル Macintosh Classic U発表(10月22日発表) 日米同時発売

 CPUを68030/15.667MHzにパワーアップしたClassic Uも同時に発売になりました。ハードディスクの容量により3タイプが発売になりました。ハードディスクなしのタイプが298,000円、40MBタイプが398,000円、80MBタイプが458,000円でした。
 
10月  マイクロソフト Excel for Windows Ver3.1日本語版発売 98,000円

 Exceの日本語版は1989年発売の 「Excel2.1 J」が最初です。しかし日本ではMS-Windows2.1で作動する「Excel2.1 J」を使用しているユーザーはほとんどいませんでした。この頃の表計算ソフトはMS-DOS上で作動するLotus1-2-3 R2.2やR2.3が圧倒的なシェアを誇っていました。
 1991年の秋にマイクロソフトは本格的に表計算ソフト「Excel for Windows Ver3.1」を日本市場に投入します。今でこそ表計算ソフトといえばExcelですが、この頃のMS-Windows3.0上の表計算ソフトは群雄割拠の時代でした。Excel以外にもロータスの「1-2-3/Windows Ver.3.1」、アスキーの「WINGZ 1.1J」などがありました。最初の頃はロータス1-2-3も善戦していたのですが、圧倒的な資本力を誇るマイクロソフトがなりふり構わない攻勢をかけて徐々にシェアを上げていきます。

★価格が高くとても買えませんでしたが、当時発売されていたあらゆる雑誌に「Excel for Windows Ver3.1」の体験版が付録で付いていたので雰囲気だけ味わっていました。パソコンソフト新時代という感じで悦に入って体験していたのを思い出します。
 

10月  日本IBM DOSJ5.0/V発表

 
DOS/Vのバージョンアップです。内容的にはMS-DOS Ver5.0のDOS/V対応版です。
 
1991年 11月  富士通FM-TOWNSUCX/UX発表(11月5日)発表


モデルCX                  モデルUX
(全モデルキーボードはオプション)
 

CPU  386DX/16MHz(CX)
 386SX/16MHz(UX)
RAM  2MB(最大8MB)
VRAM  512KB+128KB(スプライト)
FDD  3.5インチ2HD*1ドライブ(UX10/CX10)/2ドライブ(UX20/CX20/CX40/CX100)
HDD  オプション(UX10/UX20/CX10/CX20)/40MB(CX40)/100MB(CX100)
グラフィック  640*480ドット*1677万色中256色/320*200ドット*32768色
サウンド  FM音源6和音+PCM8チャンネル
備考  本体 CX10    308,000円  UX10 263,000円
          CX20   333,000円   UX20 288,000円
          CX40  433,000円
          CX100 533,000円
 
 FM-TOWNSの新型ですが、CXシリーズは今までのFM-TOWNSと基本性能が同じですが、VRAMの性能向上などにより約40%高速化したモデルです。新たにUXシリーズが追加になりました。 10インチCRT一体型のコンパクトモデルです。CPUがランクダウンして386SXになりましたが、それ以外の基本性能は同じでした。
 
11月  月刊誌 アスキーの「WindowsMagazine」とソフトバンクの「THE WINDOWS」が創刊(11月7日)

 パソコン雑誌の大手が遂にMS-Windows3.0の月刊誌を創刊しました。その後各社が参戦しWindows雑誌は百花繚乱状態になりましたが、ほとんどの雑誌は消えて行きました。パソコン雑誌の世界は非常に厳しいです。
 
11月  ジャストシステム 一太郎シリーズ累計出荷本数100万本を突破(11月7日)

 この頃は日本語ワープロといえば一太郎でした。 日本のワープロソフトで市場前人未到の100万本を達成しました。ちなみにこの時点での出荷本数は「jx-WORD太郎」が9,700本、「一太郎」が28,791本、「一太郎Ver.2」が79,756本、「一太郎Ver.3」が309,961本、「一太郎Ver.4」が392,665本、「一太郎dash」が147,844本、学校パックが31,412本でした。
 

11月  ロータスとジャストシステムが統合ソフト「HAMONY」発売(FD版11月25日、ICカード版12が7日発売)

 マイクロソフトの攻勢に押されていたロータスとジャストシステムが共同でマイクロソフトの「MS-Works」に対抗すべく開発した統合型ソフトです。個々の機能はロータス1-2-3や一太郎には劣りますが、 通常の業務にはほとんど支障がありませんでした。ターゲットはノートパソコンのユーザーで定価は50,000円でした。
 
11月  マイクロソフト Word for Windows Ver1.2日本語版発売 58,000円

  ついにマイクロソフトの「Word」が日本市場に本格参入しました。 今でこそワープロソフトと言えば「Word」ですがこの頃日本語ワープロの市場は一太郎が圧倒的なシェアを誇っていました。しかし「Word」は今までの一太郎となどのMS-DOS上のテキストモードのワープロソフトとは表現力が全く違いました。印刷イメージそのままに編集できる「ページモード」などは衝撃的ですらありました。

★まだこの頃はパソコンのCPUが386SXや386DX搭載がほとんどだったので「Word」を使うにはパワー不足でした。実際たいへん重くて使いにくかったです。またハードディスクもまだまだ一般化していなかったのでフロッピー でも使用できる一太郎の人気は揺るぎませんでした。しかしCPUの性能のアップ、ハードディスクの一般化、グラフィックアクセラレータの標準搭載などパソコンが高性能化していくにつれて「Word」は一太郎からシェアをジリジリ奪ってくことになります。
 

1991年 11月  NEC PC-H98model80/90シリーズ発表(11月20日発表)
 NEC SV-H98model30発表(11月20日発表)


左がPC-H98model80、右がSV-H98model30

CPU  486SX/25MHz(model90)
 486SX/16MHz(model80)
RAM  1.5MB(model80)/3.5MB(model90)
VRAM  1MB
FDD  3.5インチ2HD*2ドライブ(U80-002,U80-040,U80-100,U90-002,U90-040,U90-100)
 5インチ2HD*2ドライブ(80-002,80-040,80-100,90-002,90-040,90-100)
HDD  オプション(80-002,U80-002,90-002,U90-002)
 40MB(80-040,U80-040,90-040,U90-040)
 100MB(80-100,U80-100,90-100,U90-100)
グラフィック  1120*750ドット*1677万色中256色
サウンド  BEEP音
備考  80-002/U80-002 580,000円 90-002/U90-002  895,000円
 80-040/U80-040 730,000円 90-040/U90-040 1,045,000円
 80-100/U80-100 830,000円 90-100/U90-100 1,145,000円
 
 PC-H98model80/90シリーズは2年前に発売されたPC-H98model70の後継になります。model80はCPUが486SX/16MHz、model90は486SX/25MHzにアップしました。model80はPC-98RLの後継機種も兼ねていました。
 SV-H98model30はサーバマシンでした。3タイプあり一番安いmodel31でも223万円していました。最上位機種のmodel33は353万円もしていました。まあ個人が買うわけではないので高くても需要はあったと思います。LAN機能を強化しておりNetWare386やOS/2LANマネージャなどのさまざまなネットワークOSに対応していました。
 
12月  ソフトバンク 「DOS/V magazine」創刊(12月7日)


当時の雑誌広告

 月刊誌が創刊されるのはDOS/Vパソコンが認知された証拠です。IBMがDOS/V規格を発表してから約1年経過していました。
 1991年は今から考えると時代の変わり目で、今のパソコンの標準である規格が一気に普及した年でした。MS-Windows3.0、DOS/V、NetWare なのどネットワークOSの普及によるLANなどです。’91新創刊第3弾になっているのは第1弾「LAN TIMES」、第2弾「THE WINDOWS」、第3弾「DOS/Vマガジン」でした。

★その後DOS/V関係の同じような雑誌が雨後の竹の子のように続々と発売されましたが、「DOS/V magazine」は栄枯盛衰の激しいパソコン雑誌の中で現在も生き残っています 。

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