MENGER, Carl
, Untersuchungen über die Methode der Socialwissenschaften, und der Politishen Oekonomie insbesondere., Leipzig, Duncker und Humbolt, 1883, 8vo.,pp xxii+291,

 カール・メンガー『経済学の方法に関する研究』初版。
 この本に対するシュモラーの書評が発端となって、オーストリア学派と歴史学派の間に「方法論争」が展開された。
 「1871年にメンガーは、ウィーンで、扉にロッシャーへの献辞を掲げた、「精密的方法」による『国民経済学原理』を公刊したが、ドイツの経済学界は冷淡な反応しか示さなかった。そこで、シュモラーの支配するドイツに対して、メンガーは『社会科学とくに経済学の方法に関する研究』(簡単に『社会科学方法論』ともよばれている。1883年)と題する一書をもって論戦を挑んだ。それは、経済理論は演繹的方法によるべきか、帰納的・歴史的方法によるべきかを争うものだったので、「方法論争」と呼ばれた。
 メンガーは、研究対象を「個別的なもの」と「普遍的なもの」に分け、経済学において前者を担うのが歴史と統計学であり、後者を担うものを理論経済学とした。」(早坂忠編著『経済学史』p142-3)

 ドイツの古書店よりの購入。どうもドイツの書店は、ユーロに切り替わってから割高になった気がする。Ex-library本で,背と角が革の「半革装」である。




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