環境の構築:Apache のセットアップ
Apache は、「WEB サーバー」の1つです。
WEB サーバーは、ユーザーの要求に応じて
HTML や PHP で作った情報を
ユーザー (通常は WEB ブラウザ) に送信するソフトウエアです。
Apache を動かすには、
「Microsoft Visual C++ 2010 SP1 再頒布可能パッケージ」が必要です。
入っていない場合は、先にインストールしておいてください。
# 入っているかどうかは、
# 以下の方法で確認できます。
# 「コントロールパネル」「プログラム」「プログラムと機能」
# で表示される一覧に
# 「Microsoft Visual C++ 2010 x86 Redistributable」
# があれば、入っています。
# ない場合は、ココで入手できます。
Apache 本体は、ココで入手できます。
「Apache 2.4 win32 binaries」の場所にある、
httpd-2.4.x-win32.zip (x はバージョン番号)
を落とします。
# 本稿を書いている時点では、2.4.4 です。
落とした zip を、c:\Apache24 に解凍します。
# ディレクトリが c:\Apache24\bin になるように配置してください。
インストールの手順は、以下のとおりです。
# インストーラが無いので、手動で設定します。
まず、設定ファイルを編集します。
・c:\Apache24\conf\httpd.conf ファイルを、
テキストエディタで開きます。
・Listen 80
の行を
Listen 8080
に書き換えます。
・#ServerName www.example.com:80
の行を
ServerName localhost:8080
に書き換えます。
・上書き保存します。
次に、Apache を Windows に登録します。
・コマンドプロンプトを管理者として実行します。
そして、以下のコマンドを入力してください。
・cd "c:\Apache24\bin"
・httpd.exe -k install
# Apache のサービスをインストールします。
「ファイアウォールでブロックされています」との Popup が出たら、
プライベートネットワークにチェックを付け、
パブリックネットワークのチェックを外します。
[アクセスを許可する] をクリック。
・ApacheMonitor.exe
を実行します。
# Apache の動作を制御するプログラムです。
ApacheMonitor.exe を実行すると、
タスクバーのインジケータ列にアイコン
が増えているのを確認して下さい。
# Win7 の場合は、隠れているインジケータを表示し、
# カスタマイズで、上記のアイコンを「アイコンと通知を表示」にします。
このアイコンをクリック => Apache2.4 => Start
を選んで、Apache を起動します。
つまり、このアイコンで、Apache の動作状態を変えられます。
今はローカルでの動作なので、
使用しないときは、念のために、Stop しておく事をお勧めします。
また、今後、Apache の設定を変えた後は、
必ずここで "Restart" を掛ける必要があるので、
忘れないようにしてください。
インストールが終わったら、
http://localhost:8080/を開いてみます。
ブラウザが起動し、画面に、大きめの字で、
It works!
と表示されれば OK です。
c:\Apache24\htdocs が、PHP などのプログラムを置く場所になります。
ApacheMonitor.exe は、
Windows のスタートアップに登録しておくと良いでしょう。
# エクスプローラで c:\Apache24\bin を開き、
# ApacheMonitor.exe のショートカットを作成し、
# C:\ユーザー\(ユーザー名)\AppData\Roaming\Microsoft\Windows\スタート メニュー\プログラム\スタートアップ
# にコピーしておけば OK です。
以上で、Apache のインストールは、終了です。
Apache の標準のホームページは http://httpd.apache.org/ なんですが、
この原稿を書いている時点では、
ここには、PHP 5.3 以降で使用できるインストーラがありません。
詳細は、PHP のホームページに解説があります。
WEB サーバーのもう一つの主流が、
Microsoft の IIS (Internet Information Server) です。
・企業の社内向けでは IIS が、
・一般向けには Apache が、
それぞれ好まれるようですが、
基本的に、PHP と IIS は、相性が良くありませんでした。
IIS6 上で PHP を使うのは苦労します。
そもそも、
Microsoft には、ASP という WEB アプリ向けの言語がありますし、
Open Source の PHP なんか眼中に無かったのかもしれません。
が、徐々に対応が強化されているようではあります。
(参考:ココ)
一方、
Apache は Open Source なので、
PHP は、当然ターゲットになるでしょう。
HTTP のポート 80 は、
IIS などで既に使用されている可能性が高いので、
本稿では、Port 8080 を使用します。
8080 すら別プログラムで使われてしまっていると、
「httpd.exe -k install」でエラーが発生します。
その場合は、
一旦、「httpd.exe -k uninstall」し、
c:\Apache24\conf\httpd.conf
の
Listen 8080
の数字を 18080 にするなどして、
「httpd.exe -k install」から再実行してください。