武士の家計簿 魚心あれば水心 / ★★★★
算盤バカが主人公の幕末ホームドラマ。森田芳光はそれほど好きではないのですが、興味深い題材が楽しめました。
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ノルウェイの森 性と死をめぐる青春映画−2 / ★★★★
村上春樹はデビュー当時からのファンで、本作の監督のトラン・アン・ユンも撮影監督のリー・ピンビンも好き。ということで、わたくし的には本年最大の期待作。ただ社会現象にもなった「ノルウェイの森」は特に好きな作品ではなく、出版当時に一度読んだきりです。映画を単体として楽しむべく、あえて原作を読み返さずに鑑賞しました。
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スプリング・フイーバー 性と死をめぐる青春映画−1 / ★★★★☆
中国で映画製作を禁じられたロウ・イエの最新作。ロウ・イエは「ふたりの人魚」以来で久しぶりです。ゲイの主人公を中心にした5人の男女の群像劇、郁達夫という作家の文章が引用された文学的な趣きのある作品。
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SPACE BATTLESHIP ヤマト 赤い小さなお守り袋 / ★★★★
映画版『宇宙戦艦ヤマト』公開時の大騒ぎはうっすらと記憶していますが、内容は全然知らないまま、予告編でけっこう熱くなれそうと思って観に行きました。
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森崎書店の日々 ちょっと違和感 / ★★★
失恋した女の子が、神保町にある叔父の古本屋に身を寄せ、元気を取り戻してゆく日々を綴った作品。窓辺で本を読む主人公を捉えた温かみのあるシーンや、全体の穏やかな雰囲気に好感を持ちましたが、物語には若干の違和感を感じました。
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行きずりの街 大人のラブストーリー / ★★★☆
ハードボイルド・ミステリーの外見を装いながら、実は大人のラブストーリーでした。中盤あたりの仲村トオルと小西真奈美のラブシーンが濃密かつ切なくて、男の気持ち、女の気持ちに、思わず涙。
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義兄弟 SECRET REUNION 感傷的な奴ら / ★★★★
デビュー作『映画は映画だ』が面白かったチャン・フンの第二作。前作では、鬼才キム・ギドク原案の虚実入り乱れる異色の物語を、娯楽映画として成立させている点に感心しましたが、本作も、南北朝鮮の対立を背景とした人間ドラマを、ユーモアもアクションもたっぷりの娯楽映画に仕上げていて楽しめます。
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ラスト・ソルジャー 梁衛同舟 / ★★★★
背中に哀愁の師匠役もいいけれど、ジャッキーにはやはりユーモアとアクションがお似合いです。戦国時代の中国を舞台にした時代劇、演出もつなぎもちょっと荒っぽい気もしましたが、軽快でスピーディーで楽しめる作品。上映時間も95分と、大作仕様でだらだらと2時間越えにされるよりはよほど気が利いています。梁国の一兵士が敵方の衛国の将軍を捕虜にし、帰郷の旅で苦難を共にするうちに・・・・。ストーリーも温かくて好感大。
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北京の自転車 ささやかな希望、ささやかな欲望 / ★★★★☆
「中国映画の全貌2010」の目玉作品。「幻の名作」という惹句に、最近はとんとご無沙汰の映画館まで遠出しましたが、2000年製作の旧作ながら、今でも全然色あせていない秀作でした。自転車というきわめて映画的な、しかし牧歌的でもある乗物を通して社会を描く、そのアイディアが秀逸です。
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マザーウォーター ゆるやかな共生 / ★★★★
「柳の下の何匹目の泥鰌?」と思いつつも、小林聡美が好きなので観に行きましたが、これはもう「シリーズ」になっているのですね。で、回を重ねるごとに過激さを増している感もあり、わたくし的にはそこが高評価です(『プール』も好きだったし)。
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冬の小鳥 清冽なリリシズム / ★★★★☆
児童養護施設に預けられた九歳の少女がひとりで立ち向かう絶望と孤独、そしてそれを乗り越えるまでの心の軌跡。大仰なドラマ性を排した淡々とした描写、しかし、そこから自ずとにじみ出す清冽なリリシズムに、心を捉えられ、胸を打たれます。冒頭、1975年という時が明示されるので、原作ものかと思ったのですが、何と、監督自身の「実体験」を基にしているのだそうです。
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ペルシャ猫を誰も知らない イランのミュージシャン群像 / ★★★★☆
『亀も空を飛ぶ』で号泣させられたバフマン・ゴバディの新作は、イランの若者たちの音楽への情熱を活写した作品。西洋文化が厳格に規制されているため、自由に音楽活動ができない状況をドキュメンタリータッチで描いています。
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シングルマン 処女作?! / ★★★★☆
完璧に構築された建造物のような、とても処女作とは思えない作品でした。スタイリッシュな映像、美しい男優陣、瀟洒な衣装や美術、洗練されたセリフ、流麗な音楽など、表層的な部分だけでも充分に楽しめます。
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ナイト・トーキョー・デイ いろいろと残念 / ★★★☆
東京を舞台に、孤独な女殺し屋の恋を、録音技師のモノローグで綴った作品です。築地、ラーメン博物館、花やしき、カラオケ、ラブホテルなど、いかにも不思議の国日本といった描写や、殺し屋が標的であるスペイン人男性と恋に落ちるというストーリーが、陳腐といえば陳腐ですが、奇妙な味わいに捨て難いものがあります。
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十三人の刺客 お命頂戴つかまつる / ★★★★
単純明快な娯楽時代劇、三池監督らしいグロ描写やナンセンスな笑いも散りばめられてはおりますが、幸か不幸か工藤栄一のオリジナルも未見のため、面白く観ることができました。暴君討つべしの証拠固め、刺客集め、木曽路の密名行、そして落合宿での決戦という四部構成。
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セラフィーヌの庭 天使の物欲 / ★★★★
フランスの実在の女性画家セラフィーヌ・ルイを描いた作品。貧しい生活の中で絵を描いていた彼女は、ドイツ人の画商ウーデに才能を見出されますが、第一次大戦や大恐慌のために世に出ることが叶わず、社会的に認められたのはその死後。私も今までセラフィーヌのことを知らなかったので、その生涯や人となりなど、とても興味深い作品でした。
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瞳の奥の秘密 情熱の諸相 / ★★★★
あちこちで評判がよいので観に行きましたが、観る予定のなかった作品で前情報はほとんどなし。最初のうち、舞台はスペインだと思っていて、ブエノスアイレスでアルゼンチンと気がついたウッカリ者です。
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悪人 期待はずれ / ★★★
馬鹿女が軽薄男に車から放り出されたことを発端に、現代日本の地方都市の不幸や悲惨や孤独やその他もろもろの暗部がテンコ盛り。六人の主要登場人物のやりきれないエピソードが延々と140分間。
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ベスト・キッド 物極必反 / ★★★☆
ジャッキー・チェンは好きですが、アメリカ映画の場合は好みに合わないこともあるので観たり観なかったり。本作も140分という上映時間で迷っていたのですが、舞台は中国だし評判がよいしで、やっと重い腰を上げました。
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シルビアのいる街で 妄想男 / ★★★★
6年前に出会った女性を求めてフランスの古都ストラスブールを訪れた青年の数日を描く本作、ストーリー性の希薄な映像詩のような作品でした。夏の陽光の中に捉えられる、古都の美しい街並み、近代的な路面電車が走る大通り、生活感のある道など、その映像が魅惑的です。
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オカンの嫁入り 家族の時間 / ★★★★
『オカンの嫁入り』というタイトルや15才年下の恋人という設定から、ノーテンキな母に振り回される娘を描いたコメディと思ったのですが、いい意味で予想を裏切る作品、描かれているのは、何気ないように見えて、実はかけがえのない時間の愛おしさなのでした。
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カラフル 思春期の心の軌跡 / ★★★★
生前犯した罪のために霊界をさ迷っている魂に与えられたラストチャンスは、自殺した少年の肉体へのホームステイ。それは自分の罪を認識するための、地獄巡りならぬ日常生活の冒険。いじめ、親の不倫、級友の援助交際など、生き辛い世界を生きる少年の心のゆらめきとその成長を、何気ない日常描写を積み重ねて描いた、真摯で温かい作品でした。
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トイレット 前作の9掛け / ★★★☆
相変わらずふんわかと温かい荻上ワールド、十分に心地よい時間を過ごしましたが、『かもめ食堂』から『めがね』、そして本作と似た題材の作品が続き、この三部作における感動(共感)は、わたくし的には「前作×0.9」ぐらいで減少している感じです。
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ハナミズキ お目当ては生田斗真 / ★★★☆
テレビ局製作の泣かせ系映画、普通なら敬遠です。生田斗真が好きなので鑑賞しましたが、キャストの演技と撮影が素晴らしく、予想以上に楽しめました。
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太陽がいっぱい ドロンにとろける。 / ★★★★☆
暑いから映画館に涼みに行こうと思っても、観たい映画がなかったりして。「午前十時の映画祭」、今週は『太陽がいっぱい』だって。そういえば、お母さん、アラン・ドロンが好きだったね。
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闇の列車、光の旅 親身になれない−2 / ★★☆
『セントラル・ステーション』の頃から、中南米の映画は苦手です。命の重さ(軽さ)が自分の価値観と異なり、観ていてどうにも居心地が悪いのです。本作も観るつもりはなかったのですが、他に観たい作品がなかったので、つい・・・・。
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告白 親身になれない−1 / ★★
かなり前に観ました。好みに合わなかったので、感想を書くつもりはなかったのですが、本年度最大の問題作らしいので、メモだけ残しておきます。
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ちょんまげぷりん 時を翔るお侍 / ★★★☆
ほんわか、ほのぼの、楽しめる作品、ジェイ・ストーム製作配給のアイドル映画がなかなかの健闘でした。
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祝(ほうり)の島 28年間の原発反対運動 / ★★★★
瀬戸内海に浮かぶ祝島。海を隔てた対岸の長島に、原子力発電所を建設する計画が持ち上がった1982年から28年間、この島では原発反対運動が続いていますが、本作はその反対派の人々を追ったドキュメンタリーです。実は母親の故郷の近くということで、一緒に観に行きましたが、わたくしたち的には言葉や風景だけでも懐かしく、一見の価値あり。しかし、他にもいろいろ見所のある作品でした。
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川の底からこんにちは 足で電灯を消す女 / ★★★★
笑って、泣いて、元気のもらえる一作、とても楽しめました。
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借りぐらしのアリエッティ 夏時間の庭の初恋物語 / ★★★★
小品ですが、とても愛おしい珠玉作。イギリスの児童文学を日本に置き換えた本作、その美しい自然描写にまず目を奪われます。
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キッズ・リターン 悪ガキどもが夢の跡 / ★★★★☆
北野作品の中でもマイベスト3に入る本作、某ミニシアターの20周年フェスティバルで上映されたので、久しぶりに再見しました。
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エレクション 死の報復(エレクション2) 和を以って貴しと為す / ★★★★
2007年に公開された『エレクション』の続編。首を長くして待っていた一般公開はなしとのことで、レンタルDVDで鑑賞しました(タイトルは『エレクション 死の報復』)。
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スリ(文雀) 香港の街も主役 / ★★★★
2008年東京フィルメックスで上映されたジョニー・トー作品。一般公開はないとのことでレンタルDVDで鑑賞しました(タイトルは『スリ』)。
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こまどり姉妹がやって来る ヤァ! ヤァ! ヤァ! Hard days を乗り越えて / ★★★★☆
昭和13年生まれの現役デュオ、70歳を越えた今も舞台に立つこまどり姉妹を追ったドキュメンタリー。「一部で話題沸騰」の本作がやっと大阪へ回って来ましたが、その辺の事情も知らないで、のんびり日曜のモーニングショーに出かけたら、整理番号が79番でビックリ。結局、立見も出る盛況でしたが、20代の若者からご老人まで、観客の幅広い年齢層が印象的でした。
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ケンタとジュンとカヨちゃんの国 キャストは好演 / ★★★
遅れたきたニューシネマといった感じの青春映画。現在の若者をめぐる閉塞的な状況を描き、甘さは微塵も感じられない硬派の作品で、その意気込みは評価したいと思います。しかし、終盤の展開には首をかしげるところもあり、上映時間が長いこともあって、鑑賞後はちょっと疲労感を覚えました。
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パーマネント野ばら 女優さんが見もの / ★★★
ここではわりと評価が高いようですが、わたくし的には演出に馴染めないところがありました。パンチパーマのおばさん達、電柱おじさん、みっちゃん夫婦の大騒動、ともちゃんの恋愛騒ぎ、コメディにしてもアクセントが強過ぎるように思います。内心「漫画みたいやな」とブツブツ、原作は確かに漫画ですけど・・・・。
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FLOWERS −フラワーズ− 今そこにある幸せ / ★★★★
六大女優競演ということで、ずっと前に予告編を見た時、母と一緒に観る約束をした作品。しかし、この顔ぶれはよく考えたら資生堂のCMに出ている人たち、興行成績も今ひとつということで、あまり気が進まないながらも鑑賞しましたが、期待度が低かったせいか、思いのほか楽しめました。個人的には義務感から観た某大ヒット映画よりもよほど好きでした(あのあざとい演出が前から苦手で観る気がなかったのに、世間の高評価につれられて、つい・・・・)。
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クレイジー・ハート 人生に手遅れはない。 / ★★★★☆
『デス・プルーフ in グラインドハウス』のレビューでも触れたましたが、ジェフ・ブリッジス主演の『ラスト・アメリカン・ヒーロー』というアメリカ映画は私のお気に入りの一本。まだ20代だったブリッジスが演じるのは、純朴でウエット、しかし向こう気の強い、何とも愛おしいカントリーボーイでした。
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ブライト・スター いちばん美しい恋の詩 貧乏詩人の恋 / ★★★★☆
『ピアノ・レッスン』で一世を風靡したジェーン・カンピオンの新作。実在の詩人ジョン・キーツの恋を描く伝記映画ですが、痛みと甘美さに満ちたラブストーリーがこの上なくロマンチックでした。
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アウトレイジ 巡る因果の人間悲喜劇 / ★★★★☆
ヤクザ社会の権力闘争を描く北野武の新作、暴力とユーモアが混在しているさまが、ちょっとジョニー・トーの『エレクション』を連想させます。さしずめ加瀬亮の演じるインテリヤクザはルイス・クーあたりかな。と、香港映画ファン以外には通じない前振りで失礼いたしました。
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座頭市 THE LAST 女性向け座頭市 / ★★★☆
昔日曜の午後に、TVで大映映画が放送されていたことがあって、父親の隣で一緒に見ていたのはやはり面白かったから。「兵隊やくざ」とか「悪名」とかが特に印象に残っているのですが、「座頭市」の印象が薄いのは、子供にはあまり面白くなかったのかも。しかし、あのうさんくさい勝新のキャラはしっかり記憶に刻まれています。
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シーサイドモーテル 地獄の202号室 / ★★★☆
コメディとしては、イマイチ弾け切れていない感もありましたが、豪華なキャストの顔ぶれと、その演技が楽しめる作品でした。
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冷たい雨に撃て、約束の銃弾を くわえ煙草もほろ苦く、愛すべき馬鹿野郎ども / ★★★★☆
今回の見だしは邦題に合わせて長くしてみました(笑)。『ザ・ミッション 非情の掟』、『エグザイル/絆』に続くジョニー・トーの「ノワールアクション3部作・完結編」。
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トロッコ 光の表情、子供の表情 / ★★★★
台湾ロケで芥川龍之介の「トロッコ」。 あの短編が一体どんな映画にと首をひねりながらも、撮影が李屏賓(マーク・リー・ピンビン)ということで楽しみにしていました。
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カケラ 女の子の気持ち日記 / ★★★★
新人女性監督ということに興味をひかれて、前情報なしで観たのですが、何と、女の子同士の恋を描いた作品でした。突然リコという女の子に一目惚れされた主人公ハルの戸惑いや揺れる気持ちを綴り、「女の子の気持ち日記」といったところ。
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17歳の肖像 1961年の青春 / ★★★★
16歳の女子高生が、年上の男性との恋愛を経験して成長する姿を描いた本作、共感するところもあり、心に染みるところもありで、見応えのある作品でした。
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ゼブラーマン ゼブラシティの逆襲 里依紗が天晴れ! / ★★★★
二十歳の乙女にあんな格好させるなんて、発案者は誰? 場合によっては「責任者出て来い」とボヤくつもりだったんですけど、何これ、面白いやん。舞台は2025年という近未来なのに、はるか昔に見たテレビドラマのようにキッチュでB級臭ぷんぷんの怪作、一般受けはしそうもないですが、ヘンな映画大好きの私には楽しめる作品でした。
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アリス・イン・ワンダーランド 豚の足置き、欲しいかも(笑) / ★★★☆
ディズニー作品ということで、ちょっとお子様向けなのでしょうか。個人的にはもっとグロテスク風味が欲しいところですが、軽く楽しめるバートン版ワンダーランドでした。
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息もできない 殴る男 / ★★★★☆
パク・チャヌクなど先達のバイオレンス映画とは一味違う、「殴る男」を主題にした韓国映画。台湾の侯孝賢が「強烈なリアル感だ!」というコメントを寄せていますが、確かにそのリアルな表現が新鮮です。
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抵抗 死刑囚の手記より リアル脱獄映画 / ★★★★☆
ロベール・ブレッソンの1956年のモノクロ映画ですが、現在の秀作と比べても全然遜色のない作品。ぎりぎりまで研ぎ澄まされた脚本や演出に、映画の原型を見る思いがします。
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時をかける少女 駆ける少女 / ★★★★
序盤のムリヤリ感がちょっと気になりましたが、過去に戻ってからは快調。ノスタルジックで温かくて切ない青春映画でした。
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倫敦から来た男 最初は眠かった。 / ★★★☆
モノクロームの映像美が話題の本作、大阪ではプロジェクター上映でした。劇場のHPの告知を引用すると「上映プリントがモノクロの質感を再現するための特殊な材質のフィルムで極めて脆く、これまでの上映による劣化が激しく上映出来る状態ではない。また、配給側で別フィルムの手配ができない現状のため、デジタル素材での上映に変更した」とのこと。
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渇き 異形のラブストーリー / ★★★★☆
パク・チャヌクの前作『サイボーグでも大丈夫』は現実世界から疎外された少年と少女のラブストーリーでしたが、本作はバンパイアというやはり現実世界から疎外された大人の男女のラブストーリー、とても可愛かった前作からは官能度がぐーんとアップ。単にエロいだけの作品は好みませんが、バイオレンスやユーモアが加わったヘンな映画は嫌いじゃない(笑)。いかにもチャヌクらしい世界観、とても楽しめました。
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ニューヨーク,アイラブユー 期待はずれ / ★★★
大好きだった『パリ、ジュテーム』の姉妹篇、岩井俊二も参加しているということで楽しみにしていたのですが、期待はずれでした。
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聴説 大阪アジアン映画祭−2 / ★★★★
2009年台北デフリンピックの開催に合わせて公開され、年間興行収入第1位となった台湾映画。弁当屋の息子天闊と聴覚障害者の秧秧の恋を描いた青春ラブストーリーですが、笑いあり涙あり、障害があることは特別なことではないといったテーマも絡めて、とても楽しく爽やかな作品でした。
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KJ 音楽人生 大阪アジアン映画祭−1 / ★★★★
ドキュメンタリー作品ながらも2010年香港電影評論学会大賞グランプリを獲得した秀作です。
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フローズン・リバー 北の国境 / ★★★★☆
「フローズン・リバー」というタイトルは何かの比喩かと思っていたのですが、文字通り「凍河」。アメリカとカナダの国境にある、冬季には凍りついて車の通行も可能になる河が舞台。
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ゴールデンスランバー 信頼が武器 / ★★★★
伊坂幸太郎×中村義洋の第3弾。前作の「フィッシュストーリー」がわたくし的にはちょっとガッカリで、本作も実はあまり期待していなかったのですが、さすがに東宝作品ともなるとキャストが豪華。もちろんストーリーは面白いし、切なさとユーモアを利かせた演出も快調、とても面白かったです。
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今度は愛妻家 冬でもサンダル、やさぐれ男 / ★★★★
苦手なトヨエツと131分という上映時間で敬遠していた本作、評判がよいので遅ればせながら鑑賞。なるほど、大人のためのウェルメイドなラブスートリー、楽しめる作品でした。
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パレード 掲示板のような人間関係 / ★★★★
行定作品はそれほど熱心に観ていないのですが、本作を含めて「モラトリアム三部作」と位置づけられるという『ロックンロールミシン』と『きょうのできごと』はたまたま観ており、前者はあまり印象に残っていないのですが、若者たちの何気ない日常を描きながら、最後にはぼんやりとした幸福感が感じられる後者はかなり好きな作品でした。
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人間失格 堕天使・葉蔵 / ★★★★☆
思い切った省略と単純化によって映像化された『人間失格』、なかなか意欲的な作品でした。自意識過剰の独白が生み出す滑稽味は原作の大きな魅力ですが、それをばっさりと削った大胆な脚本。主人公の葉蔵と悪友の堀木を「天使と悪魔」に見立てた単純な設定にも驚きました。
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きみに微笑む雨 新緑と男の猫背に癒される。 / ★★★★
ホ・ジノの新作は、かって想いを寄せあった男女の再会を描く、さほど新味のないラブストーリー。恋愛を通して人生や幸福の意味を問いかけた、これまでの作品に比べると若干肩透かしですが、情感あふれる演出がやはり楽しめる一作でした。
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おとうと 川口浩とは大違い(笑) / ★★★★☆
寅さんとさくらを弟と姉に置き換えたような、しっかり者のお姉さんと出来の悪い弟の絆を描く本作、山田監督の巧みな語り口が情感を生み出し、安直な感動ものとは一味ちがう作品です。
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黄金花−秘すれば花、死すれば蝶− 人生は回り舞台 / ★★★★
映画美術界の重鎮・木村威夫さんの長編第二作。第一作の『夢のまにまに』が好きだったので本作も観に行きましたが、前作以上にアヴァンギャルドな作品。明確なストーリーは存在せず、ただイメージだけで成り立っているような作品に感歎です。時おりクスッと笑ってしまう茶目っ気もあり、何だか可愛らしい作品でもありました。
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すべては海になる キャストは充実 / ★★★
本屋の女店員・佐藤江梨子と男子高校生・柳楽優弥のラブストーリー。女店員にはセックス依存症だった過去があり、高校生の家庭は崩壊しかけているという深刻な話を、どちらかというと軽快に描こうとした作品なのでしょうか。しかしその結果、どっちつかずの中途半端な作品になったように思います。
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板尾創路の脱獄王 脱獄こそ我が人生 / ★★★★
去年の『空気人形』と『女の子ものがたり』で、ちょっと俳優・板尾創路のファンになったので、本作も観ることにしたのですが、現在主流の作品群とは一線を画すユニークな作品、監督・板尾も好きになってしまいそうです。
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海角七号 君想う、国境の南 2010年の映画初め / ★★★★
台湾金馬奨を獲得した本作、中国政府が上映禁止にしたとかしないとかで、映画ファンよりも右寄りの人たちの間で話題になったのが一昨年のこと。ようやく上映という感じですが、その間に絶賛の声とともにそれほどでもないという噂も聞こえてきて、期待度低くして観に行きました。
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