無花果の顔 桃井流ホームドラマ / ★★★★ 「私がありきたりの映画を作るわけないじゃない」という桃井かおりのセリフが聞こえてきそうな、とても個性的な映画。「ああ、やってるやってる」って感じで微笑んでしまいましたが、中身はけっこうマトモ(笑)。家族の絆を描くホームドラマになっていました。 |
パプリカ 映画ファンの夢の映画!? / ★★★★ 今敏監督の作品は初めて。ベニスに出品のアニメって・・・・!?。好奇心を抑えきれずに観に行きました(笑)。 |
武士の一分 木蓮、紫陽花、彼岸花 / ★★★★☆ 名人芸と呼びたいような山田洋次の世界ですが、毎回、サプライズがあるのもお楽しみのひとつ。「たそがれ清兵衛」ではあの死闘の凄絶美に魅せられましたが、「隠し剣 鬼の爪」では「えーっ、これだけ!」と肩すかし(笑)。 |
暗いところで待ち合わせ 穏やかな侵入者 / ★★★★ 予告編でだいたいの筋が分かってしまったので、ちょっと鑑賞意欲をなくしていたのですが、友達の「『うつせみ』みたいかも」という言葉に気を取り直して観に行きました。 |
ウィンター・ソング 今年の期待はずれ賞 / ★★☆ 金城武主演のピーター・チャン作品、見逃すわけには行かなかったのですが・・・・。 |
明日へのチケット 一粒で三度おいしい。 / ★★★★☆ 一台の列車に乗り合わせた人々の人間模様を描いたオムニバスですが、話に切れ目がなく、流れるように次のエピソードに移ってゆく構成が素晴らしく、さらに三話それぞれに異なる味わいがあって、一粒で三度おいしい映画でした(笑)。 |
デスノート the Last name スプンオフが待ち遠しい。 / ★★★☆ 悪くはなかったのですが、無難にまとめましたという感じ。前後編を通じていちばん興奮したのは前編のラストということで、もう少し頑張ってほしかったという気もします。 |
深海 Blue Cha-Cha 深海に届く一条の光 / ★★★★☆ 「夢遊ハワイ」と同じく、あまり話題になっていない台湾映画ですが、侯孝賢や蔡明亮を思わせるところもある本作、私はとても好きでした。 |
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ルー・イーチン & ターシー・スー |
トンマッコルへようこそ カン・ヘジョンにヤラれた! / ★★★★ テレビの朝のニュースから |
夢遊ハワイ 空と海のあいだで / ★★★★ 台湾の青春映画。あまり話題になっていませんが、なかなの好編でした。 |
ドラゴン・スクワッド マイケル・ビーン! / ★★★★ 日本のテレビドラマ「Gメン'75」にインスパイアされたそうで、丹波哲郎さん(合掌)もコメントを寄せている本作、わたくし的にはなかなかの拾い物でした。 |
カポーティ 彼と僕は同じ家で育った。 / ★★★★☆ カポーティは好きな作家のひとりなのですが、きっかけは映画。昔、自主上映会で「冷血」を観たあと原作を読み、それがとても面白かったので、その後、手に入る本は一通り読みました。有名な「ティファニーで朝食を」より、「草の竪琴」「クリスマスの思い出」といった子供が主人公の作品に心ひかれるものがありました。 |
フラガール 松雪さんの衣裳 / ★★★★☆ 時代の波に押し潰されそうな斜陽の町の再生、一度は華やかなステージに立ったものの今は酒に溺れるダンサーの起死回生、そして田舎の少女たちの成長、この三つが絡み合った笑いと涙と感動の物語。まさに王道という感じですが、俳優さんの好演もあって涙々になってしまいました。 |
弓 ギドクに、魂、射抜かれて。 / ★★★★☆ 今回は爺さんの妄執がテーマなのかと思っていたら、何と、これは純愛と呼んでもいいような・・・・。しかし考えてみれば、妄執と純愛は紙一重、人間の業の裏表ではないか・・・・。そんな人間の営為を、至高の高みへ飛翔させるキム・ギドク・マジック。ラスト10分、胸を射抜くイメージの連なりに圧倒されました。 |
シュガー&スパイス〜風味絶佳〜 冬の初恋物語 / ★★★★ 観る前に、柳楽クンがシュガーで沢尻エリカがスパイス、甘ちゃん少年がホットなお姉さんに翻弄される話なのかなあ、なんて勝手に想像していたのですが、ちょっと違いましたね。でも、当たらずとも遠からずでしょうか。うぶな少年の初恋物語、初々しくて、切なくて、ちょっと昔のこと思い出しながら(笑)、泣いてしまいました。 |
LOFT ロフト 耽美ホラー / ★★★★ ホラーは苦手なジャンルなので、熱狂的なファンの多い黒沢清作品も二、三本しか観ていないのですが、わたくし的に今年は中谷美紀イヤーということで、本作も観に行ったのですが、なかなか楽しめました。 |
トランスアメリカ ブリーとトビーの奇妙な旅 / ★★★★ よくよく考えれば、かなり悲惨な状況にあるふたりの主人公を、温かい視線で包み込むロードムービー。思わず吹き出してしまうユーモア、心にしみてくる切なさ、そして見終わった時にはとても勇気づけられる、そんな映画でした。 |
グエムル 漢江の怪物 怪しい快作 / ★★★★ 「殺人の追憶」は堪能しましたが、「吠える犬は噛まない」はあまりにもブラックで・・・・と、わたくし的には今まで一勝一敗だったポン・ジュノ。本作は面白かったです。といっても、その面白さを説明するのはちょっと難しいのですが・・・・。いちばん好きだったのは、ちょっとハズしたユーモアのセンスでしょうか。突然、現れる怪獣にビビりつつ、笑わせていただきました。 |
紙屋悦子の青春 薩摩漫才 / ★★★★ 場内にひとり、すごくよく笑うご婦人がいたのですが、声の感じからすると、おばあさんに近いおばさん。時々、おじいさんに近いおじさんの笑い声も混じるので、ご夫婦で観に来られていたのでしょうか。おかげで、私もツラレて大笑いしてしまいました。 |
M:i:V 快楽逓減の法則? / ★★★★ 息詰まるプロローグから人質奪回作戦へ、序盤のあたりは正に手に汗を握るといった感じで楽しんでいたのですが、その後も延々と続く見せ場、面白かったのですが・・・・、だんだん疲れちゃいました(笑)。で、振り子作戦のあたりでは、「そんなにうまいこと行くわけないやん」と、ちょっと意地悪になってしまった私。でも、額に青筋で全力疾走のトム・クルーズに機嫌が直りました。やっぱり、いちばん面白いのは生身の人間だ! |
プルートで朝食を 不思議の国の子猫ちゃん / ★★★★☆ 2時間7分とかなり長尺だったのに、エンディングが近いと悟った時、名残惜しい気分になりました。永遠に終わってほしくない、ずっとこのまま観ていたい・・・・。 |
ハチミツとクローバー 海と自転車 / ★★★★ 加瀬亮のファンなので、もちろん観るつもりだったんですけど、諸般の事情により延び延びになっているうちに、あまり世評が芳しくない。いったいどんな映画になっているのかしらと、逆に期待が高まりました(笑)。 |
ゲド戦記 海の染まる夕暮、星の降る夜 / ★★★★
いつのまにか、「テルーの唄」の懐かしいような切ないようなメロディが頭にこびりついて、この数日、頭の中でずっと響いていたのですが、本編ではその詞をゆっくり味わうことができて感激しました。 |
緑茶 男性向きの映画かも。 / ★★★☆
張元の作品は今までに2本しか観ていないので、あまりエラソーなことは言えないのですが、今回はかなり趣きが違うような気がしました。視覚的に楽しめる作品になっていたのは、クリストファー・ドイルの功績が大なのでしょうか。オープニングとエンディングはちょっと目を見張りましたね。ただ中身の方は、私はあまり共感もせず、他人事のように眺めていました。チャン・ウェンは何をしている人なのかな、お金はありそうだけど、あまり教養がある風でもないなとか、呉芳のお見合い、アレンジは自分でするのかな、雑誌にでも広告を出すのかな、と、つい余所事考えてしまいました。 |
DEATH NOTE デスノート 後編が待ち遠しい。 / ★★★★
原作の漫画は読んだことがないのですが、なかなか面白かったです。藤原竜也目当てで行ったのですが、松山ケンイチのキャラも強烈で目が離せませんでした。リュークの造型も面白かったですよね。 |
ゆれる オダジョーの唇 / ★★★★☆
けっこう賛否両論なようですが、わたくし的にはたいへん面白く拝見しました。兄弟間の愛憎が入り混じった微妙な感情を裁判劇で見せるという着想が秀逸だと思います。昔から裁判劇は面白いと相場が決まっていますからね。中盤のサスペンスフルな展開に思わず引き込まれ、心の中で、うわっ、えぇっ、うーむ、などと声をあげながら、ちょっと前のめりで見ておりました。 |
胡同のひまわり 可愛い子猫が出てきます。 / ★★★☆
父と息子の確執と和解というのは、映画にとって永遠のテーマですが、本作ではそれほどカタルシスが感じられず、観終わった時の印象はあまり良くなかったのですが、あとから振り返ると、いろいろ見所があったように思います。 |
ココシリ 辺境ハードボイルド / ★★★★
最初に劇映画であることを示す描写があったのに、いつのまにかドキュメンタリーを見ているような気になりました。登場人物がみんな俳優とは思えない風貌の男たちだったせいもあるのでしょうか。過酷な世界で命を懸けて追跡を続ける男たち、思わずぐいぐいと引き込まれました。あまりにも馴染みのない世界で、男たちの行動の意味が分かるのは少し時が経ってから。ズボンを脱いで川に飛び込む、息もたえだえに走り続ける、そこでは生と死が隣り合わせ。別れの際の男たちの抱擁、あとから振り返ると切なくなりました。ただ価値観があまりにも異なるので、ちょっと簡単には感想が出て来ません。 |
玲玲の電影日記 「夢影童年」、原題が素敵です。 / ★★★☆
ご都合主義なところも目につくので、ちょっと評価に困るのですが、でも映画への愛はしっかりと伝わってきました。私もどちらかというと、後半のほうが好きです。十代の少女の鬱屈した想いに、一挙に感情移入してしまい、さらに映画の没落という時代背景もあいまって、涙々になってしまいました。 |
花よりもなほ 朝が来たよ / ★★★★☆
桃色と水色と紅色の縮緬地のような、美しいタイトルバックに思わずうっとり・・・・。本編もその色調のまま、はんなり、まったり、何とも心地よかったです。 |
柔道龍虎房 神聖柔帝国(笑) / ★★★★☆
ジョニー・トーの傑作「ザ・ミッション/非情の掟」は、聞くところによると「七人の侍」にインスパイアされたらしいのですが、本作はずばり「黒澤明に捧ぐ」。というわけで、「姿三四郎」の藤田進と月形龍之介の決闘の場を模したらしいシーンから始まるのですが、香港のビルの谷間に突如現れる竹林(?)、かなりヘン。さらにそこで日本語の歌を歌うヘンな男。 |
嫌われ松子の一生 西鶴一代女ミュージカルバージョン? / ★★★★
昔、溝口健二の「西鶴一代女」を観た時、主人公のことを、友達は「自分から進んで不幸になってるみたい」と評したのですが、私の感想は「魚座の女なんじゃないかしら。求められると、尽くさずにはいられないのよ」。松子にもちょっとその気があって、もしかしたら魚座の女?(私の勝手な推測なので、間違っていたらごめんなさい)。かくいう私も魚座の女。で、松子には共感するところが多々あり、いつのまにか身を乗り出していた次第。最後はもちろん涙々でした。 |
青いうた〜のど自慢青春編 木綿のハンカチーフ / ★★★★☆
このところの日本映画、わたくし的にはピンとこない作品が続いて不本意だったので、久々に「きたーっ!」って感じでした(笑)。青春映画、やっぱりいいですよね。 |
クライング・フィスト 拳が泣いてるぜ / ★★★★
「春が来れば」に続いて、チェ・ミンシクが情けない男を熱演。そのオヤジぶりがあまりにも情けなくて、前半は「身から出た錆とちゃうのん」とちょっと冷ややかな目で眺めていたのですが・・・・。チェ・ミンシクのパートもリュ・スンポムのパートも、どこかで見たような展開で、ストーリー的にも新味はなかったのですが・・・・。前半と後半の転回点も、「ちょっと強引な展開やなあ」と思ったのですが・・・・。 |
うつせみ 悲しみを濯ぐ人/ ★★★★☆
洗濯、修理、水遣り、一仕事を終えると記念写真。テソクのすることを眺めていると、思わず口元がゆるんでしまうのでした。獄中での修練も含めて、まるで一人遊びに夢中になっている子供、あるいは子猫、そんな邪気のない小動物を想起させられ、微笑んでしまうのです。 |
ブロークン・フラワーズ 途方にくれて/ ★★★★
ヴェンダースもマリックも少し居眠りしてしまったのですが、ジャームッシュの久々の新作はなかなか面白かったです。あのダラダラ感がけっこう気持ちよくて、時々、クスッと笑いながら楽しませていただきました。 |
メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬 慈愛に満ちた「男の世界」/ ★★★★☆
最近はアメリカ映画にそれほど興味がなくて、トミー・リー・ジョーンズにも何の思い入れもなかった私が本作を観たのは、予告編に魅きつけられたからです。国境地帯の荒涼とした風景も印象的でしたが、特に心ひかれたのは夕闇に包まれた野外カフェのシーン。 |
春が来れば 桜、桜、今舞い落ちる・・・・。/ ★★★★
チェ・ミンシク主演のヒューマンドラマという情報だけで観に行ったのですが、「大統領の理髪師」の名子役イ・ジェウンも出てきてうれしい驚き。イ・ジェウンは私の2005年度外国映画助演男優賞を獲得した小さな名優さん。今回も健気な少年ジェイルの笑顔に魅せられたのですが、田舎のツッパリボーイ、ヨンソクも何とも愛おしいキャラで、このふたりを観ているだけで、心の中が甘酸っぱくなってくるのでした。その他、素人の少年が演じているという同級生たちも自然で生き生きしていて、素晴らしかったと思います。 |
SPL/狼よ静かに死ね 男泣き? / ★★★☆
前半はすごくノッて、サイモン・ヤムの演じる刑事たちと一緒に熱くなっていたのですが、後半の凄惨な殺しの場面に少し冷めてしまいました。あの殺し屋、マジで怖かったです。 |
THE MYTH/神話 冒険アクション+武侠映画=見所倍増 / ★★★★
大瀑布へと身を躍らせるジャックを見ながら「ほとんど馬鹿」とつぶやいてしまいましたが、いくつになってもバカをやめないジャッキー・チェン、すごいですよね。あまり世評が芳しくなく、ちょっと躊躇していたのですが、観に行って正解でした。 |
ブロークバック・マウンテン ゲイ映画というよりは・・・・ / ★★★★☆
観終わって切なさが身にしみました。時代や環境、さらには自分自身の規制によって抑圧された愛情・・・・。ある者は罰を受け、ある者は孤独を生きることになる。それでも消し去ることはできないもの・・・・。 |
かもめ食堂 ご飯の力は偉大だあ! / ★★★★☆
「幸せってどこにある?」 |
PROMISE 思えば遠くへ来たもんだ。 / ★★★☆
予告編の美しさに呆然となって、とても期待していた本作ですが・・・・。最初の馬蹄谷の戦いでまたもや呆然・・・・。「『カンフーハッスル』じゃないんだから」と、思わずツッコミを入れてしまいました。むむっ。 |
エリ・エリ・レマ・サバクタニ 夢うつつ・・・・ / ★★★★
観ている間、ずーっと少し眠たかったのですが、決して退屈だったというわけではなく、妙に心地よかったのです。で、夢うつつで美しい映像を眺めていました。 |
THE有頂天ホテル 大阪では受けてました。 / ★★★★
けっこうみなさん厳しいですねえ。私は笑いっぱなしで、とても楽しめました。私以外の観客にもすごく受けていて、場内は笑いの渦でしたが、地域によるのでしょうか。ちなみに私は大阪で観ました。 |
誰がために 風の映画 / ★★★★☆
あまり話題になっていなかった本作、前の週に他の映画を観に行ってその存在を知り、ちょっと気になったので観に行きましたが、とてもよかったです。始まってすぐに、まず風景を捉えた映像がとても気持ちがいいなあと思いました。バックに流れる矢野顕子のピアノも心地よくて・・・・。観に行くかどうか少し迷ったので、先にチラシを見てしまったんですよね。で、そのあとの展開が分かっていたので、少し切なくなったりもしました。 |
ブレイキング・ニュース 人間喜劇風味の「男の世界」 / ★★★★☆
いゃあ、面白かった。ジョニー・トー、あいかわらず快調です。何が面白いといって、男たちのキャラですよね。大事件に遭遇して、千載一遇のチャンスとばかり、どうにも止まらないデカ魂、バカだけど根性だけは人一倍あるチョン警部補が最高でした。あの人が「俺が絶対捕まえる」と言うたび、笑いをこらえていた私でした。でも、だんだん愛しくなってきたりして・・・・(笑)。 |
疾走 シュウジとエリの青春物語 / ★★★★
原作は読んだことがなく、予告篇の「暗い青春映画」というイメージだけで観に行ったのですが、予想もつかない展開でびっくりしてしまいました。いろいろシビアなことが次から次へと起こるので、心の中で、えーっ、えーっ、と叫びながら観ていました。 |
あらしのよるに 2006年の映画始め / ★★★★
私の隣には子供が三人座っていたのですが、大人がひとりで観に来たのが奇異だったのか、隣の男の子(小学校低学年)に見つめられてしまいました。思わず微笑み返したら、なつかれたのか、その後、私が笑ったり泣いたりするたびに、注目されてしまいました。どこ見てんのよお(笑)。 |
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