TVBS「真情指数」蔡康永訪陳昇 (98.9)

Part V

テレビのトーク番組の採録です。陳昇蔡康永(聞き手)Vivien


志在四方的男兒 不甘受困郷下

あなたが当初、彰化からやって来た時、その頃、あなたは・・・・聞くところによると、高工を卒業して二日目、すぐに台北に来たんですね。

僕は・・・・だいたいそんなところだ・・・・卒業しないうちに、もう仕事を見つけていた。あの・・・・書類を書いていた人が聞いた。それでは、君はいつから出勤できますか。僕は記入した。彼は見るなり言った。一日前に卒業したばかりじゃないか。僕は今でもいいなら、すぐに行きたいと言った。待つ必要なんてないと。

あなたは離れたいとあせっていた。彰化の・・・・。

小さい頃、田んぼの中で見ていた・・・・あの・・・・放課後になると、田んぼに寝転がって、飛行機がこんな風に線を引くのを見ていた。で、もう我慢できなくなっていた。で、思うんだ。わぁ、あの飛行機はどこへ飛んで行くんだろう。あれに乗れたら、どんなにスカッとするだろうなんて。どうしてこんなところに住んでいなきゃならないんだ。前を見ても山はない。後には海もない。山からは・・・・山はずっと、ずっと遠い。僕はいつもお祖父ちゃんを責めて言った。どうしてこんなところにいるの。左に少し引っ越さない。右に少しでもいいよ。ちょうどここへ越してくるなんて。

結果は彼らは動こうとはしない。だから自分が動くしかなかった。

そう。飛行機が飛んで行くのを見た後、僕は心の中でもう考えを決めていたようなもんだ。僕はきっとここを出て行く。いつも隣の子と、それから牛を引いて墓地(原文では「墳堆」。丘の斜面によく見られる墓地のことでしょうか?)に行く。それからその辺で草を食べさせながら、無縁仏のお墓を見ている。それから、曝け出されたばかりの意気地なしの・・・・名もない骨があるってわけさ。それから、その辺で石を投げながら、心の中で思うんだ。絶対こんなところで死ぬもんか。ここに埋められるなんていやだ。頭の中には馬鹿げた考えが詰まっていた。僕はきっとやってみせる。こられの荒唐無稽な考えを実践してみせる。


身為長子對「長」字敏感

あなたの散文の中で読んだことですが、あなたは実際には長男という身分が嫌だったそうですね。あなたに圧力を与える。

誰が好むもんか。あの種の小さい時から・・・・つまり・・・・僕のために考えてくれよ。どっちにしろ、長男というのはある種、わりと父親の実験台のようだと思わないか。

何もかもがあなたの身の上に降りかかってくる。

そう。長男。その長男。その長男ってわけさ。それから大家族になって、それから学校へ行くだろ。それから先生が言うんだ。君は誰それのあの孫だね。あの誰それの息子だね。君は背が高いから、級長になりなさい。で、六年の級長になった。

変な選び方ですね。

背が高いのは君だけだから、君が級長になりなさい。そんな風だった。


曽與父親冷戦相當長時間

しかし、私の聞いたところでは、あなたが画家になりたいと思った時、お父さんはあなたのためにゴッホ伝をちょっと開いてみたそうですね。ゴッホのような画家がどんなものなのか理解しようとするなんて、お父さんとあなたの関係は、私には・・・・とても興味深いのですが。あなたは中学の頃、お父さんと半年の冷戦期間があったと聞きました。

僕はそれが普通のことだと思うけど。

父親との冷戦は正常な状態だと思うんですね。

なぜなら、あとで聞いた話だけど・・・・僕の友達と父親の戦争は・・・・。

もっとひどかった。

そうだよ。小学校の時から始まったんだ。僕の戦争はだいたい・・・・中学の二年から始まって・・・・當兵が終わる頃まで続いた。おおまかに言うと・・・・それぐらいの長さだ。

どうしてまた冷戦なんて。

いや・・・・僕が思うに・・・・僕のすることはどんなことも・・・・彼の想像に合わなかったんだ。僕が何をしても全部だめ。しかし、あとでちょっと思ったよ。彼がそばで引き留めてくれたから、まだよかったみたいだって。でなきゃ、本当に落ちこぼれていたかもしれない。僕は・・・・弟としゃべっていると、弟が言った。隣の家の従兄弟、彼は小学校の時から、物心ついてからというもの、父さんに呼びかけたことがない。父さんと呼んだことがないんだよ。僕たちはあの頃、冷戦していても、やっぱり口は利いた。母さん、あの・・・・お金ちょうだい。二百元いるんだ。それから、母さんはこの時は言ったんだ。自分で父さんに頼まないのかい。僕は口を利きたくない。結果はこうさ。母さんが変わりにお金をもらいに行ってくれるってわけ。それでもあの・・・・。

母親が仲介人になる。


本是同根生 父親待遇大不相同

そう。これはわりとよく見られる状況だよ。もし母さんが留守だったりすれば・・・・口を開く。父さんという言葉を口にすることになるんだ。父さん、いる物があるんだ。いつだって・・・・二百元で何をするんだ。彼は恐らく・・・・恐らく・・・・あの頃、感じてたんだけど・・・・僕の妹、妹にはいつだって、妹妹(メイメイ。妹を呼ぶ時に使いますが、陳昇の父さんは娘をこう呼んでいたわけですね)・・・・妹妹・・・・小妹(シャオメイ。妹妹に同じ)・・・・そのあと僕には、二百元で何をするんだ。一秒の間に態度を変えられるんだ。こんな風に、小妹・・・・小妹・・・・お前は二百元で何をするんだ。きっと何かしでかすと言わんばかりさ。しかし・・・・。

あなたは妹さんより、ずっと可愛くない子供だったのかもしれません。

多分、彼を失望させたんだよ。つまり、彼の期待することは、何もやってあげることができなかった。

彼が何を期待しても、あなたはすることができなかった。

今はそれが彼の・・・・彼の・・・・心残りになってしまった。今ならこう言うだろう。今なら、みんなわりとユーモアをもって考えることができる・・・・あの頃を思って、彼は言う。私が実際、最も残念に思うことは、お前を大学にやらなかったことだ。僕自身は笑いたかった。あいよー、幸せなことに、僕は大学に行かなかった。そうでなきゃ、今、どんな風になっていただろう。

それでは、あの頃、あなたを大学に行かせたいと思ったことがあるんですね。で、あなたは・・・・。

もちろんさ。あの頃、田舎の子供の唯一の手立ては、良い学歴を手に入れることだったよ。今までずっとそうさ。違うかい。


北投一椿命案 嚇壊隔壁叔父

そうですね。じゃ、あなたが台北へ出て行くことには、父さんは文句を言わなかった。

そのあとも僕はずっとうろうろしてたんだ。高雄にも行ったし、あちこち移動していた。一時は父さんは叔父さん(つまり、陳昇の父さんの弟さんですね)に話してたように思う。ある時、こんなことがあったのを覚えてるよ。北投にいた頃のことさ。朝早く、それから叔父さんは近くに住んでたんだ。奇岩路のあたりだ。朝早く、まだ夜も明けないうちに、飛んで来て、僕らの門を叩き続ける。コンコン・・・・コンコン・・・・それから僕たちは下りて来て言った。何事だってわけさ。内心とても・・・・何かあったのかと恐かった。彼が言うには、新聞を持っていたんだが、あいよー、死ぬほど驚いたよ。よかった・・・・彼は言った。何してる、新聞をご覧。朝起きて便所に行って新聞を見たんだ。そこにこうあった。北投の何とかという道で・・・・身元不明の男の死体が発見された。彼は驚いて・・・・大便もそこそこに飛んで来たんだ。新聞を握って。彼は思った・・・・。

あなたが死んだと。(この叔父さんの想像力の豊かさも、かなり興味深いです。笑)

そうさ。死ぬほど驚いたんだ。兄さんに申し開きの立てようがないと。実際そばに住んでいながら、僕たちは実際、ほとんど・・・・面識がなかった。つまり、やって行けなくなったりしたら、やはり親戚を頼るしかないだろ。もちろん、友達と一緒の生活はうまく行ってたってわけさ。あの頃はたいてい、おおまかに見て・・・・當兵も含めて、こんな風に過ごしてたことになる。二年、三年余り、家とは完全に何の連絡もなかった。



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