金城武
 「多苦都願意。」(96.10)

陳昇作詞編

南廻歸線

まるで薔薇の花のような故郷 憂いに満ちた郷愁を忘れられない
遥かな北方からやって来た 彼の旅路に終着点はない
まるで桜の花のような故郷 寂しい人影を忘れることができない
留まる港もなく流浪するのは 望んでいたことではないと言った君

郷愁が草原で深い眠りに落ちれば 旅人の顔にもう涙は見えない
君ももう意味もなく悲しまないで 今またリュックを背に出発する
美しい君には分っているだろうか 憂いに満ちた郷愁を忘れられないと
遥かな北方からやって来た 彼は故郷の馨しい香りを忘れられずにいる

僕には君の祈りがあるから 夢の果てに向って歩いて行ける
僕には君の祈りがあるから 君への想いから抜け出せはしない
いつかまた君のそばへ帰り そっと君の涙を拭い去るだろう

夢という夜空に浮かぶ心 それはまばゆい極北の星光
なぜ君はいつもつきまとうのか 夢から醒めた時いつも僕に
君を愛していないわけではない だからもう二度と泣かないで
僕にはとてもできない かって君といた場所だから
故郷の馨しい香りを忘れて去ってしまうということは

郷愁が草原で深い眠りに落ちれば 旅人の顔にもう涙は見えない
君ももう意味もなく悲しまないで 今またリュックを背に出発する
美しい君には分っているだろうか 憂いに満ちた郷愁を忘れられないと
遥かな北方からやって来た 彼は故郷の馨しい香りを忘れられずにいる

Vivien's note :
夢を追い求めて南へと旅して来た男の子が、北の故郷に残してきた女の子を想う歌。南にいる男性が北方へと帰って行った女性を想う「路口」の裏バージョンといったところでしょうか。どっちが表か、分りませんけど(笑)、いちおう師匠に敬意を表して、こちらが裏ということで・・・・・。

君のために夢を諦めるわけには行かない、だけど夢のために君を忘れ去ることなんてできない。陳昇の「男の浪漫」が色濃く滲んでおりますが、金城クンに合わせて少し少年ぽくなってるところが、また魅力でございます。




陳昇・金城武作詞編

快樂些

とても難しいことがある 取り戻すのは難しいこと
たとえば君のそのいやな だけど我慢できないことはない笑顔
もっと難しいことがある 永遠に維持するのは難しいこと
たとえば純真な心 保ち続けるには努力しなければならない

Wu〜 いつかあなたと僕にはしばしの別れが必要だ
自分の心の中の夢を追いかけて行くために
大人になる道を歩きながら

I Will See You Tomorrow
I Will See You Tomorrow
I Will See You Tomorrow
老朋友、うなずいてくれるよね
たとえ夢は違っても あなたはハッピーだって

花は散り木は枯れ 夕陽は沈む Nothing's Last Forever
だけど永遠に散らない薔薇があったとしたら
美しいと思うかい

とても美しいものがある 君と僕のすぐそばにある
時間のせいではない 薔薇や青空がその輝きをを失ってしまうのは

Wu〜 いつかあなたと僕にはしばしの別れが必要だ
自分の心の中の夢を追いかけて行くために
大人になる道を歩きながら

I Will See You Tomorrow
I Will See You Tomorrow
I Will See You Tomorrow
老朋友、どうか信じて
たとえ夢は違っても 僕もハッピーだって

Vivien's note :
陳昇が金城クンの笑顔をほめれば(けなしつつほめるという、愛情あふれる陳昇技ですね)、金城クンは陳昇の純真な心をほめる(いやいや、あなたの年齢に似合わない純真な心には、誰もかないませんよと・・・・・)。そのやりとりが何とも微笑ましくて、Vivien も思わずニコニコ。

歌詞は深いです。この世には永遠のものなんて存在しない。しかし、限りがあるからこそ、生命は美しく輝くのだ。しかしその輝きも、見ようとしない者には何の意味もない。つまり、私たちのまわりには美が満ちあふれているのだけれど、それを発見するのは私たち自身だと、陳昇は言ってるわけですね(金城クンはきっとそばでうなずいているはず、笑)。後半の部分、Vivien はそう解釈しましたが、いかがでしょうか?




金城武作詞編

我的涙

僕の涙 絶えず想いに打ち負かされて
一滴一滴 平気なふりを装った顔を滑り落ちて行く
涙という水は どんな風に流れたら甘くなるのか
この胸の痛みを 忘れさせてくれるのか
夢はすでに砕け 愛憎の間にあるのは
ただ失ってしまったものばかり
情はすでに色あせ もう昔には戻れない
僕の涙 もし慰めを得られないならば
どうか雨水よ 早く僕のそばに来て
僕の悲しみを覆い隠し 一緒に明日を迎えてくれないか

涙という水は どんな風に流れたら甘くなるのか
この胸の痛みを 忘れさせてくれるのか
夢はすでに砕け 愛憎の間にあるのは
ただ失ってしまったものばかり
情はすでに色あせ もう昔には戻れない
僕の涙 もし慰めを得られないならば
どうか雨水よ 早く僕のそばに来て
僕の悲しみを覆い隠し 一緒に明日を迎えてくれないか

 雨ってなんで降るか知ってる?
 それはね
 人々の悲しみが届いた時に初めて降り始めるんだ
 多分 悲しい人が多すぎるんだよ
 だから 雨が降る
 だからこれだけは思って
 毎回雨が降り始めたら
 俺が泣いているかもしれないって

愛はすでに滅び 君はもう行ってしまった
残された僕はひとり 夢のかけらを拾い集める
あまりにも鮮やかすぎる かっての画面を

僕の涙 もし慰めを得られないならば
どうか雨水よ 早く僕のそばに来て
僕の悲しみを覆い隠し 明日までつきあってくれないか
僕の涙 もし慰めを得られないならば
どうか雨水よ 早く僕のそばに来て
僕の悲しみを沈め 一緒にこの夜を過ごしてくれないか

Vivien's note :
金城クンの作詞作曲。他にも二曲がありますが、この詞がいちばんシンプルで素敵です。曲もいいです。雨の降る夜、Walkman で聞きながら歩いていた Vivien が、思わず涙したという名曲。恨情歌が担当した編曲や、金城クンの弾くピアノが何とも切なくて・・・・・。間奏部に入る金城クンの独白は、日本語がちょっとヘン。でも、Vivien の中国語はもっとひどいかも(笑)。




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