擁擠的樂園(1988)

擁擠的樂園

ひとつの人生はいくたび春に巡り合えるのか
移り気な者たちは理解しようとはしない
一生の愛はただ一度だけなのに
沸騰する都市 盲目的な感情
say goodbye to the crowded paradise

ひとつの愛はどれだけの試練を耐えられるのか
自分の答を探し出した者には
もう愛情なんて必要ない
流行の都市 不安な感情
say goodbye to the crowded paradise

ひとつの顔はどれだけの表情を湛えられるのか
不愉快な目覚めを迎えた朝
君の顔の上にその答があった
多彩な物語 蒼白な顔
say goodbye to the crowded paradise

ひとつの人生はいくたび春に巡り合えるのか
移り気な者たちは理解しようとはしない
一生の愛はただ一度だけなのに
沸騰する都市 盲目的な愛情
say goodbye to the crowded paradise

Vivien's note :
みずみずしい陳昇のデビュー曲。シンプルな歌詞にこめられた人生哲学に、様々なことを考えさせられます。それにしても、この MTV の陳昇は若くて美しい。初めて見た時、胸がときめきました。

なぜか陳昇の高校の卒業式に、私が居合わせるという夢を見たことがあるのですが、その陳昇はこの頃の姿かたちでした(これ以前の姿は見たことないから)。で、私たちは日本語で会話しているのでした。Bobby 「なぁーにぃ?」、Vivien 「焼き増しが出来たの」。!?!?





どこまでも続く長い夜に向っていたのに
今度は覚醒という別の方向に向かっている
ただ夢の世界に生きていたのだと思えば
自分を呼び戻すことができる
ついに自分自身に告げねばならない
今やもう僕は子供ではない
笑ったり泣いたりする夢は
二度と繰り返さないと心から望むのだ

昔あの遥かな路上で 純真さと歓びをなくしてしまった
ただ真夜中だけが僕を理解し 心の痛みを慰めてくれた
なおも思いのままに悲しみにくれ涙を流したりすれば
暗い夜がすぐに僕を飲み込んでしまうだろう

明日は晴れて 僕に夢を重ねさせてくれるだろうか
いつも変わらない僕の顔で 何もかもを受け止めよう
最後の一滴の涙まで流し尽くしてしまうのは
ただ明日という日に涙を流さないため
星星よ どうか永遠に落ちることなく
僕の願いを聞いてくれ

昔あの遥かな路上で 純真さと歓びをなくしてしまった
ただ真夜中だけが僕を理解し 心の痛みを慰めてくれた
なおも思いのままにそっと涙を流したりすれば
しかし実は君も僕もみんな変わりはないのだろう

Vivien's note :
この訳詞については、1995年に訳した第一稿があったのですが、今回、推敲しながら、基本的なコンセプトを見誤っていたことに気づきました。陳昇の歌詞は、言葉がシンプルであっても、字面だけでは伺えないものが隠されています。陳昇のことを知れば知るほど、見えてくるものは大きいといった感じ・・・・・。そして、Vivien は陳昇のことを、誰よりも深く理解していると自負しております。





故郷と呼ばれる場所がある
故郷が留めた記憶を僕は忘れ去った
だがいつも涙が枕をぬらす真夜中に蘇り
揺蕩う

希望と呼ばれる心情がある
希望に導かれて僕は故郷を遠く離れて来た
だがそのために絶えず困惑を積み重ね
流浪した

多くの日々を虚しく過ごし
はるかな道程をさすらい
多くの涙のせいで歩みを停めた
それらはもう荷の中に纏めてしまってもいいのだろうか

思郷と呼ばれる憂鬱がある
それは僕を夢の奥深くまで連れて行き
涙も枯れるような動揺を支えてくれる
故郷よ

夢の中にいつもある温もり
夜間飛行に見る曙光のような僕の親しい人
会えない日々も恙無くいてくれるだろうか
何事もなく

多くの日々を虚しく過ごし
心のこもらない言葉をたくさん話し
多くの理由で歩みを停めねばならなかった
だが僕はもう絶えず道に迷う我儘な子供ではない

Vivien's note :
故郷への思いは陳昇の主要なモチーフのひとつですが、都会に生まれ育った私にはあまり縁のない感情で、その愛着の深さを実感として感じられないことがあります。田舎に生まれ育ったために、都会の生活に憧れ、しかし、都会での生活は夢見たようなものではなかった。そういう出自は、陳昇を構成する重要な要素であると同時に、社会に対する見方を重層的にしているのではないでしょうか。



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