魚丸
明日の天気は晴れだろう 魚たちが目覚めることを信じて
若い彼は船出を急ぐ 星がきらきら輝き始める
男の子たちはすでに成長し 村を照らす小さな太陽
女の子たちは三色すみれのよう 鮮やかな紅に燃える緑に
昨日はそんな風 今日もそんな風 草原に風が吹いている
今日はそんな風 明日もそんな風 草原一面に開く花
思い出はそんなに多くはない そこにいるのは僕と君だけ
絶対にだめだよ 僕を魚丸のように他の記憶と混ぜてしまうなんて
一途な草の茎が担えるのは ただひとつだけの花
一途な愛情が担えるのは ただひとり僕の君だけ
今日はそんな風 明日もそんな風 草原に風が吹いている
明日はそんな風 あさってもそんな風 草原一面に開く花
明日の天気は晴れだろう 路地に漂う夕餉の煙
若い彼は船出を急ぐ ふたりの約束を忘れないで
君は僕の生命を守る燈台 海に霧が出ても恐くはない
網にかかる魚はどれも同じではない 混ぜて魚丸にしてはだめ
明日はそんな風 あさってもそんな風 草原に風が吹いている
あさってはそんな風 毎日がそんな風 一日だって違いはしない
魚丸:魚肉で作っただんご
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