魔鬼的情詩2(1998.12)

20歳的眼涙

20歳の蝋燭の光が 君の優美な顔に映える
誇りに満ちた男が 流浪の旅を開始する
旅路には風の吹くこともあるかもしれない
だけど風の中でも僕らには僕らの歌がある

20歳の情熱の光が 君の毅然とした顔に映える
涙の乾いた男が 流浪の旅を開始する
旅路には寂しさもあるかもしれない
だけど優しい男はそれを歌にするだろう

20歳の男はもう泣くことはないだろう
僕らにはもうその理由は見当たらないからだ
20歳の男は離れ離れにならなければならない
優しさに縛られずに生きて行けるように

20歳の男はもう泣くことはないはずだ
なぜなら僕らには行く手に夢があるからだ
40歳になった時僕らは再び出会い
長年泣かずにやって来た痛みを笑い合うだろう

泣かないで ただ笑うだけ
君のあの頃のでたらめさを笑うのさ
泣かないで ただ笑うだけ
僕がひとりで風の中に歩み出したことを笑うのさ

20歳の男はもう泣くことはないだろう
僕らは互いにこう約束を交し合おう
40歳になった時僕らは再び出会い
風花雪月が何になったかを笑い合うのだと

泣かないで ただ笑うだけ
君のあの頃のでたらめさを笑うのさ
ただ笑うだけ 泣かないで
君がひとりで風の中に歩み出したことを笑うのさ

泣かないで ただ笑うだけ
君がそこに留まれないことを笑うのさ
留まれないなら それでよい
だけど男の心も痛まないはずはないだろう



風箏

君は子供ですぐに心配してしまう
僕にはそれが分かっているから
僕の糸を君の手の中に託していても
遠くまで飛んで行く気にもなれないんだ
風に任せて雲の間まで飛翔して行っても
君には僕を見守っていてほしい
たとえ遊びに夢中で道に迷うことがあっても
君が待っていてくれることも知っている
僕は遊びが好きな自由な凧だ
毎日君に心配をかけるはず
いつか風の中で迷ってしまったら
どうして君のそばへ帰ればいいのだろう

君は子供ですぐに心配してしまう
僕にはそれが分かっているから
黒い雲が出て来た時は
君の胸の中にそっと滑り降りて行くだろう

僕は遊びが好きな自由な凧だ
毎日君に心配をかけるはず
いつか風の中で迷ってしまったら
どうして君のそばへ帰ればいいのだろう
遊びが好きな自由な凧は
毎日いつも大空で遊んでいる
いつか引っ張りすぎて糸が切れたら
僕を捜しに戻って来てくれるだろうか
いつか風の中で迷ってしまったら
僕を君の胸の中に連れ戻しておくれ

君は子供ですぐに心配してしまう
僕にはそれが分かっているから
大空を飛翔している時でも
遠くまで飛んで行く気にもならないんだ



Summer

あんな夢を見たせいで 目が覚めても人に話す気にもならず
カビたボロ布団の中で 美しい夢を引き延ばそうと懸命の努力
夢の中で出逢った1枚のビキニが 天空に浮かぶ島に舞い
僕はまるで王老六のように 毎夜訪れる夢に悩まされるばかり

SO, SUMMER − SUMMER 僕の心を熱くする
テレビの中ではあらゆる美女が 今もまた僕に向かって手招き
だけど老板のポーカーフェイスも 女たちの背後に隠れている
いいさ、もうかまうものか 最後の蓄えを取り出すさ
七色の海パンを捜し出し 南に向かう最初の飛行機に乗りこもう

あんな夢を見たおかげで うれしい事に僕の心はまだ生きている
どこまでも続く砂浜に寝そべり 思い描くのは八流映画の巡り逢い
僕のお腹を取り巻く贅肉は 何とかおへその下に吸収したし
Everything's Gonna Be O.K. 最低限の英語もまだ少しは話せるし

SO, SUMMER − SUMMER 僕の心を熱くする
蓄えはすべて使い果たし 不安定な仕事にも SAYONALA
今度ばかりは彼女の泣き顔にも 多分このままお目にかかれない
いいさ、もうかまうものか 一か八か という言葉だってあるさ
目に入る伊勢海老と魚にテキーラサンライズに牛豚のステーキ
素寒貧でもクレジットカードが僕に向かって微笑んでいる

SO, SUMMER − SUNMMER クレジットカードが泣いている
深刻な事は帰ってから考えよう 世界に背を向けずにやってみただけ
なんなら知る人もいない島で死に 小ガニの足もとの砂になってもいい
いいさ、もうかまうものか ここには僕の美しい思い出がある
総天然色の夢を見たばかりに こんなにもトチ狂う事になってしまった
SO, SUMMER − SUNMMER クレジットカードが泣いている



關於男人

時には自分を欺いてみたり
あるいは意味のない遊びに自分を見失ったり
いつか僕も年老いて どこか見知らぬ場所で
それでも昨日までの冒険の旅を振り返るだろう

だがいつも自分を持て余してもいる
それとも生きてる時代のせいにしようか
懸命に理由を探し 男が旅立つ言い訳をして
ひとり身を隠してしまうこともよくあることだ

男は土で作られていて 身体の骨が一本足りないそうだ
彼らは頭で考えていても 心はあてどもなく移ろっている
君だって知ってるね
男は大きくなっただけの子供 永遠に自分を抑えられない
眼を見開いて嘘をつき それでも心はうろたえて泣いている
何も語ろうとしない顔だけで 男がどんな気持ちでいるか
誰にも分かりはしないのだ

長い旅の道程はまだ遥かに遠く
時には前に進むべきなのか疑うこともある
欲望の門はすでに開き 夢という草原には果てしがない
夢の中憂鬱な花の香りが風に漂っている

君だって知ってるね
男は土で作られていて 涙を流せば少し溶けてしまう
だから身体はどこか欠けていて 完全であることはありえない
君だって知ってるね
男は大きくなっただけの子供 永遠に自分を抑えられない
眼を見開いて嘘をつき それでも心はうろたえて泣いている
何も語ろうとしない顔だけで 男がどんな気持ちでいるか 誰にも分かりはしないのだ

玩具がなければ子供は寂しいものだ
だが夢のない男は何になるというのか
欲望の門はすでに開き 夢という草原には果てしがない
風の中細い雨が男の瞳を濡らしている

別れを告げる汽笛の音がまた低く響き始める
生命という列車が君の心の底を通り過ぎて行く
Wine, Woman and War それが男の永遠に愛するもの
僕はただ君のそばに静かに身体を横たえたい・・・・・・

長い旅路の終点はどこにあるのだろう
時には前に進むべきなのか疑うこともある
欲望の門はすでに開き 夢という草原には果てしがない
夢の中憂鬱な花の香りが風に漂っている・・・・・・



恨情歌

君たちの歓心を買おうとして
僕はいつも自分を忘れていた
感情というものは気違いじみているから
多ければいいと言うものじゃない
僕はいいかげんな気持ちで
楽しく軽やかに歌ったりはできないのさ
みんなラブソングが好きだと言う
それで心の中の苦しみを軽くするんだって

いたずらっ子のようなまねはやめて
自分のためにラブソングを歌えとよく言われるけれど
夜ひとりになるといつも
自分を見失うんじゃないかと心配だった
それに元々僕はどんな事でも好きな道楽者だ
もし僕がラブソングをやめてしまうような日がきたら
君たちは僕から離れていってしまうかい

じゃ、僕はラブソングなんて嫌いだと叫ぼう
全然平気なふりをして
あるいはもう君たちの歓心を買おうとはしない
僕はそんな自分が好きなんだ

じゃ、僕はラブソングなんて嫌いだと叫ぼう
全然平気なふりをして
君たちだって言わなかっただけかもしれないね
そう、僕はもっといろんな事を考えているんだよ



路口

月下美人が夜綻び開いて行く 静かに訴えかけるように
夜になると突然何かを思い出す
忘れることが必要なこと 過ぎ行く宿命と慣れるべきこと
生命はもう少年のように心を奪われたりはしない

君と僕は入り組んだ十字路で出会い
君がどの方向へ行くのか尋ねるのを忘れてしまった
いつか僕は空一杯の太陽を手に入れるかもしれない
しかし今はいつものように暗い夜に目覚めるだけ

*雁ははるかな北方へ帰って行った
  君の顔(名前)をもう思い出せない
  訳は聞かないで 生命は待ってくれないのだから
  (時間もまた引き留めることはできない)
  夕陽が海に沈み 今日に別れを告げる
  君の名前をもう思い出せない
  僕を責めないで 生命は待ってくれないのだから

花が夜歌を歌えば思い出すのは昨日だけではない
それはおそらくその旋律の中に君がいるから
僕には立派な信仰はないが 頭の中には美しいヴィジョンがある
しかし生命という歌の中 やがては何もかもなくなってしまう

人生がいかに短くとも 僕は恐くはない
しかしすべてがいつかは必ず空に帰すことが恐い
時間という河は ゆうゆうと歌いながら
今日という日に別れを告げても悔いることを知らない
(Repeat*)

君が記憶の中を通り過ぎて行った
歳月は寂寥でも 君がいたから喜びがあった
僕がなぜ涙を流しているのか聞かないでくれ
君の涙ははるか遠くにある星の光
しかし寒い夜そっと僕を眠りから呼び覚ます
訳は聞かないで 後戻りはできないのだから
(Repeat*)



流星小夜曲

靴を脱いで温かい夜風の中を駆け回る まるで子供のようだ
君の生活は空っぽだってまだ思ってるの 流星を見たこともなかったんだね
昨日の君は人波溢れる街の中 どこから来てどこへ行くのかも忘れていた
明日の君はまた気違いじみた日を待ち受け 寂しさなんて無くなればいいと願う

人は互いに余りにも我儘なようだ 誰かに愛されることだけを渇望している
だから僕達も忘れ去ってしまったのだろうか どのように自分を差し出すのか
どのように愛するのか なぜ愛するのかを

流星 流星 どこから流れて来たの
君と僕が出会ったのは暗い夜の海
流星 流星 どこまで流れて行くの

流星を追って駆け回るのにも疲れたら 僕のそばに寄り添って
僕の流星今夜しっかりとこの手に掴まえた もう二度と離しはしない
楽しみたければ楽しめばいい
生命には黒い雲がつきものだから 僕の胸の中でそっと泣くんだ
声をあげて泣きたければ泣けばいい
幸福は美しいけれど儚いものだ 君は知っているかい

君と一緒に温かい夜風の中を駆け回る まるで子供のようだ
君は思っているだろう 失望することさえ疲れてしまったと
僕は君から離れないよ 今までもこれからも



旅程

雨の夜に窓の扉に寄り掛かり 日記を開いて昨日へ向かう
思い出は苦いコーヒーのよう 心の中でそっと絡みあって動いている
君はまるで動きの定まらない風 そして僕は風が起こるのを待っている雁
微風を受けながら空を夢見ても 風の中にいるのは僕だけではないのかも

僕は疑いに満ちた足どりで 雨と霧の中を歩いて来た
今僕らには分かっているのだろうか 歳月は待つことを望まないと
時間の中に埋もれたもの以外は あまりに寂しくて悲しく見える
だけど僕らが失ったのは果たして笑顔だけなのだろうか

君の面影が逆にますますはっきりして来るから もう心の中に君を住まわせることはできないと分かる
君みたいな人を一生かけて待っていたけれど 実際には僕は今まで後悔したこともなかった

君は白い雲に乗り僕の心の中に飛んできた 僕には今やっと分かる
最初なぜ君が承諾しようとしなかったのか
承諾された愛以外は あまりに寂しくて悲しく見える
だけど僕が失ったのは果たして歳月だけなのだろうか

君の面影が逆にますますはっきりして来るから もう心の中に君を住まわせることはできないと決める
君みたいな人を一生かけて待っていたけれど 僕は今まで後悔したこともないと君には分かるだろう

終わりにするのかしないのか 真夜中にそっと溜息をつく
終わりにするのか 僕にはできない君をひとりで真夜中に泣かせるなんて

君は言った 僕はひとりで寂しさを忍ぶのが好きなのだと
日記を開いて昨日へ向かう 思い出は苦いコーヒーのよう
なすすべもなく僕は思い出の中に包まれて行く



六月

六月の気持ちは夏が来る前のよう 晴れていても小雨が降り出す
さっと現れ急に消える 少女の憂いに満ちた気分
六月の単純な心に どんな物語が隠れているか当ててごらん
忘れられないあの男の子 そして頬に生えていた無精ひげ

Oh〜 Oh〜 悲しくても泣いちゃだめ
Oh〜 Oh〜 独りぼっちでも負けないわ
魚座生まれの女の子は 他人の誤りを責めたりはしない

六月の気持ちは春の後のよう 悲しみの中に小さな苦しみがある
過ぎた日の恋情 つまずいたのは自分なのだから泣きはしない

六月は愛らしい笑顔を浮かべて言う 「私は幸せなお魚なのよ」
果てしない人の海を泳いでいる男の子 君にどうして分かるだろう

Oh〜 Oh〜 悲しくても泣いちゃだめ
Oh〜 Oh〜 独りぼっちでも負けないわ
夢見がちな女の子は 他人の誤りを責めたりはしない

君の面影を忘れたくないから 夏が来ると六月はまた海辺に行った
だけど気づかなきゃ 君を愛したら苦労する だって晴れたり雨が降ったり
愛情から抜け出せないなんてバカだよ 髪型だってずっと同じじゃだめだろ
別れても傷ついたりしないって気づかなきゃ 彼を忘れるのが心残りなだけ

Oh〜 Oh〜 彼の胸の中で泣きたいけれど
Oh〜 Oh〜 彼がいなくても本当に平気よ
夢見がちな女の子は 他人の誤りを責めたりはしない

君の面影を忘れたくないから 夏が来ると六月はまた海辺に行った
だけど気づかなきゃ 君を愛したら苦労する だって晴れたり雨が降ったり
愛情から抜け出せないなんてバカだよ 髪型だってずっと同じじゃだめだろ
別れても傷ついたりしないって気づかなきゃ 彼を忘れることに決めるんだ

Oh〜 Oh〜 彼の胸の中で泣きたいけれど
Oh〜 Oh〜 彼がいなくても本当に平気よ
夢見がちな女の子は 他人の誤りを責めたりはしない

Oh〜 Oh〜 悲しくても泣いちゃだめ
Oh〜 Oh〜 独りぼっちでも負けないわ
Oh〜 Oh〜 彼の胸の中で泣きたいけれど
Oh〜 Oh〜 彼がいなくても本当に平気よ



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