エコノミークラス症候群は飛行機に 乗らなくても なってしまう!?

元気なあなたが、突然、息苦しくなって死んでしまう恐ろしい病気

長時間飛行機に乗って脚を動かさずにいたら、飛行場に降り立った途端、息苦しく
なって死んだという話、聞いたことありませんか?エコノミークラスの座席に乗って
いる人に多かったために、エコノミークラス症候群と最初言われましたが、ビジネス
クラスでもファーストクラスでも起きますし、長いバス旅行、新幹線、劇場、空調完璧
なオフィスなんかでも長く脚を動かさないでいるとなってしまうことが分かってきまし
た。最近は長い手術を病院で行なう場合も起こることがわかり、いろんな対策が考
えられるようになりました。

その本態は、長時間脚を動かさないでいると、太もも、膝の所で静脈の血の塊(深
部静脈血栓)が出来、歩き始めると、その一部が血流にのって肺の血管を詰まら
せて、呼吸ができなくなる病気です。
ですから予防の第一は脚の運動をすることです。座った姿勢でも1時間ごとの3〜5
分でも、かかとやつま先、膝を動かす運動をしましょう。また、トイレにも横の人に
遠慮せず我慢せずに立ちましょう。
予防の第二は水分をとること。飛行機の中の湿度は20%以下になっています。これ
はサハラ砂漠よりも乾燥した状態です。このため、1時間に80ccの水分が身体から
失われています。12時間乗っていると約1リットルの水分が失われます。身体の水
分が失われると、血液に粘りができて血栓ができやすくなります。水分はアルコー
ルやカフェインでは利尿がついて、むしろ水分不足を助長しますので、水またはス
ポーツドリンクで補いましょう。

なりやすい人は、糖尿病、高脂血症、悪性腫瘍、下肢の手術、静脈瘤、肥満、経口
避妊薬の使用、妊娠中、出産後などです。
太ももより下が熱いように感じたら、腫れたり赤くなっている時には血栓ができてい
る可能性があります。その場で早急に医師に相談すべきです。