vol. 13  OHV ボクサーの世界 ・・・・  '06年11月26日


勢いで大仰なタイトルをつけてしまった。
前回の ONE'S TALK へも書いたが、10月の初めに20年前のBMW R80モノレバー車を手に入れた。 その後、現在までに 2,000km余りの距離を走行したが、その魅力は私の中で、次第に色濃く変化してきている。

それは9月末の早朝のこと。 ひょんなことから古い2バルブOHVのボクサーエンジンに試乗する機会があった。  その時はほんの少し乗らせてもらっただけだったのだが、私はすっかりそのエンジンに魅せられてしまった。
その車両はオーナーによる整備が行き届いているらしく、フラットツイン形状のエンジンから伝わってくる鼓動感が、 とても心地良い。 そして、異様といってもいいほどの低重心さと、意外にもハンドリングの良さが印象的 だった。

じつは、そのオーナーのサイトを拝見していて、少し前からOHVボクサーへの興味が高まっていたので ある。 しかしなにぶん古い車両であり、しかも外車である。 知識も、整備のためのスキルも持たないこの私に、維持 していけるものだろうか? 自問自答を繰り返す毎日だった。
ところがその短時間の試乗が与えたインパクトは、逡巡する私の背中を押すには十分過ぎた。
私はその日の夜からインターネットで車両探しを始め、数日後の日曜日には実車を確認していた。 そうして半ば衝動的 ともいえる状態で手に入れたOHVボクサーだが、乗るほどに味わい深く、とても満足している。

R80を実際にツーリングで走らせてみると、低回転から ドゥルゥゥーー、ルルゥゥーーと回る独特のエンジンフィールが とてもいい。 本当の鼓動感というのはこういうものなのかと思わせるような、柔らかい振動が伝わってきて心地良いの である。 このバイクに跨って、心地良いエンジンフィールに身を任せていると、次第に気持ちが穏やかになってくるの を感じる。
それに、低く大きく左右へ張り出したシリンダーによって得られる、地を這うような安定感が頼もしい。 とてつもなく おっさん臭い外観や、F90、 R120なんていう、笑ってしまうほど細いバイアスタイヤを履いてるにも拘らず、峠では 結構スポーティに走れるのもちょっとした驚きだ。

OHVボクサーは、バルブクリアランス調整やキャブレター同調、それにエンジンオイルをはじめとする4箇所のオイル管理 など、日常のメンテナンスには確かに手間がかかる。
しかし、完調状態での心地良さが卓越しているぶん、メンテナンスの手間も喜びに満ちている。
そのうちに、あちらこちらが壊れてくるのかも知れない。 しかしそれもご愛嬌、おおらかな心で接していこうと考えて いる。




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