甲斐駒ケ岳黄蓮谷遡行-その3
2005年9月22〜26日     同行者:ST、KK、OM、SK
甲斐駒ケ岳2965m
9月24日(

4:00起床、朝食6:00出発−10:10甲斐駒山頂ー10:30下山開始-17:30竹宇駒ケ岳神社登山口−諏訪湖SAで入浴ー25日未明に帰阪

漸く黒戸尾根の登山道に出る。

昨夜は雨が降らなくて良かった。
昨日偵察した明瞭な踏み跡をたどって左の沢筋に入る。

最後の詰めであるが、これがなかなか長い。一種の地獄である。ガスで視界の利きにくい中、忠実に踏み跡を辿る。
所々で急に曲がったり、不明瞭になる。
明瞭な沢を詰めても良いのだが、何せ源頭で壁になっている可能性が高い。
疲れた体にムチを打ち、ガレ沢や樹林帯の踏み跡を詰め上がる。

最後はぼろぼろの砂の斜面を登りきると、ひょこっと登山道に出た。

「うん?ここは何処の登山道だろう?」

混乱していて、現在位置がすぐには掴めない。
諸般の状況から判断すると、

「黒戸尾根の頂上直下!」
であろうと、推察された。

「ここまでくれば、頂上に向わぬ手はない!」

頂上はガスっているが、1時間も掛からないだろう。
渋る面々を説き伏せて、右に進路を取ると、30分も行かぬ内に、
あの白いピークの頂上に達した。

思えば30年ぶりの甲斐駒山頂であった。
当時は快晴で、木々の緑と青空、白い花崗岩の岩肌が素晴らしいコントラストを呈していた。
今日は眺望には恵まれないが、少なくとも雨ではない。
谷筋での苦労を補うのに十分すぎる、登頂の喜びであった。


山頂にて、左よりST,KK,OM,SK,そしてBergen

7合目避難小屋にて



5合目小屋、廃墟である。

駒ケ岳神社のつり橋にて、皆さんお疲れ。
下りは黒戸尾根だ。
ここも30年前に登ったはずだが、何しろ長い尾根である。

5合目の小屋は廃業し、7合目に新しい小屋が新築されている。
下りは疲れた体に鞭打ち、緊張する鎖場、梯子、桟道を慎重に下り降りた。
何とか暗くないかけた内に駒ケ岳神社に到達した。

「ご苦労様でした」

諏訪湖SAで入浴、夕食を摂ったが、帰阪は翌朝になってしまった。

「近年に無いハードな山行であった!」

参加者の忌憚亡き意見であった。