御在所岳-岩登りの旅
2004年9月18(土)〜20日(月)      YMCC主催
同行者:、TH隊長、MT,MY,NM,FY(マルコス)
記録
9月18日(土):

 14:15森ノ宮駐輪場 出発-16:20四日市IC-16:30菰野町(スーパーで買い出し)18:00蒼滝PAで幕営
今回はYMCCの御在所岳、藤内壁RC山行にくっ付いての
コバンザメ」山行です。
何時もインドアクライミング「パンプ」でMT,NMさんにご指導頂いてますが、その成果は如何に?

しかし、金木戸に引き続き連休は雨の予報!最近はなんとも天候が不順です。
10年ぶりくらいの再訪の割には、些か寂しい(?!)舞台装置です。
 森ノ宮で集合。一路東へ向かいますが、途中奈良県の天理で大雨。名阪国道(25号線)の五箇谷の登りで、それこそバケツをひっくり返したような豪雨でした。
その後は降っても小雨で、

「ああ!安心じゃわな!」

 と言って、順調に四日市ICより菰野町に到着。
ここの大スーパーで買い出しします。担ぐ重さを考えず買い物に思い悩む女性群に、

「さあ、テン場へ急ごうぜ」

 と、車を走らせますが、何と言うことでしょう!
鈴鹿スカイラインが熊牧場で土砂崩れのため通行止めです。
 予定していた蒼滝上流からの入山は不可能です。

 止む無く旧道を経て、蒼滝のパーキングに車を止めます。そこでかんかんガクガクの議論が有ると思いきやMTさんと隊長の協議で、今夜は此処での幕営にすんなりと決定。

MTさん
「明日朝早く登りましょう。」
嬉しいお言葉です。

 本来は藤内小屋までの行程でしたが、この天候(小雨)と時間では無理をする必要は有りません。
その夜は隊長得意のギーターにあわせて、皆で歌いまくりました。

 夜はきっちり大雨でしたが、テントを覆うように張ったタープが功を奏して、雨の日とも思えぬ快適なテント生活でした。

「YMはすごい所や!」

Bergenは感心すること、頻りです。
夜にマルコスさん到着の由。
しかしそうとも気が付かず、皆寝入っていました。
彼も遠慮して車で寝た由。人柄ですね。

駐車場での幕営、ギターを弾くTHさん(左)とNMさん

翌朝、装備を整え出発するMYさん
9月19日(日):

4:00起床4:30朝食6:00出発7:30藤内小屋8:30登攀出発9:00取り付き15:00前尾根終了点16:00テント場
FY(マルコス)さんも深夜に到着して、本日は北谷小屋前の広場までテントを上げます。
幸いにも1個所空き地が有りました。
お隣は豊中労山の皆さんのようです。

蒼滝
 今朝も天気はぱっとしません。
雨でないだけマシです。

「まあ取り敢えず行ってみようや無いか?」

 期待半分、諦め半分で出発しますが、さっそく!蒼滝の右岸の登山路が崩壊のため通行止めです。

 公園管理上,大事をとっての処置のようなので強行突破しますが、大した崩壊でなくほっとしました。
それにしても蒼滝は標高差50mは有るでしょうか?なかなか立派な滝です。
白い岩盤に流れ落ちる水がその名の由来か?と思われました。
 重荷に喘ぎながら先を急ぎます。道は良く整備されており、石畳や鉄橋で快適に登れます。
程なく見覚えのある藤内小屋が見えてきました。
広場の脇から沢を2本(藤内沢、北谷)渡ると
幕営地点に到着です。

 丁度1張り撤収するパーティーが居られたので、これ幸いと豊中労山の皆さんのテント脇に張らせてもらいます。
 ここがBC(ベースキャンプ)です。取り敢えず登攀具以外をテント内にぶち込みます。
北谷小屋前で幕営

前尾根の取り付きにてー筆者
 この天気では壁も濡れて、フリクションが十分効かない可能性が大です。
 しかし、取り敢えずは偵察(!?)と、称して歩みを進めます。

 テン場から藤内沢を詰め、途中から籐内壁に向かう小沢に入ります。先行していた豊中のパーティーを此処で抜きました。

 予定していた一ノ壁は、昨夜からの雨で濡れています。とても登れそうにありません。止む無く今日は前尾根の登攀です。
 
最初の壁は些かハングしており、皆さん苦労しています。荷物があると、尚更大変なようです。
我々は、TH隊長とNMさん、F(マルコス)さんのパーティーとMT,MYそしてBergenの2つのパーティーに別れ、先に隊長パーティーが先行しました。

 先行パーティーのフォロワーは、取っ付きのクラックで苦労しています。少しハング気味なので、荷物があるとなかなか大変なようです。
 
 待機するうちに、私の山の会のOMさんとCOWACのSKさんが登ってきました。
お話を聞いた時、「ご一緒に?」と、お誘いしたのですが、独自行動を好まれたようです。

最初のクラックーリードするTHさんと確保するNMさん

P5頂上付近でーMYさん
 予想外に時間の掛かった最初のピッチでしたが、その上の斜面もなかなか手が届きません。強引にA0で抜けます。その後は暫く潅木帯のコンテルートです。

 難しい、ルートの案内は、本Hpの目的とするところでないので省略しますが、この頃は晴れて気持ちのよいクライミングが楽しめた!

 3人の息もぴったり合い、われらが目は、MTさんの華麗なリードを心置きなく楽しませて頂いた。MTさんも、殊のほか嬉しそうで、満足感がにじみ出ていた。

「この人は本当に岩登りが好きなんだ!」

と、つくづく思ったし、今後ともご指導を仰ごうと思った。
 P5,4の比較的易しい登攀を終えて、P3の基部で全員集合しました。先行者の軌跡を見るまでもなく、この上の幅広のクラックはなかなか大変なアルバイトのようです。取り敢えず行動食の補給でエネルギーレベルを上げねばなりません。十分な栄養補給を勧めます。

 2つにパーティーを分けていても同じように行動するのは大変です。気が付けばかなりはなれていた!のはままある話でしょう。

第一パティーをリードするTH隊長
  

暫し休憩

下から手を振るNMさん

最後の櫓を登る先行パーティー
藤内小屋前で装備の点検-左からTH,MY,マルコス、NM,MT
 クラックはMTさんをしても難しい、と言わしめた程で、此処が全ルートの核心部なのでしょうか?
それにしても以前(20年前?)来た時の記憶が全くありません。ただ難しかった、高度感があった、しか記憶に有りませんでした。
しかしその時のメンバーには特別の記憶が有りました。

 その記憶とは?
→Hpで載せる中身ではありません。
これは私の心の中だけに置いておきましょう。


 最後の櫓を登り終えたら、急に激しく雨が降ってきました。
豪雨の中、急な下降路を降ります。足を滑らせば、転落です。登山堂に出るまで気が抜けません。
皮肉なもので、登山道に出たら雨が止みました。

 テン場に帰って濡れ物を乾かします。
遅れてテン場に帰着した豊中の皆さんが、
「都合で今日帰る」
と言われてテントを撤収です。
お陰さまで食料を頂き、今夜は豪勢な夕食と相成りました。

豊中の皆さん!どうも有り難うございました。
9月20日():

6:00起床6:30朝食8:00出発9:00藤内壁(バットレス)基部9:30登攀開始-13:00テント場-蒼滝PA-入浴-18:00帰阪
やはり天候が安定しません。
岩は濡れているでしょうが、何はともあれ
”偵察”あるのみです。
今日も、昨日のように雨の間隙をぬって、登れるのでしょうか?

  バットレス基部を偵察するMTさん(左)
とTHさん(右)
昨夜も雨でした。
朝早起きして出かけるにも岩が濡れてるのは確実な状況ゆえ、歩みはどうしても遅くなります。
 でも折角ここまで来たのですから、このまま帰るのも工夫がありません。
そこで究極の言い訳が出ます。

「まあ取り敢えず偵察に行ってみょ〜ツ

余り無理しないで...」

谷川の水量は明らかに増えています。
壁の凹角を伝って流れ落ちる水の流れも多いようです。

 最初の、一の壁は見るからに濡れています。これでは流石のMT,THの各氏も敬遠です。

バットレス基部を試登するMTさん

ビレイ点で装備を点検するTHさん


 「まあ取り敢えず登ってみるか?」

とMT,THの各リーダー(「リードする人」の意味)が試登します。

 しかし思いのほか、岩は見た目以上に濡れています。名人も昨日のようには行かないようです。
 御在所と言えば、アカルイ花崗岩の岩登りが印象的ですが、今日はどんよりとした霧に覆われ、何やら陰惨な雰囲気が拭えません。

 こんな日は足元も全幅の信頼が置けないもののようです。
あのMTさんも大事を取って、
「此処まで!」
との安全宣言です。

 その後はその下の比較的乾いた2本のルートをトップロープで繰り返し練習しました。
密度の濃い練習で、皆、大満足して壁を後にします。
 
  テント場に近くなると、又雨が降ってきました。
撤収は雨の中でしたが、良くしたもので下るに連れて又晴れてきました。どうも安定しない天候です。

 余り粘っていても仕方ないのが実証された、と又満足します。
 
 

トップロープで「カリフォルニア・ドリーム」(?)」を試登するMTさん

身軽な身のこなしが印象的なNM(Mickey)さん
 入浴後、帰路に着きましたが、一日中すっきりとしない天候でした。

 まあしかしこんな(連日の雨予想の)天候の中、間隙をぬってよく登れた(登らせて頂いた)ものだ!と、感謝の念、ひたすらでした。

「 両リーダーのTH,MTさん!
これに懲りず、又声掛けしてくださいネ。」


 また岩登りの練習に励もうと決意した、Bergenでした。今後の成果に、乞うご期待?!
「そんなん言って良いのかな?」
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