アフリカ、タンザニアの旅-メルー山登山、その2
2008年2月20〜23日      同行者:カランクルン会員、会友、総勢11名
2/20(水) DAY4
8:00ミリアカンバ…サドルハット(3570m)…リトルメルー山頂往復(3820m)14:40〜16:00

今日は朝早く起き、久方ぶりのご来光を鑑賞だ。アフリカの大地、其処には人間の営みがあり、自然と共存していく知恵がある。それに引き換え、文明社会に住む我々は、次第に(知識は増えれども)知恵は減退してゆく?
(そんなことも、思わず考えさせてくれる、旅でした)

久方ぶりに見る(?)ご来光
今日の行程は結構急な登りです。
鬱蒼とした樹林帯の中を登って行きます。
葛篭折れの道が続きます。

植生は、流石に熱帯です。
珍しい植物も、たくさん見かけます。
この頃には、流石に
バッファローやジラフもおられません。

次第に視野が広がってきます。
広大なるサバンナが眼下に見えます。

「人間の存在は所詮、(自然の前には)小さいものだ」
(それを分からないから、紛争や覇権主義が跋扈する?)
サドルハット前の急坂
今日は早くにサドルハットに到着したので、高度順応も兼ねて、リトルメルーに登頂する。
標高差は300mもないが、急な登りは結構コタエル。
おまけに頂上では、ガスのため視界も利かない。
早々に下山する。

明日は早起きなので、のんびりと小屋で休養する。
食堂で寛ぐ
2/21(木) DAY 5 
2:00サドルハット…7:00メルー山頂7:30…11:30サドルハット(泊)
早朝2:00の出発である。当然ながら辺りは暗い。
ヘッドランプを点けての出発である。
幸いにも、気温はそう低くはない。合羽で十分である。

「これは助かりますね」

最初は低木の林の中を行くが、すぐに樹木はなくなる。
小さなドーム状のピークを越すと、ここからは穂高や剣を思わせるような岩稜帯になる。勿論、トラバースする地点では矮小の潅木も見られるが、全般的に荒涼たる岩の世界である。

暗い中出発、Kさん
次第に空が白んできて、ヘッドランプも不要となってきた。今日も天候は崩れる心配はなさそうだ。この山稜は数多くのピークが重なり、残念ながら主峰は遥かかなたに聳えている。
「あれかと思うと、裏切られる!あまり期待せぬことだ。前に進んでいれば、何時かは着くだろう」

そうです!
アフリカでは「ポレポレ(ゆっくり)」ですよ。

漸く明けて来た日差しの中を歩く
朝日が上がってきました。
さすがはアフリカの朝日です?!
ゆっくりと眺め、飽きるまで朝日を見つめます。

「ああ(日が出ると)こんなにも快適じゃ!」
と思わず声に出そうでした。

広大なサバンナもその姿がよく見えます。
すべての動植物が、自然が、その活動を再開する兆しを感じます。
朝日が輝く
幾つものピークを越すと、最後は前穂高の紀美子平からの登りを髣髴させるような岩稜です。
最後のキバリ所です。

最後は少し先行します。
「山頂が近くなると、どうしても早足になります」
「漸く、山頂が見えてきました」


タンザニアの国旗が(金属製でペンキで塗られている)翻っています。

大勢の外国人が記念撮影です。
私もスペイン人の登山者に写真を撮って頂きました。
山頂のタンザニア国旗と
そのうちに我々のパーティーの面々も次第にご到着です。
山頂で皆さん記念撮影です。
この山は当初の予想と異なり、中々の手強い山でした。
しかしその分、本番の”キリマンジャロ”の予行演習としては最適でした。
何しろ、これに標高差2000m加えれば、本番になるのですから、
予行演習としては、うってつけの山でした。

「それに、(高度順応をケニヤ山でするより)移動距離が少ないのも大きなメリットだ!」
山頂にて
頂上での長居は無用ですが、4500mの高度順応も大事です。
こんなとき、天候が良いのは助かります。

おまけに、眺望も素晴らしい!
「あそこに見えるのが(本命の)キリマンジャロ山ですね!」

最後に到着されたH隊長とKKさんは暫く休憩ですが、我々は漸次下ります。
下ると、登りには気づかなかった(余裕がなかった?)光景が見えてきます。

「あれが、アッシュコーンですね!」
登りにはまったく気づかなかったのだった。
アッシュコーン(旧噴火口)
2/22(金) DAY 6

7:30サドルハット…10:00ミリアカンバ…14:00モメラゲートー17:30モシ(レオパードホテル)
昨夜は(2名の大幅な遅れはあったが)何とか平穏な登頂が出来た。今日は下るのみである。本命の”キリマンジャロ山に対する不安が無いと言えば嘘になるが、ともかくも満願成就である。

「不安な気持ちを残したまま、山はどんどんと遠ざかって行く!」
Yuminか?

登ってきた景色も新鮮である。
登りにはあまり気を留めなかったが、草原のバッファローの頭蓋骨も、懐かしい記憶の世界である。
子供たち
今日は漸くモシの町に帰りました。
KYさんと
町を探検します。
観光案内所(?)に出かけても、町の概念図はありません。
ここは唯一、歩きながら探検です。

 遠くにモスクのミナレット(尖塔)が見えています。どうも、バスターミナルのようです。

「KKさんはデジカメを関空で壊したので、写真が撮れないのです」

彼とは旅行中、常に同室で親しんだ間柄でした。

モシの町にて、KKさん
残念ながら、モシの町にはゆっくりしておられません。あすは、キリマンジャロに出発です。

午前中は気ままに歩きますが、昼からは観光地(?)のツアーです。

「バナナ荘園やマサイの村を行くらしい」

勿論、参加します。
こんな機会を逃せば、再度来る機会は無い?

「一期一会」
ですね。
モチの町にて、Bergen
あとがき
長らくお読み頂き、どうも有難う御座いました。
これからも、楽しい登山を続けて行きましょう。
山登りは、
我々に大いなる喜びも与えてくれています。