栂池山ノ神、頚城新田山北斜面、山スキー旅
2007年3月2(金)〜4日()      同行者:OM,SK,NT
記録
3/2(金)

20:30名神西宮ICー(名神、中央道)−豊科ICー


東京からNTさんも交えて、白馬乗鞍岳と雨飾山の山スキーの予定が、山ノ神と新田山のスキーツアーに転進。首尾は如何でしたか?
OMさん宅にSHさんが寄り、西宮から高速を一路、白馬に向かう。
道路や道脇の雪は驚くほど少ない。

豊科ICから北上し、白馬大池駅で幕営。
この時期にしたら雪は少ないが、気温は驚くほど低い。
例によって宴会の後、就寝。
白馬乗鞍スキー場にNTさんの車を停める
3/3()

2:00白馬大池駅(幕営)3:00就寝ー6:30起床7:00出発8:00栂池高原スキー場ゴンドラ…8:40出発…10:30天狗原11:00…山ノ神…15:00白馬乗鞍スキー場15:30-16:30能生(幕営)

少ない睡眠時間にもかかわらず、朝の起床も定刻。
NTさんと合流し、予定を急遽変更して、車を回送します。
山ノ神から白馬乗鞍スキー場へのツアーに変更です。

例によって天狗原までの急坂の登りに喘ぎます。
山スキーの会の、最初のツアー計画のリピートです。
あの時は、予期せぬビバークになったのでしたが...

天狗原より山ノ神

何やかんやで起きるのが遅くなり、出発準備も遅れがちですが、
今日は素晴らしい快晴に恵まれました。
栂池高原スキー場に向かいます。

Nさんと合流。今日はスキー場から白馬乗鞍岳往復の予定。
しかし、折角2台ですので、往復は勿体無い!?

以前途中まで行った(そして、ビバークした!)山ノ神コースに変更します。

NTさんの車を白馬乗鞍スキー場の駐車所に停め、
栂池高原のゴンドラで栂の森まで上がります。

早速シールを貼り、登行準備に掛かります。
先行者のトレースが多数刻まれています。
栂の森ゴンドラ終点で出発準備
例によって、栂の森ゲレンデの脇を登り、林道に合流します。
ここはあの有名な(?!)遭難事件で、鮮烈な思い出の場所です。
林道までは、なかなか急な斜面です。

漸く林道に到着です。
ここから林道に沿って登ります。
荷物を最小限に下ので、思いのほか早く、成城小屋に到着。
林道から登山道への取り付き
青空にオオシラビソの木が映えて、とても美しい。
しかし、登りはキツイ。
前後して数組のパーティーを追い越し、また他のパティーが追いついてくる。
皆さん、若いだけあってペースは速い。
抜きつ抜かれつを繰返したが、天狗原の急傾斜で後塵を拝してしまった。

しかし急坂のジグザグのトレースを辿り、天狗原の広大な斜面が眼前に広がると、
傾斜が緩くなる。流石に楽である。
天狗原の台地では、風が激しく吹いている。
見晴らしはこの上ない。
成城小屋前の急坂
白馬乗鞍岳方面には、数パーティーが取り付いている。
その斜面の左には雪崩の跡もある。
往復すれば2時間はロスする。
迷うことなくシールを外し、滑降に移る。

なんと言っても天候の良いのが助かる。
北には蒲原、フスブリ、北東には火打、焼山、東には妙高、高妻、西は勿論、白馬乗鞍だ。
今年は雪が少ないといっていたが、天狗原まで来ると流石に雪山である。
行動食を摂り、記念撮影です。
ルートははっきりしてますが、道標を確認して、
まめに写真を撮りながら進むことにします。
天狗原の登りでOMさん(左)とSHさん
 木の間から北方に蒲原、フスブリ山方面の山並みが見える。
フスブリ山は台地状の山容である。道理で楽であったはずだ。
それにしてもいい天気だ。
所々ははアイスバーンになっていますが、焦らず慎重に滑るのみです。スキーツアーコースの標識を追います。

「晴れていると快適なツアーコースですネ!」

やはり初回は足前も悪かったのだ。
「今回は余り苦労しない?!」
フスブリ山方面を見る
山ノ神の上までは緩斜面ですが、風の加減で稜線が波打っている。
雪面の凹凸を越すのに苦労する。
NT,SHの2人は、雪庇を乗り越えて、少し下の沢の源頭の台地状を滑り降りている。彼らの滑りは美しく、安定感抜群です。
「でも、雪庇の下は、やはり気持ちが悪いよな!」
彼らのルートは吹き溜まりで傾斜も無いので、流石にスキーが滑りません。それでも楽そうでうらやましい限りですが、我々は忠実に尾根筋を行きます。

高度を下げるにつれて、木も大きくなり樹間も開き始める。
上部の植生と比べて開放的である。
気分は最高である。
滑降の途中で、おいしそうな斜面

このルートは概ね下りだが、所々で登り返すところもある。
これがこのツアーコースの難儀なところだが、十分に景色が楽しめる。
登りを差し引いても、おつりが来る計算だ。
尤も、晴れだから言えるのだが...

1時間ごとに休憩を取る。
他のパーティーは誰も滑降して来ないようだ。
所々の快適な斜面は、皆さん流石に華麗な滑りで楽しんでおられる。
山ノ神下部のトレース
 
1990mの山ノ神前後は素晴らしい斜面だ。
木も疎なので滑り易い。

時間切れを恐れて僅かな休憩しか取らずに下りてきたが、
谷沿いの最後の急傾斜は雪が腐っていた!
ちょっと怖い。慎重に下る。その後は、谷沿いの長いトラバースだ。

「ああ漸く、堰堤が見えました。
右手の斜面から大勢のツアーメンバーが下りてくるが、
右手の尾根を滑ってきたのですね。
そういえばトレースが見えていましたね。
我々は(怪我も無く)無事に帰ってきました」


スキー場に降り、能生まで車を走らせます。
いろいろありましたが、今日は本当に良い一日でした。
滑り降りた斜面を振り返る
3/4()

7:30起床、朝食ー笹倉温泉(偵察)−焼山温泉10:00…12:00新田山北斜面…(滑降)…笹倉温泉(入浴)15::00出発ー21:00帰神

昨日の疲れももののかわ、笹倉温泉へ放山の偵察ですが...
余りの雪の少なさに吃驚。
昨年は1ヶ月あとでも現在より,2m以上積雪がありました。
今日は休養日に成りかけたが、気を取り直して焼山温泉の裏山(新田山)
の偵察です。これがなかなか良かった!?

昨夜の雲行きから今日は天候が下り坂の予想だったが、
雲は多いが、よい天気だ。
昨夜は能生でご馳走を頂いた。
今日は、シャルマン火打スキー場から放山経由で笹倉温泉の予定だが、「この積雪では?」
先ずはロケハンである。

笹倉温泉に向かい、偵察するが、
「まあ!これは!(雪が少なすぎる!)ゆっくりしますか?」
放山からの下降ルートは、黒々とした土と、薮に覆われていた!
焼山北面台地への林道も、雪が少なそうである。
林道から見上げる新田山北面の斜面
朝から温泉、宴会モードに突入しそうだったが、昨日に引き続き、
少し登ってみることにする。
新田山の北斜面の林道に沿って登る。
なかなか良い斜面です。

「こんな近くに良い斜面があったのですか?」
「まあ近くて景色を見るには良いでしょう。」


その後は、ゆっくりと温泉にも入った。
帰りには黒部の生地により、水と干物も仕入れた。
それなりにゆったりした一日でした。
白銀に輝く山々阿弥陀岳、烏帽子、前烏帽子岳

焼山温泉からこの林道を使っての滑降は、ネガティブな滑りではない。

「近くで、この風景を楽しめるのは最高ですね!」

流石に春山スキーだったが、最後を大いに楽しめたのでした。

「思い切って出かけてよかったですね」