六甲、日帰りハイキングー雪見山行
長峰山からノースロード、寒天山道

2007年1月8日(月、成人の日)     単独行

9:15出発…御影…六甲10:30長峰山(天狗塚)登山口
…12:05ノースロード、道路交点12:10…12:30ダイヤモンドポイント…13::30記念碑台14:00…ケーブル山頂駅…(寒天山道)…15:00渦森台住宅地…16:15帰宅

 
一昨日と昨日は台風並の低気圧の通過による激しい風雨、雪で、大荒れの天気になりました。今朝は幸いにも好天のようです。
昨日から(このルートの踏破を)考えていましたので、これ幸いと出発します。
完全に自分の足だけで、家から六甲の雪を見に登りに行きました。

表六甲ドライブウエイを中心に、ぐるっと一回り。
長峰山(天狗塚)は初めてでした。
グルーム氏の胸像
ー記念碑台にて
御影、六甲の住宅地を抜けて、六甲川を渡る。
正面に長峰山が聳えている。此処からの眺めからは
比較的楽そうに見えたが、後で思い知らされた。
(なかなかタフな尾根でした)
殊に、熊笹の高原状の地形から、本峰の長峰山までの遠かったこと。

此処からは山頂は見えていない。
最近(以前から?)この辺りは大規模なマンション造成が続き、昔の風景とは様変わりである。

それにしても急な坂である。
「もう此処から登山道ですね」
急な道を荷物を手に持った主婦(?)が先に行かれる。
見るからに重そうである。
「此処の住民は足腰が強くなりますよ!(ならざるを得ない)」
六甲川より長峰山を見上げる。
やがて坂道はどんどんと急になり、左右に大規模なマンション群が聳える。此処からの海側の眺望はさぞ良さそうだが、毎日が山登りだ。

しばらく落ち着いた住宅街の中を行くと、左手に学校のグラウンドが見えてきた。
六甲中学、高校である。

「質実剛健な校風とは聞いていましたが、この坂を昇り降りしないと通学できないなら、嫌でも強くなるヨナ!」
思わず呟くBergenでした。
六甲中、高校の校舎
更に歩みを進めます。もう十分に登山気分です。
下がアスファルトであるだけです。
「今日は天候も良いので気分も楽です。
取り敢えず、(登頂後の)目標は石切道の下降です!」


立派な標識が立てられています。
六甲展望名所の1つである、「伯母野山住宅」の石碑です。
「流石に見晴らしは良いですが、(此処まで来るには)毎日が山登りですね!」

此処までは、本当に急な登りでした。
渦森台の住宅が遥か下に見えています。
この辺りまで来ると、流石に家々は立て込んでいない。
「もう少しで山道です。2人連れの(女性の)先行者が居られるるようですね」
伯母野山住宅ー神戸展望名所ーの石碑
登山口からは急な九十九折の登山道であるが、休まずに上り続ける。長峰山の手前に笹原がある。植林した木々も多数見える。伸びてきたもの、まだ幼木で、鹿の食害防止ためのネットで覆われたもの、さらには巨木に成長したもの(むしろ山火事か伐採を逃れたもの?)など、多数の木々が見える。

西を見ると、摩耶山と「オテル・ド・マヤ」も、見えるではないか!
「懐かしいですね。あれは昨年の12月23日でしたね。集中して登ると、意識も濃縮しますね!」
やがて嫌になるほど幾つものピークを越すと、長峰山の頂上でした。
「オテル・ド・マヤ」を望む。
  長峰山の山頂には、巨石が積み重なっています。
其処からは遥か下に六甲山トンネルの料金所が眺められます。もっと上の山肌には、何時も遊ばせて頂いてる、「保塁岩」が見えます。

「これは、今まで見たことの無い景色ですね」
「新鮮です」


降りる予定の石切道や天狗岩南尾根、それに油コブシや寒天山道も良く見えます。
これから行く先の登山道は、一旦急な下降の後、また急な登りが待っているようです。

「やれやれ、なかなか大変な登り尾根ですね」
長峰山(天狗塚)より六甲山トンネル入口の建物
所々で雪が出てきますが、表六甲の積雪は概ねたいしたことありません。せいぜい5cmまでで、下り以外は楽勝です。
登山道も幅広く、要所にはロープや階段が設えてあります。

それにしても、
「今日は気温が低いですね」
急な階段を先を急ぎます。

登るに連れて、視界が良くなってきます。
振り返ると、長峰山が顕著なピークとして望まれます。
「本当に、天狗塚の名称が良く似合ってますね!」
本当に、烏天狗のような、著明なピークです。
長峰山を北からー天狗塚の命名が納得?
 漸く、六甲の主稜線(全山縦走路)に到着です。
左すれば杣谷峠、右すれば神戸市自然の家です。
雪道でトレースはありませんが、迷うことなく右を取ります。
「矢張り、行く道を戻るのは、抵抗がありますね」
 

 此処から杣谷峠に向かうと、かなりの逆戻りになるのです。
稜線に付けられた登山道(恐らく今ごろ誰も通らない?)を進むと、自然の家に出ますが、校庭に積雪が見られます。
道路に出て、サウスロードの入口からは知った道です。

「今日は折角ですから、三国池にも足を延ばしてみましょう」
なかなか綺麗な池です。
北西の湖面には氷結も見られました。
三国池
前回は丁字ケ辻を目指して、保養所、別荘の道を進みましたが、今回はノースロードを進みます。
大概、不安になる頃、ダイヤモンド・ポイントに到着。
六甲山の展望台のうち、北六甲を望める貴重な存在ですが、大池方面が良く見えます。

「高速道路や住宅団地などで昔と景色は変わっていますね。
どれくらいの人が実際に此処に来られるのかしら?」

思わず疑問に思いましたが、シュライン・ロードを登ってこられたご夫婦がお出ででした。

早速、写真を撮って頂きます。
「此処は如何してダイヤモンド・ポイントと言うのでしょうか?」
お答えは???
→裏六甲の素晴らしい展望台ですが、「下界の明かりがダイヤモンドのように見えるポイント」なのでしょうかね?
Bergen、ダイヤモンドポイントにて
ここからほぼ等高線通しに、ノースロードが延びています。
終点は記念碑台です。
今まで通った経験がないので、今日はこの道を辿ってみます。

「流石に裏六甲。雪が多いですね」
本当に、一面の銀世界です。
しかも、人気が少ない(むしろ殆ど居ない!)のが、大いに寛げます。

「本当にこの道なんですね?」
時折不安になるが、読図と標識は進路が間違いのないの裏付けてくれる。
ノースロードの積雪
その後は六甲山ホテルの裏を上り下りし、記念碑台まで行きました。此処には雪を楽しみに来た人々が大勢居ます。
子供連れは雪だるま作りやラジコンカー(?)遊びに夢中です。、本当に山頂の、雪のオアシスのようです。

「(人出は)余り予想してなかったですが、此処は良い、子供の遊び場所ですね」

六甲の山頂のゆとりを見直したBergenでした。
「漸くゆっくりと休憩して、ラーメンを頂きます」
隣接する記念碑台で遅い昼食を摂った後、これから下山に向かいます。
記念碑台で子供が雪遊び

記念碑台で同様に、遅ればせながらの昼食を摂っておられた男女のペアーは、ケーブルで雪を楽しみに登ってこられて、ケーブルで降りられる由。前後してケーブル山頂駅に向かいます。
「この上の展望台に行きます」
と、お別れする。

下界の景色はイマイチ燻っている。
今日は石切道を下る予定だが、大概遅い。
「寒天山道に変更ですな!」
楽をするには、異議がない。単独行は苦でもあるが、楽でもある。頻繁に激変するのはタブーだが、一人では計画の柔軟性が可能である。
六甲ケーブル、山頂駅
寒天山道はケーブル山頂駅の周遊道路の直ぐ東から下る。
途中で油コブシの道を分ける。
下りの途中からケーブルの駅舎が見渡せる。

「油コブシも寒天山道も、どちらも急坂で有名ですね」
そうなんです。そして、寒天山道は途中で二手に分かれているのです。
曰く、「」楽な道」、「険しい道」と。

迷うことなく後者を取りましたが、
「ストックが良く役に立ちました。生半可な急傾斜ではありません。下りに注意です」
皆さん、下りには注意しましょう!

見覚えのある笹原が出てくると、まもなく渦森台の住宅地でした。最後は住宅街の中を歩き、住吉山手から住吉川に出ました。
寒天山道の植林帯

今まで行ったことのない尾根を登ってみました。
予想通り、沢山の新鮮経験が得られました。
山のみならず人生でも、精神的に老化せず、数多くの開拓を進めて行きたいものです。
「人生は一度。
チベットの諺ではないですが
”望むる生は一日の虎 羊としての千年にあらず”
深みを持って響いてきます」