大峰連峰、中八人山登山
2007年1月27()〜28日()      同行者:AD
記録
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12:00西宮発ー13:10AD宅ー(買出し)−天辻峠ー(R168)−滝川ー17:00登山口:滝谷橋林道脇(幕営)


以前から気になっていた大峰南端の中八人山に行って来ました。
此処はその帰路で迷う人が多いので、有名(!?)な山です。
大阪からは結構遠いのですが、思い立ってADさんを誘いました。
さて、首尾は如何でしたか?

何時ものように西宮を出発。
大阪S市のAD君宅に着きます。

もう既に用意が出来ていて、出発するばかりです。
この山の名はよく耳にしますが、なかなか行く機会に恵まれません。
場所も十津川温泉近くなので、遠いのも一因でしょう。

「でもきっと、それなりの値打ちががあるでしょう」
乞う、ご期待です。

登山口の林道で幕営。
今夜はADさんの特製の
パエーリア」です。

「味はどうだったか、ですか?」
赤点線が辿ったルート
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6:00起床、朝食7:45出発…10:45石佛山(北峰)…12:10昼食12:30…13:10中八人山山頂…15:00石佛山…16:45登山口21:00帰神

AD君も私も、昨日の疲れが...
今日はタフな山登りになるようです。
実際、往復するのに9時間掛かりました!

昨夜は盛大な宴会だったが、気持ちよく入眠。
夜は良く冷えました。
朝はまだ暗いが、よい天気のようだ。
やや遅めに起きたが、速やかに出発用意する。

「今日は頑張るデ!」

しかし、モノレールの脇から出発する登山道は、いきなりの急登である。
「これはなかなか大変ですよ!ゆっくり登りましょう」

最初はそれでも林の中なので、落ち葉のクッションがある。
登山口のモノレールの駅舎(?)
そのうちに伐採された地面の登山路では、ごろごろ石や切り株などで
登山路の荒廃がはなはだしい。

「こんな伐採で、良いんだろうか?」
「まあ、そのうちに(森林が)再生するのでしょうが、
杉、檜ではまた(地面が)崩壊しやすいでしょうね」


モノレールに沿って、鹿の侵入を防ぐネットがずっと張り巡らされており、
登山道もそれに沿って登る。
ルートを間違える心配は少ない。

「傾斜が急な分、どんどん高度を稼ぎますね」
モノレール脇の急な切り開きを登るADさん)
やがて傾斜が緩やかになると、740m地点である。
此処からもまたまた急傾斜である。
右から合流する尾根(滝谷の源頭部)のJP付近でネットは無くなり、
明瞭な尾根筋を登るようになる。
地面はうっすらと雪化粧している。

程なく石佛山の山頂である。
此処まで雪の上には人のトレースがあった。

「左(中八人山方面)に向かう稜線には、
人の足跡はありませんね。
此処(石佛山)まで、登りに来たのでしょうか?」

何れにせよ、かなり古いトレースである。
積雪も少し、石佛山(北峰)
石佛山からは少し下り、尾根上の登山路を歩く。
季節柄、木の枝とおしであるが両方の眺望が得られる。
高原の散歩道を行くが如くである。
晴れているので、非常に気持ちが宜しい。

「まあこの辺りで、早めの昼飯にしますか?」
石佛山の登りに思いのほか時間が掛かったので、もう宮谷ノ頭
の大分手前で昼になったのだ。

「ビールも1本空けますか?」
これには二人とも、無論意義無しである。
途中の稜線にてー背景は西八人山
余り油を売っていても仕方が無い。
ゆったりとした登りの尾根道を辿る。
雪面には多くの動物の足跡が記されているう。
「この登山道は動物の街道なんだ!」

主に鹿のようですが、その他、小動物の足跡も大勢交錯しています。
「動物に導かれて山の高みに至るなんて、何ともロマンチックですね」

童話のようであるかも、知れない?
「そうすれば、我々は何者だ?」
鹿、カモシカ(?)の足跡
概ね尾根沿いに登り続けますが、宮谷ノ頭は北側の斜面を
少しトラバース気味に登ります。
これが下りで間違えやすい所の一つかも知れませんね」
何せ、幾多の先人が帰路で迷っているので有名な山である。

宮谷の頭から笹薮の中の急な下り、鞍部から急な登りで西八人山の東の肩に到達する。
「あっ、あそこに見えるのが、中八人山ですね」
手前の山肌の植林帯が、奇妙に印象的である。

此処からは少し地形が分かりにくいが、左手の尾根筋を素直に辿る。
中八人山((西八人山より)
やがて、比較的狭い、中八人山の山頂に到着。
13:10である。

ゆっくりと昼飯にしたいが、
「下りで迷いやすい!」との刷込みに、抗うことは出来ない。
そそくさと安全地帯まで戻りたいのが人間の心情だ。
記念撮影を済ませると、来た道を戻る。

「ちょっと前に通ってますが、意外と記憶が飛んでるのですね」
間違えやすいところは、慎重に行く先を確認する。

(宮谷ノ頭のトラバース斜面を降りた)安全地帯の尾根上で、ゆっくりと
後半の昼食を頂く。
「いい気分ですね」
まだ下りはあるが、漸く迷い尾根の呪縛から解放されたと確信した、
安寧のビールの味であった。
中八人山でのADさん

「この山には一度は行くべし!」
という思いが以前からあった。
しかし計画の段階から、
「迷い尾根の呪縛に支配されていた?」
のは間違いない。

まあ、そうは言っても幸いにも杞憂は払拭された。
「天候、雪のトレース、テープ類の標識など、幸運に恵まれた!」
と、ほっとするBergenでした。

「人間、謙虚さが大事です」 
左は明星ケ岳、、八剣山、右は釈迦ケ岳