奥秩父の秀峰(金峰山、瑞牆山&甲武信岳)+蓼科山
2006年11月2〜5日     同行者:,NK,SK
11月2日(木):bergen&SK:大阪出発NK:千葉出発

20:00西宮、出発-21:00千里中央(SK pick-up)ー名神吹田IC-名神、中央道-
 
医師会の集まりで出発予定を20:00にした。買出しは時間が掛かったが、昼に済ました。
休憩時間を最小にして高速を進む。今夜の宿は「瑞牆山荘駐車場 」だ。

11月3日():金峰山、瑞牆山

1:00須玉IC−増富ラジウム温泉ー2:00瑞牆山荘駐車場(泊)ー 5:00起床-6:00出発…8:00大日岩…10:00山頂10:20…12:30富士見小屋…14:00瑞牆山山頂…15:45富士見小屋…駐車場(泊)

星明りの中を起床し、朝食を済ませる。
予定通り金峰山と瑞牆山、両山の登頂を目指したが、

幸いにも天候に恵まれ、両山とも快適に登頂できた。
SKさんを千里中央でpik-upし、高速道路を一路駆ける。
須玉ICで高速を下りて、増富ラジウム温泉を目指すが、
途中で少し迷う。幸いにもタクシー会社の方にお聞きして、
順調に進む。
「クリスタルロード」は、紅葉の真っ盛りである。

目的地の瑞牆山荘駐車場にNK君のパジェロが停まっている。
隣にテントがあるので、彼は既に先に到着してテントで休んでいるようだ。
SKさんは直ぐに寝ると言うので、仕方なく1人で乾杯。
といっても直ぐに入眠。
トイレに起きると、星が本当に綺麗だった。
左よりBergenとNK、出発の朝
星明りの中、定刻に起床。先ずはNK君と久方ぶりの再会を祝する。
今日は両山の登頂を目指すので、出発時間は譲れない。
そそくさと朝食を済ませ、いざ出発である。
些か(十分?)睡眠不足だが、仕方がない。暫くは葛篭折れの登山道を進む。

記録にあるように、ミズナラの林が美しい。
次第に傾斜が急になり、やがて林が密集してくると、
富士見平の小屋が出てきた。
まことに味わいのある小屋とキャンプ場である。
富士見平小屋の扉
此処からは、米栂の林の中の道を進む。
途中で大日岩で眺望を満喫する。
これがまた、でかい岩である!
この辺りには、巨石が散在しております。

「それにしても、甲斐駒の石も巨大でしたね!」
そうです、この辺りは、火山活動による露石が多いのでしょう。

周囲は一面の落葉松の林である。
まだ朝も早いので、八ヶ岳や南アルプスの山々も見えている。
それにしても、大日岩からの八ヶ岳が素晴らしい。
大日岩にて、背景は八ヶ岳
暫く樹林帯の展望の効かない斜面を進みます。
その内、漸く稜線に出ました。
下を覗けば、結構な傾斜です。

「ウヒョ-、素晴らしい天気です」
稜線に出てからは傾斜も急になるが、その変わり展望も開ける。
途中からは雪交じりの岩稜の斜面となったが、何とかクリアーして
高みを目指した。
直ぐ先に、あの特徴的な五丈岩が見えている。
そこからもかなり遠いと覚悟していたが、あっけなく頂上に到達した。
雄大な五丈岩に群れる人々
五丈岩周辺に大勢の人達がひしめいている。
小屋に分ける道を過ぎて、五條岩を巻き、待望の山頂に迎えてくれたのは、(恐らく「廻目平」から登ってきたであろう)大勢の登山者であった。
Bergenは久方ぶり、しかもこの方面は初めてだったので、大いに感涙を流したのであった。
金峰山山頂にて、左よりSK,Bergen,NK
感激もほどほど、安全に降りねばなりません。
岩と雪のミックスは、下りの最大の危険因子です。
慎重に下ります。

「これは、気を付けて下らないといけませんね!」
同感です。
こんな時ほど遭難事故が起こるのです。

やがて、富士見平小屋に到着しました。
大勢のキャンパーがテントを張っています。

「此処から、瑞牆山に向かいましょう」
「1日、2山は可能ですよ!」

疲れて、遅れて降りてきたSKさんも、了解しました。

「よし、行くでー」
瑞牆山に向かう登山道を登ります。
紅葉の美しい、富士見小屋
小屋の裏手から、少し登った後は天鳥川源流の川面までトラバース気味に下ります。

「こりゃ〜、登り返しが辛いんだなー!」

NK君は以前に来たことがあるので、よくワカッテ居るようです。
河原では大勢の皆さんが休んででおいでです。
何分にも時間が遅いので、登るパーティーより、下るパーティーが圧倒的に多いのです。

最初は沢沿い、次いで急斜面の九十九折の登山道になります。
はしごや階段も出てきます。
途中の巨石には、転がらないようにツッカイ棒がしてあるのが、ユーモラスです。
「効果があるのかいな?」
(無論あるわけないし、実際土中に深く埋まっているので転がりません。)
巨石の支え木
なにせ、出発時間が遅すぎます。
時間も迫っているので、休憩なしで登り続けます。
下りの方には申し訳ないですが、「登り優先」で、進ませていただきます。

「こんな状態(テンションが高まった状態)では、あらゆる事が可能になりますね」(?)
漸く、葛篭折れが終了しますと、最後は急なのぼりで、頂上の西方のコルに出ます。
下から見上げた「大やすり岩」
コルの近くは傾斜が急なので、待機の列が出来ています。
左には巨大な大ヤスリ岩が圧し掛かるように聳えています。
簡単な梯子もありますが、何処でも登れます。
先を急いでるので、いらいらしますが、もう「山頂」は標的内です!

漸く傾斜が緩くなった道を進むと、階段があり、
右に回りこむと、そこが頂上でした。
コルにて、大勢の人が行き交う
下から予想されていた、恐ろしい山頂の危惧は無用でした。
周囲は切り立っているのでしょうが、普通の岩山の山頂です。
雄大な360度の展望が素晴らしいです。
目の前に金峰山も聳えています。

「おっ、あれが登ってきた山ですね!」
数時間前の話なので、感慨もひとしおです。
真に、「山登りは経験が濃縮される!」の、典型です。

当方を果たした後は、ゆっくりと下山し、駐車場で宴会です。
昨夜は睡眠不足だったので、今夜は良く眠れそうです。

{また、乾杯!」
人の交わりの根幹は、「魂の交わり」に尽きますね!
瑞牆山山頂より東南東方面、国師岳方面
11月4日():甲武信岳

630起床-7:30出発ー8:30毛木平…12:00山頂…(往路往復)…毛木平ー17:30山梨丘の公園(幕営)


天候は素晴らしい晴れ。
2日連続の快晴に、一同驚いたのであった。

駐車場から約40分。
漸く、甲武信岳の北からの登山口である、毛木平に到着しました。
「甲武信岳まで4時間」
の標識あり。

落葉松の林が、とても綺麗な所です。
たくさんの車が停まり、満員の盛況です。

何やら地元の方々も集合されてます。
どうやら木々の枝払いのようです。
手に手に鋸や鉈をお持ちです。
男女に分かれてお話しに夢中です。
他のパーティーが来られるのを待って居るのでしょうか?

「それにつけても、このあたりは、しっとりとした落ち着きがあり
素晴らしいところです。」

毛木平の駐車場
道は沢沿いにどんどんと奥に伸びて行くが、傾斜が殆どない。
所々で山を巻くが、概ねは水面近くを行くので、水の流れが美しい。

「これが千曲川の源流ですか?なかなか感動的ですね!」
所により滝となり瀬となる。
先を急ぐ余り、気がつけば「ナメ滝」まで来てしまっていた。
此処で暫く休憩する。

天気は崩れる心配がない。
「心地よし、心地よし。まさしく、森林浴そのものです」
千曲川源流、滑滝付近
此処から頻回に川を横切り、とうとう「源流碑」に到着。
「此処が本当の千曲川の源ですよ。
本当に水が湧き出ていますよ」


大勢の人ガ食事をしたり、源流の水を汲んでおられます。
我々は先を急ぐので峠まで登ります。
約20分ほどの登りです。

「国師岳か?霞んでいますね」
折角、眺望を期待して登ったのに、今ひとつのようです。
仕方ありません。雨でないのがラッキーです。

「日も照っているので、日向ぼっこ気分です」
千曲川源流の碑
流石に100名山。
大勢の人ガ通りかかります。
国師方面に縦走に向かわれるパーティーも見かけます。
われらのメンバーもくちぐちに、

「この天候は素晴らしい!」


此処まで来て好天に恵まれたた幸運に感謝します。
その思い、よく分かります。

おもむろに山頂に向かいますが、ガレ場を過ぎると、
あっけなく山頂に到着です。
山頂まで、わずか20分でした!

「あんまり愛想のある山頂ではないなア〜」
妙なところに感心します。
本当に狭い山頂でした。
しかし見晴らしは素晴らしいの一言に尽きます。
甲武信岳山頂にて、SK(左)、Bergen
「下りは東の尾根を下ると時間切れですよ!」
「よーシ!ピークハントは完了。来たルートを戻りましょう」


NK君は1ヶ月前にこのルートから来たので、違う道から下りたかったのですが、しかし仕方ありません。
下山して、装備を整え、今夜の塒を探します。

それにつけても落葉松の紅葉の素晴らしいこと!
「東山魁夷の世界ですね!」
「同感です」。
落葉松の紅葉
「何処か良いところはないか?やはり公園か?」
と捜し求めていたら、
17:00頃に漸く適地を発見。
余りに良い環境に、皆吃驚しました。

なんと貸切です。
某公園の駐車場で幕営です。
此処の紅葉も素晴らしいです。

「乾杯!」
今夜も宴が深けて行きます。
山梨丘の公園にて
11月5日():蓼科山&下山、帰阪

6:00起床7:00出発…9:10 7合目登山口…10:45山頂11:20…12:357合目ー上諏訪(入浴、昼食)−23:00西宮ー24:00神戸
甲斐駒の朝焼け
幸いにも、今朝も快晴です。
ここでNK君と別れます。
彼はこのまま千葉に還り、我々は帰りに八ヶ岳の北方、蓼科山を目指します。

途中の道路から南八ヶ岳の山並みが伸びやかに望まれます。
学生時代に、疲れて休憩しながら下りた、権現山、編笠山が見えています。

「素晴らしい眺望ですね!」
「本当に良い天気のときに来て良かったですね!」


なるほど、この時期、3日も晴れるのは珍しいですね。
実際、木曜日はこちらは雨だったようです。
NK君は、「豪雨の中を来た!」と言っていました。
八ヶ岳鉢巻道路より権現山
蓼科の別荘地やホテル街を過ぎ、蓼科山の登山口に急ぎます。
これが結構遠いのです。
なだらかなお椀状の山は遠ざかったり、近づいたり、
道が蛇行するたび景色が変わります。

「なんせ地図を持ってきてませんから...」
それでもたいしたもので、漸く7号目登山口に到着します。

「チーズ」
鳥居前で記念撮影です。

「それでは頑張って行きましょう!」

最初は笹原の中の緩い登りです。
次第に急傾斜になります。
7合目登山口
葛篭折れの道がいいかげん嫌になる頃、漸く平地に到着です。
「此処が、将軍平ですね」
営業小屋もあります。
生ビールの屋台もあります。

巨大なザックを背負った数人のパーティーも到着です。
よく話しを聞くと、小淵沢から八ヶ岳連山を縦走してきた由。
何と4泊5日だそうです。
「道理でザックが大きいはずだ!」
「納得!」

昔ならいざ知らず、今ならそんな大計画のモチベーションは沸きません!?
将軍平の小屋前にて、SKさん
将軍平より上は雪交じりの急傾斜の巨石交じりの急な登山道です。
所々で凍結して居るので、慎重に登ります。

「これは、ヤバイで!」
下りの人達もゆっくりと降りて来られます。

この登りがなかなか長いのです。
空があくまでも澄み切って青いのが、救いです。

「雨のときは登るのが嫌になるでしょうな」
同感です。滑りやすいので、神経質にならざるを得ませんでしょう。
雪交じりの岩稜を登る
漸く傾斜が緩くなり、山頂の小屋が見えてきます。
冬季は閉鎖されています。
やがて一面の岩の草原に出てきます。。

中央部が少し陥没し、その中にお社があります。
漸く到達した山頂からは、文字通り360度の展望が広がります。
持ち上げたビールで乾杯します。

「かんぱーい!」
「やはり来て良かった!」と、2人で再確認しました。

帰りは上諏訪の「千人風呂」で汗を流します。
少し遅めに帰ったので、渋滞には巻き込まれずに済みました。
蓼科山頂にて、左からSK,Bergen