走るまでと学習機能

※説明書を読まずに間違った操作をしても責任は取れません。
使用方法については、Freedom ComputerやFCSSに添付の取扱説明書を読んでください。

ここでは、なるべく分かりやすい言葉を使って説明したいと思います。
尚、ここでは、NAでシングルスロットルの場合について記述しています。というか、それしかやったことありません(笑)

本体で最初にやること

FCSSで細かい設定を行う


本体で最初にやること

Freedom Computerは、No.0、No.1、No.2と3セットのパラメータ(噴射量マップや点火時期マップなどの変数。ややこしいのでここからは、データということにします)を持つことができ、その都度変更して使用することができます。
(最新のものは4つまで持てるようです。)
それぞれに違うデータを入れて乗り比べたり、街乗り用、サーキット用と切り替えて使用することもできます。
データは、あらかじめ以下の4種類の初期値が入っていて選択することができます。

初期値No. カム作用角
ノーマル〜256゜
256゜〜272゜
272゜〜288゜
288゜以上

そこで、まず最初に0、1、2のどこにどの初期値を入れるかを決めます。
No.0以外を使用する場合は、最初に初期化が必要です。
私の場合、カムはIN264゜/EX256゜なので初期値No.BNo.0に入れて使用しました。
前使っていた方のデータが入っていたので、初期化も行っています。

この方法については、本体のバージョンによって異なるので説明書を読んでくださいね。
「FC−01」の場合は、3つあるセレクタ(ダイヤル)の位置によってなにをどうするかを選択します。
(最新のものはセレクタが1つになってました。)
そして、キーをONにする(セルは回さない)ことによって、Freedom Computerに設定が書きこまれます。
ONにしてから、処理が終わるまで10秒くらいかかります。

初期化した場合は、次回初期化されないように説明書に書かれた操作を行ってください。

排気量やインジェクターがノーマルの場合(4スロを除く)、これで走れる状態になったはずです。
空燃比フィードバックや学習機能のフラグは初期値が ’’ となっているので、一定の条件になれば学習によって噴射量マップがどんどんと書きかえられていきます。噴射量マップは理想空燃比になるように書きかえられます。
さあ、走り回りましょう!!(笑)
しかし、空燃比が薄すぎるのには充分注意してください。
尚、O2センサからの出力によって、リッチ(濃い)リーン(薄い)をエンジンチェックランプに表示させるフラグは初期値が’’となっているので、このままでは表示されません。
エンジンチェックランプは理想空燃比14.7を境に点いたり(濃い)消えたり(薄い)します。
このような設定を変える場合には、下記のFCSSでの設定が必要になります。

私の場合、「FC−01」の初期値No.Bは非常に薄かったです。(空燃比で17.5前後)
最近の噴射量マップは数値が見直されており、どちらかというと少し濃い目になるように設定されているはずです。
しかし、この辺は燃圧によっても変わってくるため、一概にはいえません。
もちろん燃圧が高ければ濃くなり、へたっていて燃圧が低ければ薄くなります。できれば、燃圧計も欲しいところですね。

「注意事項」

走る前に、イニシャル点火時期(T端子短絡でBTDC10度)に合わせてください。
点火マップはこれを基準にハイオク仕様でかなりぎりぎりのところを追い込んで作成されているため、合っていないとノッキングの嵐になるかもしれません。

点火マップも、最近のものは少し安全方向に振ってあるようです。
私の車はそれでもノッキングしましたが・・・・


FCSSで細かい設定を行う

さて、カム以外がノーマルの人なら、以上の設定だけで走れるようになるのですが、私の場合は排気量、インジェクターとも変更しているので、まだ走れる状態ではありません。
そこで、FCSSの出番です。添付のRS−232Cケーブルで「Freedom Computer」「あらかじめFCSSをインストールしたパソコン」を接続します。ちなみにパソコン側のコネクタの形状が異なる場合は、変換コネクタが必要です。
キーをONにして(Freedom Computerに電気を流します。まだセルは回しません)、パソコンの電源を入れてFCSSを立ち上げます。すると、Freedom Computerと接続された旨のメッセージが出てきて、しばらくするとパラメータ変更の初期画面が現れます。
画面の右側には、エンジンの状態を表示する画面があるはずです。
変更にはリアルタイムモードで変更するか、バッチモードで変更して設定後Freedom Computerに書きこむ方法があります。

さて、私は走るために以下の係数を変更しました。
(変更できる係数の種類については、また後に詳しく説明する予定です。)

基本データ

1気筒排気量 初期値400(cc)から420(cc)へ(正確には416.5くらいなのですが、初期値が400となっているため少し大きな数字にしました)
インジェクター噴射量 初期値182(cc/分)から210(cc/分)へ
レブリミット回転数

7800(rpm)から8500(rpm)へ(最初はべつに変更しなくてもいいと思います)

フラグ類

O2センサ出力表示フラグ

0から1へ(エンジンチェックランプにリッチorリーン表示するフラグです)


最初は、基本的にエンジンがかかって走れればいいので、このくらいの変更にとどめました。
あんまり最初からいろいろ設定すると、訳がわからなくなってくると思います。

さて、ここまで設定が終わるといよいよエンジンON!!

注)シガーソケットからパソコンの電源を取っている場合は、エンジンをかける時に一度パソコンを落としたほうがいいです。

私の場合は、すんなりとエンジンがかかりました。しかし、上でも書いているように非常に薄かったのです。

FCSSでエンジンの状態を見たときは、感動ものでした。センサからのあらゆるデータがリアルタイムで表示されるんですから。
今まで、「いったいどうなっているんだろう??」って思っていたものが全て数字となって表示されます。


走ってみたのですが、空燃比が17.5くらいと非常に薄かったため、理想空燃比に近づけるため、排気量をごまかすことにしました。(最新のFCSSでは全域噴射量調整があるのでそちらで行って下さい。)
この1気筒排気量の値は、その数値によって全域でマップが書き換えられるわけではなく、噴射量を決める際、「入力した排気量÷400」の係数が掛けられます。
空燃比を17.5とし、14.7にするために

17.5÷14.7=約1.19

19%ほど薄いということで、

420(cc)×1.19=約500(cc)

として、1気筒排気量を500ccに設定しました。
結果は・・・ブラボー!!エンジンチェックランプが点いたり消えたり、少なくともアイドリング域ではばっちり14.7あたりになりました。
この方法は、あくまでも最初FCSSが古かったため全域噴射量調整の係数がなかったため行ったもので、最新のFCSS入手後、排気量の値を元に戻して(420cc)、全域にその分の係数(1.19)を掛けて噴射量マップを書き換えています。

少し濃い場合は、走れないくらい濃い場合を除いて、そのまま学習させていったほうが安全だと思います。

さあ、当分は走り回ってバンバン学習させることになります。しかし最初は慎重に。
調子が悪い部分は、その都度調整することにします。
私の場合は、ノッキングが一番の問題でした。ノッキングがでたらその領域の点火時期を遅らすという作業を繰り返すことに・・・
みなさんも、ノッキングには気をつけて下さい。わかりづらいことが多いですが、壁があるところを走ったりして耳をすましてみましょう。点火時期は基本的に進めたほうがパワーが出ますが、ノッキングするとパワーダウンし、気づかずに走り続けると最悪の場合エンジンが壊れます。

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