8月18日  8月21〜26日




*8月18日*

 
 先週、雨で登れなかったので、再度、六甲山の堡塁岩へ。

 今日はお盆休みの最中なので、人が少ない。
まず西稜へ行ってみる。
1パーティ先客が西稜ハングを登っていたので、隣の「西稜ハング右」を登ってみる。
超久しぶり(6年以上だろう)に登ったが、想像以上に難しかった。
5.10aくらいか?

 次に「西稜ハング」。
10年以上前、クライミングを始めた頃に、これを登ることを目標にした時期もあった。
なつかしいなぁ・・・
登ってみると、これも意外にバランシーで苦労した。
ホールドが欠けたのか、色が不自然なホールドがあった。
これも5.10a/bくらいだろうか。

 下に降りて、「ナンバブラザース 5.9」を登る。
雨がパラパラ降ってきた。
ジャミングをするところは2箇所ほど。
ジャムの練習にはならない。

 そのあとヒロコがTRで登る。
まだ雨が降るので、私がTRのまま、アンカーの回収に登る。
ついでにそのまま「サラマン 5.9+」をTRで。
これもジャミングは使わない。
プロテクションをセットする練習だけだ。

 雨は降り続くし、この日は夕方に用事があったので、少し早いが終わりにする。
4時頃帰宅し、来客があるまでシステムボードで汗を流す。

 さぁ、次は小川山。
避暑地でのクライミングを楽しんでこよう。





*8月21〜26日*

 
8月21日

 仕事を18時半ころ終え、19時半に帰宅。
風呂に入り、夕食を食べ、マスモッチらの到着を待つ。

 21時20分ころ、彼らが到着。
今回のメンバーは、マスモッチ、横ちゃん、しげっち、ヨメ、私の5人だ。
山のような荷物をカローラワゴンに積み込み、22時頃出発。

 最初、マスモッチ、途中から私が運転し、中央道の恵那峡SAまで走る。  
1時過ぎに到着し、SAの端っこにテントを張り、就寝。


8月22日

 朝目覚めたら、すでに8時。
急いでテントを撤収し、出発。

 小淵沢ICで降り、八ヶ岳の裾野を走り、川上村には11時前に到着。
定番のナナーズで、2日分の食糧を買い込む。

 廻り目平には12時に入る。
例年、テントを張る場所が空いていたので、そこにテントとタープを建てる。
なかなか快適そうな、キャンプサイトになった。
マスモッチは次々出てくるキャンプグッズに驚いていた。

 シューズとチョークだけ用意し、「林の中のボルダー」に行く。
まず、クジラ岩の「フィン 6級」でアップ。
レイバックのムーヴがバランシーだ。
一撃(フラッシュ)

 次に「スパイヤーのスラブ 6級」を登る。
去年も登ったが、マントルで登るのが楽しい。

 ここで、横ちゃんとしげっちのバトル。
しげっちは今年の春からクライミングを
始めたが、ボルダーはなかなかのものだ。
横ちゃんより先に登ってしまった。

 このあと「スパイヤーのスラブ 9級」再登、
ライト・スパイヤー 3級」×。
タートルのマントル 8級」裸足で一撃、
タートルのカンテ(SD) 4級」一撃。
「スパイヤーの6級」を登るしげっち
穴社員 3級」は2撃かと思ったが、トポをよく見ると、カンテは使っていないようなので、
フェースのポケットだけで再トライし、通算6撃くらいになった。
この課題はムーヴが単純で、ホールドのかかりがいいので、3級にしてはお買い得だと思う。

 最後にマスモッチがあっさり登った「グロバッツ・スラブ 初段」にトライしてみるが、
核心のムーヴに入るあたりまでしか進めなかった。
次回以降の課題だな。

 薄暗くなったのでテントに帰り、先に風呂に入る。
平日はさすがに空いている。

 この日は「お鍋」。
冷え込みが厳しいので、暖かい料理はありがたい。
5人で楽しく食事をして、22時には就寝。
明日はマラ岩・妹岩へ行くことにした。
横ちゃんは「カサブランカ」にトライするそうだ。
私は「ジャク豆」にトライだ!
8月23日

 起床は8時過ぎで、けっこう遅くなった。
パンを焼いて、サラダ、スープの朝食。
この日から毎朝、横ちゃんの野菜スープが続くことになる。
本当にスープの好きなやつだ・・・

 朝食後、マラ岩方面に向かう。
リバーサイドを通って行き、到着したのは11時ころ。
マラ岩と妹岩の間に荷物を広げ、準備をする。

 私はまだ登っていなかった「卒業記念 5.10a」を登りに行く。
マラ岩から3分ほど登って到着。
フェースの左から取り付いて、右へ左へ、壁の弱点を突いて登る。
好ルートと言われるだけあって、5.10aだが内容は面白かった。
OS M

ヒロコがそのままTRで回収。

 下に降りて、「龍の小太郎」の1ピッチ目(5.9)を登る。
決まりにくいハンドサイズのクラックだ。
去年も登ったが、クラックの抜け口でハマってしまい、危うくフォールするところだった。
最後はクラックの右に立つのが正解ムーヴのようだ。
RP

 レストして「ジャックと豆の木 5.10c」をトライする。
去年、ボロボロにされたクラックだ。
ギアをたんまり持って登りだす。
出だしのワイド部分は、かなり濡れている。
慎重にレイバックで進み、キャメロットの4番を決めて、ジャミングに切り替える。
ここから核心手前までは、まずまず効きのいいハンドジャムだ。
そして核心、ジャムしたい部分にカムの軸があるので苦しくなってしまった。
少しクライムダウンしたり、ジャムする手を交互にシェイクしたりしてレストしたが、
結局、力尽きてフォール。
登れると思ったのに、情けない・・・
2、3度ハングドッグし、核心を越え、レイバックで進む。
小さいダイクに立ってレスト。
あとはシンハンドから、最後はフィンガーサイズになって終了点へ。
HD
 まだまだクラックは力不足だ。
ここに阪井さんがいたら、こう言うだろう。
「そんなんでは、いつまでたっても「クレイジージャム」は登れませんよ!!」

 そのままマスモッチに、TRでギアをクリーニングしてもらう。
下部は調子良く登っていたが、核心部でテンション。
備中では5.13dを登る彼も、クラックはまだままならないようだ。
しかし、持久力はアホほどあるので、ジャミングのテクニックを身につけたら、
すぐに上手くなるだろう。

 私たちが「ジャク豆」を登っているあいだ、横ちゃんは「カサブランカ」をオンサイトトライしていた。
しかし、ルートの半分ほどで、持っているギアを全て使い果たし、敗退した。
いったい、どれくらいの間隔でプロテクションを使ったんだ?

 夕方になり、雲行きが怪しくなってきた。
横ちゃんがもう一度カサブランカにトライするそうだ。
しげっちが今日は、あまり登ってなかったので、
卒業記念」ならちょうどいいと思い、ビレイしにいく。
しかし、降り始めた雨がだんだん強くなり、
取り付きに着いてルートを見上げると、かなり濡れていた。
壁が光るほどの濡れ方だったので、今回は諦めて戻る。
すると、横ちゃんはまだカサブランカを登っていた。
「カサブランカ」にトライする横ちゃん。ギア多すぎ! ルートを見ると、ギアが大量に並んでいる。
下から数えると・・・
1、2、3・・・・17個もある。
ちょっと使いすぎやで、横ちゃん。
そんなにセットしてたら、それだけで疲れるだろうに。。。

 雨が激しくなる中、なんとか終了点にたどり着く。
ギアを貸していたマスモッチはホッとしたことだろう。

 荷物をまとめて下山する。
テントに戻ったのは18時15分。
急いで風呂に行く。

 今夜はスパゲティとスープと野菜炒め。
5人でも食いきれないほど大量に作ってしまった。
食べすぎ〜!
夜は一時、雨がかなりの降りかたになった。
それに寒さも厳しい。
明日の天気が心配だが、私とヒロコは一日レストだ。
さて、どこに行こうか。


8月24日

 今日は、私とヒロコはレスト。
マスモッチの車を借りてドライブに行くことにした。

 まず朝食。
今日もパンとスープなどを食べる。
3人はボルダーエリアへと消えていった。

 廻り目平を出発し、蓼科方面へ向かう。
松原湖の横を過ぎ、麦草峠へ。
峠の標高は2127m。
あたりはガスっていて何も見えなかった。
この道路は「メルヘン街道」というらしい。
どのへんがメルヘンなのだろう??

 蓼科湖の手前からビーナスラインに入り、しばらく走る。
さすがに車が多い。
途中、昼食を食べようと蕎麦屋に入ったが、30分以上待つようだ。
隣の「歩絵夢(ポエムと読ますのだろうか?)」という、
いかにもといった感じのペンションのレストランも満員。
ここの主人は、まさに脱サラしてペンションを経営してます!という雰囲気の人だった。

 あきらめて来た道を戻り、麦草峠を越えて降りたところにある、
「ふるさと」というドライブインで食事。
セルフサービスだし、あまりきれいな店内でなかったので、味は期待しなかったが、
そこは腐っても信州だ。
まずまず旨かった。

 食事のあと、ローソンで写るんですとトランプを買い、ナナーズへ。
2日分の食事を買って廻り目平に向かう。
ゲートの手前の林で薪拾いをする。
キャンプ場内は、ここ数日の寒さで、薪がまったくない状態だった。
車の荷室を木の皮や小枝で、思いっきり汚してしまった。
スマン、マスモッチ。

 ゲートを入ると、ちょうど彼らが戻ってくるところだった。
この日は、キャンプ場利用者の風呂は16時30分までとなっていたので、
それに従い16時過ぎに入浴する。
和歌山のN口君らと会った。

 今日の夕食はすき焼き。
またまた、しこたま食ってしまった。
この日も夜はかなり寒かった。
食後にテントの中で「大富豪」をして遊ぶ。
2時間ほども遊んだだろうか。
その間、横ちゃんはキャラクターどおり、9割がた大貧民だった。
そんな星の元に生まれてきたのだろうか・・・

 23時ころまで楽しんで就寝。
明日はもう一度、マラ岩方面に行く予定。
天気も安定してきたので、よく晴れそうだ。


8月25日

 朝起きると、今回初めての快晴の空。
今日は日曜日で、週末に入山したクライマーが多い。
7時45分ころ、朝食の準備をしていると、テントの近くを20人くらいのパーティが、
父岩方面へ歩いていった。
その姿は、ヘルメットを被り、ハーネスを着け、そのハーネスにはシュリンゲをヒラヒラさせ、
私たちのテントの前で、リーダーらしき人が、
「あれが『小川山物語』だ!」と高らかに指差して過ぎていった。
う〜〜〜ん、これが正統派小川山クライマーの姿だな、やっぱり。。。

 いつものようにパンと野菜スープの朝食を食べ、さっそく出発。
マラ岩に上がる前に、ヴィクターでアップがてらにボルダリングをしていくことにした。
先客はいない。コンケーブ(3級)を登る横ちゃん
まぁ、かなり暑いから当然かも。

  最初に「カンテ 9級」を登る。
次に「コンケーブ 3級」 これは去年一撃できたけど、
今回も最初のトライで登れた。
しかし、抜け口のマントルはかなりびびった。

横ちゃんも何度かのトライで登る。(写真)

コンパウンド 4級」は短いフェース(スラブ?)なのだが、
今回もどうしてもできない。
たった2手くらいの課題なのに。。。

ヴィクター 1級」もダメ。
ランジ気味に遠いホールドを取るのだが、 やはりこういうムーヴは弱い。

 全員適当に登ったところで、マラ岩に向かう。
飛び石伝いに川を渡り、15分ほどの登りで到着。

  今日は日曜と言うこともあって人が多い。
松本のM山さんが来ていた。
カサブランカ」にトライされていたが、上部で敗退。
ギアが少なかったようだ。
代わりにパートナーの方(けっこう高齢?)が回収に登ったが、美しいムーヴで登りきった。
「カサブラカ」を登る筆者(撮影/マスモッチ)

で、今日は私も「カサブランカ 5.10a」を登ることに。
一昨年に一撃してるのだが、やはり緊張する。
先日の雨で湿っぽくもあったが、
出だしの部分で力をかなり使ってしまった。
ダイクのレストポイントで大レスト。
上部はまずまず順調に登り、完登。
プロテクションは11個も使った。
横ちゃんのことをあんまり言えんなー。。。
なんとか10個以下で登りたいものだ。

  この日は、関東のI塚さんとK藤さんがおられた。
昨年の10月に親指岩でお会いした方々だ。
しばらくI塚さんと、いろいろ話をする。

  そういえば、K名さんはどうされているのだろう。。。
今回、来る前にメールすれば良かったかなぁ。

  一度、「ジャックと豆の木」を見に行ったが、
一昨日の雨でコンディションが良くないようだったので、
ほかのルートを登ることにした。

  ヒロコが「レギュラー 5.10b/c」をやってみたいと言うので、
順番待ちに入る。
一人だけだったのだが、かなり粘って登っていた。
30分ほどして登る。 出だしはホールドが良く見えるし、問題なし。
しかし、最後の最後で右へ行くか、左のカンテへ出るか、そうとう迷ってしまった。
結局、最後は遠いカンテのホールドを掴んで越える。 
ちょうど私が迷っているころ、プロガイドの杉野さんがスルスルとイレギュラーを登りTRをセットした。
という訳でもないが、私も自分のヌンチャクで支点を作り、TRをセットする。
ヒロコは途中でワンテンしたが、ほぼスムースに登っていた。

  最後に、横ちゃんがこの日2回目のカサブランカにトライするが、
上部のクラックが細くなるところでフォール。
惜しかった。。。
しげっちも「卒業記念」はOSできず。
マスモッチも「ノーモアレイン 5.12a」の一撃は逃す。
だれもお土産は得られなかった。

  この日もすでに18時をまわってから下山。
駆け足で下ったら、マラ岩からキャンプ場まで、15分とかからなかった。
この日、夕食のメニューは、「中田家風お好み焼き」(中田はヨメの旧姓)。
時間が迫っていたので、先に風呂に入り、
私とヒロコがナナーズに肉などを買いに行き、残った人にキャベツを切ってもらう。
日曜日のナナーズは人が少ない。
急いで買い物をし、廻り目平に戻る。
帰るとすでに準備OK。
あとは焼くだけになっていた。
果たして、この夜もエンドレスに食べ続けたが、結局余らせてしまった。最後の夜の焚き火
残りは翌日の朝食にすることにする。

昨日、焚き火をしなかったので、最後の夜になるこの日にやる。
枝が細いものばかりだったので、よく燃えた。

  23時ころ就寝。
明日はとうとう帰る日だ。
いつものことだが、
快適なキャンプ生活と楽しいクライミングの毎日が続くと、
帰阪前夜は寂しい気持ちでいっぱいになる。。。
火が消えてしまうまで、惜しむように横ちゃんと焚き火にあたっていた。


8月26日

 今日は最終日。
朝はお好み焼きの残りと、パンケーキ。
またまた食いまくり〜。  

午前中しか時間がないので、ボルダーオンリーにする。
まず、分岐岩へ。

 まず右端の「マントル 10級」。
次に「分岐右 4級」をトライ。
一撃できるだろうと思ったが、甘かった。
最初はしげっちと同じ高度。
いかん、このままではクライミングを始めて4ヶ月の若僧に負けてしまう。
かろうじて次のトライでおとす。
しげっちも、なんと次で完登。
やばかった・・・ 横ちゃんも、しつこいトライの末登る。
部長としての意地を見せた。

 「MNP 1級」をやってみる。
今回のツアーで登りたい1本だ。 入念にオブザベ。
マスモッチに促され、岩の上からも抜け口のホールドをチェックする。
そして、トライ。
横ちゃんが先に登る間、私は岩陰に行ってムーヴを見ないようにする。
まるでコンペ状態だ。
そして、横ちゃんはフォール。
私のトライ。
慎重にムーヴを進め、核心らしき部分。
左上の甘いホールドから右手をとばすが、保持できずフォール。
まぁ、1級の一撃は甘くはない。。。
その後も何度かやるが、結局登れず。
どうやら、左手のクロスが正解のようだが、今回はできなかった。

 この後、石の魂に移動。

スラブ 10級」一撃、
マントル 7級」一撃。
(このクラスを登って一撃と言うのもなんか恥ずかしいが・・・)
カンテ 2級」×
凹角 4級」×
石の魂 1級」×
無名 6級」一撃
無名 5級」(右手深いワンフィンガーポッケから)三撃?
マスモッチより早く抜けたのがうれしい♪

 これで終了し、キャンプサイトに戻る。
タープをたたんで車にすべての荷物を積み込む。
コインシャワーを浴びてから、廻り目平をあとにする。

 帰りはほぼ順調に進み、自宅に到着したのが7時半ころ。
ほぼ6時間かかった。 その間、マスモッチがすべて運転。
ご苦労様でした。 私たちの荷物を降ろし、彼らは岡山へさらにドライブ。
あとの連絡では、無事に着いたようだ。

今回は、目標ルートをゲットすることはできなかったが、
楽しい仲間が一緒で、ツアー自体は最高に面白かった。
一緒に行ってくれた3人に感謝したい。





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