5月3〜7日  5月12日  5月26〜27日

*5月3〜7日*

5月3日(金曜日)

 ゴールデンウィーク(以下GW)初日。
自宅を出るのが8時過ぎになってしまい、案の定、渋滞に巻き込まれる。
明石西の料金所を過ぎたあたりで進まなくなった加古川バイパスを下り、山陽道に迂回。
備中に着いたのは午後2時近くになってしまった。

 アプローチの近い(というより、ほとんど0の)2ルンゼ、じゃろう岩に行くことにした。

 まず、下部の「やさしいフェイス 5.10a」、 「かぶったエイト 5.10a」でアップ。
それぞれRP

2ルンゼの上部は人が多そうだったので、じゃろう岩に移動する。

 まだ登っていない「ディーゼル・アンド・ダスト 5.11a」を登る。
下部を慎重に登り、核心のハング部分へ。
しかし、左手のポケットが濡れている。
ムーヴを起こして、右手をハング上のクラックにジャムしたけど、ここもベッチョリ…
けっきょく体を上げられず、テンションしてしまった。
上部もクラックの中は濡れていたが、マシな部分を選んで使い、終了点まで。

  めちゃくちゃ眠くなったので、取り付き付近で昼寝をする。
きのうは夜遅くまで残業だったので、疲れが残っていたのだろう。

 1時間ほど寝て、再トライ。
今度は問題なく登り、RP

 少し早いが、切り上げて買い物へ行く。
小屋はそこそこ人がいた。
久しぶりに島根グループと一緒になる。


5月4日(土曜日)


 今日は午後から雨の予報。
ニューエリアに上がる。

 土曜日なので舗装道路は止め、駐車スペース近くからの登山道を登ってみる。
初めてだったが、かすかな踏み跡をたどって、なんとか進むことはできた。
しかし、けっこう苦労して舗装道路のすぐ上に出るのだから、少しむなしい。。。
とは言うものの、地元とのトラブルを避けるため、
やるべきことはやらなければならないと思う。

 エリアに上がると、一組先客がいた。
OCSの常連さんかな?
彼らは「二度目の春」をトライしていた。

 まず「ただのアプローチ 5.10d」でアップ。
RP

 次に一番左の「フェイス 5.10b」を登り、ヒロコもこれを登る。
RP

 雲行きがだいぶあやしくなってきた。
両手に鼻の下 5.11d」にトライする。
下部からけっこうパワフルだ。
未発達の甘いコルネをたどっていくが、ガバ地帯に入る手前でフォール。
中間は問題なかったが、最後の横っ飛びランジのムーヴがうまくできない。
届かなかったり、飛びすぎたり。。。
何度かトライして成功する。
スタンスの選択でうまく飛べるかどうかが別れるようだ。

 下りてきてレストしてると雨が降り始めた。
しかも、どんどん強くなってくる。
傾斜の緩い、左のほうのルートはべっしょり濡れてきた。

 そろそろ登らないとやばくなってきたので、トライする。
下部をデッドポイントでこなして、中間のレストポイントへ。
巨大コルネにもぐり込めば、ノーハンドでレストできる。
 しばらくレストし上部へ。
核心手前までは問題なく登る。
最後のレストポイントでシェイクし、核心のムーヴ。
左手のサイドプルから右手を甘いホールドへ伸ばす・・・
しかし、こいつがすでに濡れ始めていた。
やばい!
はっきりと、ジトーとした感触が伝わる。
でも、もう戻ることはできない。
なんとか耐え、ランジの体勢に入る。
左足を上げ、躊躇しつつも声を出してランジ!
止まった!・・・
思わず、「うわぁー!!」
と訳のわからん叫び声を出していた。
 あとのホールドはビチョビチョだったが、ガバばかりだから助かった。
ヌンチャクを回収して下りる。
あと10分トライするのが遅れたら、終了点に達することはできなかったと思う。
RP P  2撃

 あとはI氏が「美しくカンテ」をトライするのをビレイして、終了。
ツルツルの下降路を下る。

 小屋に帰って荷物をまとめ、湯原のM君宅へ向けて出発。
途中、買い物をして7時半ころ到着。
最初、ヒロコと私だけが湯原に行く予定だったが、島根のグループが4人も乱入し、
賑やかな焼肉パーティーとなった。

 明日はレストの予定。


5月5日(日曜日)

 今日はレスト。
広島に向かった島根グループを見送り、M君の家を出る。

食われる前のダチョウ まず、湯原町内の「ダチョウ牧場」へ。
狭い、毛虫だらけの道を高台まで車で登る。
「緑の高原」という感じで、
とても気持ちのいいところだった。
ダチョウにエサのキャベツをあげたが、
やつらはいきなり、ガブっとくるので少し怖い。
M君によると、ここのレストランでは美味しい
「ダチョウ料理」が出るそうだ。
次の機会にはぜひ賞味させてもらおう。
一口100円の「ミニブタレース」でスッたあと出発、
次の目的地、奈義町へ向かう。
ここはヨメの叔父叔母たちが住んでいる町なのだ。

 湯原から2時間ほどで到着。
一軒目の親戚宅で昼食をごちそうになり、夕方もう一軒のお宅へ行き、タイヤキを頂く。

 田舎はのんびりできてイイなぁ・・・

 7時ころ用瀬小屋に戻り、食事をする。
小屋は全員で5人ほどに減った。


5月6日(月曜日)


 暦の上ではGW最終日。
一度、「奥の院」を見てみたかったので、じゃろう岩の手前のルンゼを上がってみる。
けっこう藪がひどいが、踏み跡はかすかに続いていた。
15分ほどで岩場に到着。
壁はきれいだが、ハンガーがボロボロ・・・。
森脇ハンガーが錆びてかなり薄くなっている。
これでトライするのはヤバイと思ったので、あきらめて降り、じゃろう岩へ行く。

 まず、「ディーゼル・アンド・ダスト 5.11a」でアップ。
ヒロコにTRで登らせる用意をしていたら、一人の外国人が斜面を駆け上がって現れた。
彼はオーストリア人のクンタと名乗った。
ロープを持っていなかったので、そのままTRで登ってもらう。
しかし、核心のハングを越えられず、ヒロコと交代。
ヒロコもここを越えることができなかった。
私がそのままTRでもう一度登って回収。

 彼の登るルートはここにはないと思ったので、2ルンゼに移動。
ダンゴのリズム 5.10c」を登ってふたたびTR。
クンタが登るが、かなり苦労して途中で降りてきた。
彼はしきりに
「パワーがない パワーがない…」
とぼやいていたが、ほとんど正対で登っているのだから無理もない。
パワーじゃなくて、テクなんだけどなぁ。

 ヒロコは上まで登って回収してもらう。
クンタはこれで帰ると言って、駆け下りていった。
なんかあわただしいヤツだった。

 もう一度じゃろう岩に移動。
よいではないか 5.12a」にトライする。
下部のムーヴはだいたい覚えているが、上部の甘いホールドが続くフェースは忘れている。
とりあえずスタート。
下部の核心、遠いガバをキョンを使い、右手で取る。
左手のランジというのが本来のムーヴなのかもしれないが、
けっきょく、右手に持ち換えるのでこのほうが、手っ取り早い。
下部をこなし上部へ。
しかし、やはりホールドを使う手順でハマってしまいフォール。

 しっかり手順を確認し終了点へ。
レストしてもう一度登る。

 下部はパワー切れで少しやばかった。
ここからしばらくはホールドが大きいので助かる。
上部のトラバースも手順を間違えないよう、慎重に越え終了点へ。
RP P 通算3回目

 「リピート」でなく、新たに5.12aをRPしたのはいつ以来だろう。
今回のツアーの最低限の目標はやっと達成できた。
明日はまた雨らしい。
もう1本いっときたいなぁ。

 小屋はとうとう私たち2人だけになった。


5月7日(火曜日)

 朝起きて朝食を食べている頃、雨が降り始めた。
時間が経つほど強くなってくる。

 雨でも登れそうなデッケンへ行く。
岩場に着き、壁を見るとあちこちベッチョリ濡れていた。
先日までの染みだしが乾いていないようだ。

 アップの代わりに「岩戸開き」の下部を登る。

 ほとんど登れるルートがないので、「エスケープ・ゴート 5.11c」を登る。
しかし、核心のハング越えのクリップホールドがベットリ濡れていた。
なんとかクリップしたが、思わずテンション。
Tシャツで濡れた手をぬぐって越える。
HD。

 「大魔神 5.13b」にヌンチャクが掛かっていたので、行けるところまでというつもりで登る。
1本目のボルトが遠いので木でクリップ。
各駅停車でボルト5本目くらいまで行けたが、
その先はしたたるほど濡れていたのであきらめる。
HD。

 レストして2度目。
今度はさっきの最高到達点までノーテンでいけた。
濡れていなければ、もっと上までやってみたかったが、今回は止めにしよう。
HD。

 雨は相変わらず強く降っている。
3時頃岩場を後にする。
今回は雨と染み出しの影響が大きかった。
石灰岩の宿命だから仕方がないか・・・
GW中で、5.12aを1本ゲットするのがやっとだった。
せめて2本は登りたかったなぁ。




*5月12日*


 3月にも行った、大阪北部のボルダーエリアへ行く。

 下から順に「8級」、「7級」、「6級」と登る(グレードはすべて推定)。
前回登れなかった大岩の左端のラインをトライ。
前は使わなかったホールドを発見して登る。
6級」くらいかな。
 そして、この岩の右端にある、フレーク状のガバを使うルートも登る。
7級

 少し下って、ほかのボルダラーがトライしていた「初段」をやってみる。
手出しから厳しく、3手ほど進むのがやっとだった。
やはり初段は別格という感じだ。

 次は、低いが大きく被った岩のリップを左から右へ越える課題を登る。
ホールドはほとんどスローパー。
肩の力で押さえ込んでいき、ヒールフックを有効に使うのがキモだ。
トライすること4回目で、なんとか登れた。
難しめの3級」か。

 今度は見晴らしのいい岩に移動。
前回登らなかったカンテのラインを登る。
かなり高さがあり、露出感もある。
かなり怖かったが一撃。
4級

 その岩の奥にある小さい岩のフェースをトライ。
4、5回トライして登る。
最後はランジ気味だった。
短いが面白い。
3級

 最後に、登山道を下ったところにある、高さ5mほどのボルダーを登る。
高さがあるので無理はせず、易しそうなカンテをトライ。
けっこう被っているが、ホールドはすべてガバ。
慎重に岩の上に上がる。
5級くらい。

 ヒロコも今日は易しめの課題を中心に、調子よく登っていた。
フレークの7級も高さがあって怖いのだが、登れていた。

 次はこのエリアのルートをやろうかなぁ。



*5月26〜27日*

5月26日(日)

 今回は土・日で備中にクライミングに来るつもりだったが、
仕事の都合で日・月となった。

 朝6時半に出発する。
いつもより少し早い時間だったのが幸いして、渋滞には引っかからなかった。
しかし途中、睡魔に襲われて岡山市に入ったところで仮眠。
1時間も寝てしまう。

 再出発し、用瀬に着いたのは昼ごろ。
用意をしていると、見覚えのある人が車でやってきた。
最初気づかなかったが、香川のエビータだ。
激痩せでぜんぜん判らんかった・・・
体は大丈夫だろうか。

 2ルンゼへ行き、「ダンゴのリズム 5.10c」でアップする。
今日は香川のグループが多い。
ヒロコがTRで登っていると、下から外国人が駆け上がってきた。
クンタだ!!
当然ギアは持っていない。
また彼の面倒を見なければならないのか・・・

 次に「フェイス 5.11a」を登る。
出だしに染みだしがあって、ちょっとイヤラシイ。
レストしてると、マスモッチがやってきた。

 次に「寺島ルート 5.12a」に取り付くが、中間でフォール。
ハングドッグしていたら、風邪気味の体調が悪化したのか、クラクラしてきた。
一度降りて休むことにする。

 一番奥の洞穴状の場所でしばらく休憩する。
さっきまで雷が鳴って、にわか雨が降っていたが、天気は良くなってきた。

 気分が良くなってきたので、じゃろう岩に移動し、
マスモッチと 「御乱心 5.12b」をトライする。
このルートは前回登った「よいではないか」の途中から左上していくものだ。

 私が先にトライ。
下部の遠いホールドをキョンで処理し、御乱心に入る。
しかし、カンテへ出て行くところでフォール。
ここをHDしてムーヴを探り、カンテへ出てレスト。
しかし、最後の部分は解決できなかった。
マスモッチと交代する。

 彼の実力からすると当然だろうが、これを一撃。
いや、以前トライしたことがあるらしいからRPになるが、かなり前の話なので、
OSに近いのではないだろうか。

 今日はこれで終わり、明日もう一度トライすることにした。
日曜の夜、誰もいない用瀬小屋はあまりに寂しいので、マスモッチの家に泊まらせてもらう。
いきなり行って迷惑をかけてしまった。
 湯原町の温泉「ひまわり館」で風呂に入る。
ここは露天風呂しかないのだが、体を洗ってる時はけっこう寒かった。
冬場はどうするのだろう。


5月27日(月)

 朝、起きると8時!
寝坊してしまった。
マスモッチは慌ただしく、出勤していった。

 急いで朝食を食べ、8時30頃湯原町を出発。
備中には10時20分ころ到着。
登る準備をし、久しぶりに岡山エリアに行く。

 取り付きは虫が多かった。
後で気が付いたが、小さいハチ?が出入りしている穴の上にザックを置いていた。

 「フェイス 5.8」を登る。
このエリアには「フェイス」という名のルートが何本もある。
端から数えたので間違いないだろうが、体感グレードは5.10bか、それ以上だった。
勘弁してよー・・・

 じゃろう岩に移動。
御乱心 5.12b」にトライする。
下部をこなして中間の厳しいムーヴ。
ここをなんとかクリアして、大レストポイントへ。
ここから先のムーヴは解決していないが、昨日マスモッチの登りを見たので、
少しはイメージできる。
右手をフェースのカチに伸ばして、両足をカンテのフットホールドに乗せる。
そして立ち上がろうとした時、バランスを崩してフォール。
HDでムーヴを解決しアンカーまで登る。
すべてのムーヴを解決したので、つぎで登れるかもしれない。
ゆっくりレストする。

 休んでいるうちに雲行きが怪しくなり、雨が降り始めた。
どんどん強くなって、夕立のような降り方になった。
きのうは大丈夫だったのに、壁が濡れ始めた。
下部は大丈夫だが、上部のカンテとその上のフェースが濡れて真っ黒になってしまった。
 雨は30分ほどで止んで、日が差してきたので乾くかどうかわからないが、
待つことにした。

 待つこと1時間。
少しマシになったようだが、完全には乾きそうにない。
ギアの回収もあるので、最悪の場合はとなりの「ディーゼル・アンド・ダスト」を登って
回収することにした。

 下部をこなし中間へ。
まだ濡れていない。
カンテのホールドも大丈夫だった。
レストポイントに入るが、狭いステミングのフットホールドが濡れていたので、
完全には休めない。
 持っていったタオルでホールドを拭きながらレストを続ける。
”ダメもと”で最後のフェースに移る。
右手を出してカンテに乗り移り、左手を上のカチに伸ばす・・・
「やっぱり濡れてるー!」
このルートはあまり人がトライしないのだろう、少しコケっぽく、濡れるとヌルヌルしている。
とても保持できる状態でなかったので、思わずカンテ沿いで左上にあるガバに逃げてしまった。
そして、ここから右にトラバースして終了点へ。
 一応ノーフォールだったが、やはり最後を左に逃げたかっこうになったのが納得いかない。
大目に見ればRPだろうけど、気持ちがスッキリしないので完登とはせず、
次回、またトライすることにして、ギアを回収。

 2ルンゼに移動して、「象の鼻 5.11b」を登る。
苦手ルートだが、今回はすんなりRP。

 これで終了する。
ひさしぶりの5.12bだったので、なんとか登りたかった…

 帰りは山陽市あたりで夕方の渋滞に巻き込まれてしまう。
家に着いたのは9時ころになった。




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