5月3日(金曜日)
ゴールデンウィーク(以下GW)初日。
自宅を出るのが8時過ぎになってしまい、案の定、渋滞に巻き込まれる。
明石西の料金所を過ぎたあたりで進まなくなった加古川バイパスを下り、山陽道に迂回。
備中に着いたのは午後2時近くになってしまった。
アプローチの近い(というより、ほとんど0の)2ルンゼ、じゃろう岩に行くことにした。
まず、下部の「やさしいフェイス 5.10a」、 「かぶったエイト 5.10a」でアップ。
それぞれRP
2ルンゼの上部は人が多そうだったので、じゃろう岩に移動する。
まだ登っていない「ディーゼル・アンド・ダスト 5.11a」を登る。
下部を慎重に登り、核心のハング部分へ。
しかし、左手のポケットが濡れている。
ムーヴを起こして、右手をハング上のクラックにジャムしたけど、ここもベッチョリ…
けっきょく体を上げられず、テンションしてしまった。
上部もクラックの中は濡れていたが、マシな部分を選んで使い、終了点まで。
めちゃくちゃ眠くなったので、取り付き付近で昼寝をする。
きのうは夜遅くまで残業だったので、疲れが残っていたのだろう。
1時間ほど寝て、再トライ。
今度は問題なく登り、RP。
少し早いが、切り上げて買い物へ行く。
小屋はそこそこ人がいた。
久しぶりに島根グループと一緒になる。
5月4日(土曜日)
今日は午後から雨の予報。
ニューエリアに上がる。
土曜日なので舗装道路は止め、駐車スペース近くからの登山道を登ってみる。
初めてだったが、かすかな踏み跡をたどって、なんとか進むことはできた。
しかし、けっこう苦労して舗装道路のすぐ上に出るのだから、少しむなしい。。。
とは言うものの、地元とのトラブルを避けるため、
やるべきことはやらなければならないと思う。
エリアに上がると、一組先客がいた。
OCSの常連さんかな?
彼らは「二度目の春」をトライしていた。
まず「ただのアプローチ 5.10d」でアップ。
RP
次に一番左の「フェイス 5.10b」を登り、ヒロコもこれを登る。
RP
雲行きがだいぶあやしくなってきた。
「両手に鼻の下 5.11d」にトライする。
下部からけっこうパワフルだ。
未発達の甘いコルネをたどっていくが、ガバ地帯に入る手前でフォール。
中間は問題なかったが、最後の横っ飛びランジのムーヴがうまくできない。
届かなかったり、飛びすぎたり。。。
何度かトライして成功する。
スタンスの選択でうまく飛べるかどうかが別れるようだ。
下りてきてレストしてると雨が降り始めた。
しかも、どんどん強くなってくる。
傾斜の緩い、左のほうのルートはべっしょり濡れてきた。
そろそろ登らないとやばくなってきたので、トライする。
下部をデッドポイントでこなして、中間のレストポイントへ。
巨大コルネにもぐり込めば、ノーハンドでレストできる。
しばらくレストし上部へ。
核心手前までは問題なく登る。
最後のレストポイントでシェイクし、核心のムーヴ。
左手のサイドプルから右手を甘いホールドへ伸ばす・・・
しかし、こいつがすでに濡れ始めていた。
やばい!
はっきりと、ジトーとした感触が伝わる。
でも、もう戻ることはできない。
なんとか耐え、ランジの体勢に入る。
左足を上げ、躊躇しつつも声を出してランジ!
止まった!・・・
思わず、「うわぁー!!」
と訳のわからん叫び声を出していた。
あとのホールドはビチョビチョだったが、ガバばかりだから助かった。
ヌンチャクを回収して下りる。
あと10分トライするのが遅れたら、終了点に達することはできなかったと思う。
RP P 2撃
あとはI氏が「美しくカンテ」をトライするのをビレイして、終了。
ツルツルの下降路を下る。
小屋に帰って荷物をまとめ、湯原のM君宅へ向けて出発。
途中、買い物をして7時半ころ到着。
最初、ヒロコと私だけが湯原に行く予定だったが、島根のグループが4人も乱入し、
賑やかな焼肉パーティーとなった。
明日はレストの予定。
5月5日(日曜日)
今日はレスト。
広島に向かった島根グループを見送り、M君の家を出る。
まず、湯原町内の「ダチョウ牧場」へ。
狭い、毛虫だらけの道を高台まで車で登る。
「緑の高原」という感じで、
とても気持ちのいいところだった。
ダチョウにエサのキャベツをあげたが、
やつらはいきなり、ガブっとくるので少し怖い。
M君によると、ここのレストランでは美味しい
「ダチョウ料理」が出るそうだ。
次の機会にはぜひ賞味させてもらおう。
一口100円の「ミニブタレース」でスッたあと出発、
次の目的地、奈義町へ向かう。
ここはヨメの叔父叔母たちが住んでいる町なのだ。
湯原から2時間ほどで到着。
一軒目の親戚宅で昼食をごちそうになり、夕方もう一軒のお宅へ行き、タイヤキを頂く。
田舎はのんびりできてイイなぁ・・・
7時ころ用瀬小屋に戻り、食事をする。
小屋は全員で5人ほどに減った。
5月6日(月曜日)
暦の上ではGW最終日。
一度、「奥の院」を見てみたかったので、じゃろう岩の手前のルンゼを上がってみる。
けっこう藪がひどいが、踏み跡はかすかに続いていた。
15分ほどで岩場に到着。
壁はきれいだが、ハンガーがボロボロ・・・。
森脇ハンガーが錆びてかなり薄くなっている。
これでトライするのはヤバイと思ったので、あきらめて降り、じゃろう岩へ行く。
まず、「ディーゼル・アンド・ダスト 5.11a」でアップ。
ヒロコにTRで登らせる用意をしていたら、一人の外国人が斜面を駆け上がって現れた。
彼はオーストリア人のクンタと名乗った。
ロープを持っていなかったので、そのままTRで登ってもらう。
しかし、核心のハングを越えられず、ヒロコと交代。
ヒロコもここを越えることができなかった。
私がそのままTRでもう一度登って回収。
彼の登るルートはここにはないと思ったので、2ルンゼに移動。
「ダンゴのリズム 5.10c」を登ってふたたびTR。
クンタが登るが、かなり苦労して途中で降りてきた。
彼はしきりに
「パワーがない パワーがない…」
とぼやいていたが、ほとんど正対で登っているのだから無理もない。
パワーじゃなくて、テクなんだけどなぁ。
ヒロコは上まで登って回収してもらう。
クンタはこれで帰ると言って、駆け下りていった。
なんかあわただしいヤツだった。
もう一度じゃろう岩に移動。
「よいではないか 5.12a」にトライする。
下部のムーヴはだいたい覚えているが、上部の甘いホールドが続くフェースは忘れている。
とりあえずスタート。
下部の核心、遠いガバをキョンを使い、右手で取る。
左手のランジというのが本来のムーヴなのかもしれないが、
けっきょく、右手に持ち換えるのでこのほうが、手っ取り早い。
下部をこなし上部へ。
しかし、やはりホールドを使う手順でハマってしまいフォール。
しっかり手順を確認し終了点へ。
レストしてもう一度登る。
下部はパワー切れで少しやばかった。
ここからしばらくはホールドが大きいので助かる。
上部のトラバースも手順を間違えないよう、慎重に越え終了点へ。
RP P 通算3回目
「リピート」でなく、新たに5.12aをRPしたのはいつ以来だろう。
今回のツアーの最低限の目標はやっと達成できた。
明日はまた雨らしい。
もう1本いっときたいなぁ。
小屋はとうとう私たち2人だけになった。
5月7日(火曜日)
朝起きて朝食を食べている頃、雨が降り始めた。
時間が経つほど強くなってくる。
雨でも登れそうなデッケンへ行く。
岩場に着き、壁を見るとあちこちベッチョリ濡れていた。
先日までの染みだしが乾いていないようだ。
アップの代わりに「岩戸開き」の下部を登る。
ほとんど登れるルートがないので、「エスケープ・ゴート 5.11c」を登る。
しかし、核心のハング越えのクリップホールドがベットリ濡れていた。
なんとかクリップしたが、思わずテンション。
Tシャツで濡れた手をぬぐって越える。
HD。
「大魔神 5.13b」にヌンチャクが掛かっていたので、行けるところまでというつもりで登る。
1本目のボルトが遠いので木でクリップ。
各駅停車でボルト5本目くらいまで行けたが、
その先はしたたるほど濡れていたのであきらめる。
HD。
レストして2度目。
今度はさっきの最高到達点までノーテンでいけた。
濡れていなければ、もっと上までやってみたかったが、今回は止めにしよう。
HD。
雨は相変わらず強く降っている。
3時頃岩場を後にする。
今回は雨と染み出しの影響が大きかった。
石灰岩の宿命だから仕方がないか・・・
GW中で、5.12aを1本ゲットするのがやっとだった。
せめて2本は登りたかったなぁ。
|